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空海の発想に学ぶ

弘法大師空海は、当時の先進国である唐から、真言宗の第八祖を継承して、持ち帰った天才です。

彼の業績から、今でも使える思考法を、見いだします。主要な点は以下の通りです。

  1. 単純化した概念で因果関係など規則性を見いだす

  2. 概念の間で網のような構造化を図る

  3. 実例を加えて充実させる

特に、既存のシステムを上手く使って、今あるモノを整理する方法が、成果を出しています。一例として

既存の仮名文字を梵字の体系で整理

があります。イロハ歌が空海作というのは、無理がありますが

五十音の整理は梵字の知識が必要

なので、空海の力が必要だったと思います。
さて、空海は、梵字の規則性を、密教全体に上手く展開し、実例を絡めて充実させ、真言密教の教えを完成させた偉人です。

ソクラテスやプラトンは、全てを疑い、更地に哲学を作ろうとしました。一方、空海は

既存の体系を学び
それを活かして
独自の物を造る

働きです。私達は、今あるモノを活かす、空海の発想が必要だと思います。

ソクラテスやプラトンの哲学は、イデアの世界での厳密な議論が中心です。空海は、厳密な規則性が使えるところでは使う、しかしその上に、現実の世界を詩情豊かに把握し、描いています。

この発想は、西田哲学の実用化にも通じるでしょう。


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