一昨日書きました紅さんと眞言さんの話です。フォロワッサンの企画に乗らせていただいたものです。眞言さんは本当に可愛い…(自画自賛)

キス待ち顔の可愛さ

　キス待ち顔の可愛さといったらない。
　眞言は目を閉じ、こころもち唇を尖らせている。俺を待っているのか、と思えば愛しさが募る。両手を肩に置き、鮮血のように光る唇に己のそれを重ねる。二枚の柔らかい貝の間を舌先でつつくと、待ち受けていたのだろう、舌を絡めてくれる。
　じゅ、と互いの唾液を与え合い、吸い合う。二匹の軟体生物が隙間なく絡み、服も皮膚も邪魔だと感じる。尖らせた舌で頬裏をなぞると、腕の中のたくましい身体があえかに震える。
　腕力では明らかに眞言の方が勝る。しかし眞言は、俺のするがままにさせてくれる。
　存分に味わい合い、唇を離すと、緋い瞳が輪郭を失って俺を見る。
　シャツのボタンに手を伸ばす俺にひとつうなずくと、眞言は俺に両手を差し出した。前のボタンをすべて外して抱きしめると、しっかりした力で抱き返してくれた。