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コロナ禍で「キャリアアップ」が望めない?

飲食店の若手スタッフにこんなことを相談されました。

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「コロナ禍での人事刷新があり、自分は店長になりたいという思いを社長・上司に伝えたのですが、意見は採用されませんでした。
自粛中にも将来のことはたくさん考えていて、改めて今後のキャリアアップについて考えたところ、結論として3年後に今の会社を辞めようと考えています。
残っている3年で自分がなりたい姿になるにはキャリアアップが必要です。
しかし、今の会社の状況だと正直キャリアアップはコロナ前より難しくなっています。
キャリアをあげることが僕自身の『やりがい』につながっています。
残された時間をどうやって過ごせばよいのでしょうか」

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「キャリア」という言葉の意味に注目して考えてみます。

悩める彼にとってのキャリアは、おそらく「店長になる」「主任になる」「ホールリーダーになる」といった役職・肩書の意味が大きいのでしょう。
役職は、椅子の数が決まってますね。
今座っている人がいる限り、役職は空きません。
上が詰まっている状態。

新しくお店を出せば新しく「店長」という椅子ができます。
ですが、彼の言うように、コロナ禍で立て直しに注力している状況であれば新規出店は望めないですね。
誰かがやめたり降格にならない限り、「キャリアアップ」は難しいでしょう。

多くの飲食店では、このような状況がおきているかも知れません。


ここで考えてほしいのは、「キャリア」の意味です。


役職や肩書ももちろん、キャリアの一部です。
ですが、キャリアという言葉本来持つ意味の一部にしか過ぎません。


少なくとも2つの意味の「キャリア」を意識してください。

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①内的キャリア
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②外的キャリア
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内面と外面、主観と客観、人生と会社。
このふたつにはそんな違いがあります。

どちらが大事、ということではないです。
どちらも大事ですし、相互に影響するものでもあります。


悩める彼のいう「キャリア」は、②の「外的キャリア」のことをさしているのでしょう。

店長という肩書のもと、店長の職務をこなし、店長としての経験を積み、経歴が積み上がっていく。そして、職業能力も伴っていく。

他人が見ても
「あの人は飲食店の店長。だからきっと、人と接することが上手で、料理のことも知っていて、部下の指導もできるのだろう。
〇〇という会社は大手だから、きっと優秀なのだろう」

と想像できますね。
外から客観的に評価できるので、「外的キャリア」と呼びます。


一方の「内的キャリア」は、外からはわかりません。

自分自身にしかわかりません。

内的キャリアは「外的キャリアについて、自分がどのように意味づけているか?」
と理解してください。

例えば、大手の飲食店の店長という外的キャリアを持つ二人がいるとしましょう。

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【Aさん】
「私は大手の会社でたくさんのライバルたちよりも努力をして、店長という座を勝ち取った」
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【Bさん】
「本当は独立して事業を立ち上げたかったのだけど、勇気がなくてサラリーマン店長をしている」
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AさんとBさんのキャリアは、同じだと言えるでしょうか?
二人にとっての「キャリアアップ」の意味は同じでしょうか?

もし二人が独立をしたら、Bさんにとってはキャリアアップといえるでしょう。
Aさんにとっては、既定路線から弾かれた「キャリアダウン」になるかもしれません。


内的キャリアに目を向けることができれば、今日この瞬間から、確実にキャリア形成をすすめることができます。

キャリア形成をすすめるためには、キャリアコンサルタントのカウンセリングがおすすめです。





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