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LINDEL AUDIO PEX-500VIN Review

1.きっかけ

突然の商品レビューですが、何故書き始めたかというと、この商品のレビューが余りにも少なく購入の参考にならなかったからです。じゃあどうして買ったのかと言えば、これだけレビューが無ければ、使っている人が余りいなさそうな気がしたからです。誰もが使っている良いとされる機材を買うのもいいのですが、やはり何か違った色を付けたいと考えるとこういうレビューが無いような機材もアリかなと。丁度、輸入代理店でもある宮地楽器さんにおいて、B級ストックで売られていたため、2つ購入しデュアルモノで使えるようにしました。

2.レビューが少ない理由

これを始めに説明する必要があると思います。
このPEX-500VINは、元々PEX-500として売り出されていました。

http://lindellaudio.se/pex-500.php

これのオペアンプが変更されてPEX-500VINとして売り出されました。

http://lindellaudio.se/pex-500VIN.php

見た目も金色?っぽいものから黒に変更されています。とは言え説明自体はPEX-500(以降【無印】と表記)でほぼ賄えてしまう程度の違いなのでしょうか?VINの方には全くレビューがありませんでした。
私自身はVINのみを所有していて無印は動画などで確認した程度です。
また、plugin allianceからプラグイン版(こちらは無印のモデリング)も販売されています。

https://www.plugin-alliance.com/en/products/lindell_pex-500.html


3.スペック

・消費電力:50mA
・入力インピーダンス:10kΩ
・出力インピーダンス:70Ω
・最大出力レベル:+28dBu
・周波数特性:20Hz - 20kHz
・Low Frequencyブースト:30Hz, 60Hz, 100Hz (+/-10%)
・High Frequencyブースト:6kHz, 10kHz, 16kHz (+/-10%)
・High Frequencyアッテネーション:20kHz, 15kHz, 10kHz
・切替式ハイバンドQ

このような感じです。所謂Pultec型のEQですね。まずは、周波数の設定がLowもHighも3つずつと少なめなところです。ここが潔いと考えるか幅がないと考えるかで意見が分かれそうです。個人的には『増えたら増えたで嬉しいけどこれでも充分使えるだろ』って事で購入しました。

4.では実際に試してみる

まず、ノブやスイッチ類の感触ですが、ノブは軽すぎる事なく、かと言ってスムーズさに欠けるわけでも無い適度に重量感のある動きです。ステップ式では無いので、正確な位置の再現はやや難しいものの、動きそのものは悪くないです。スイッチもわかりやすいですが、少し狭いところに詰め込まれてる感があるので、操作が若干面倒な時は有ります。
出音はどうかというと、所謂Pultec型らしい音です。Lowはしっかりブーストされてパンチのある音、 Band設定とATTENの使い方で様々な表情に変化します。ベースやキックの音作りには十分使えると思います。最大出力レベルが+28dBuというのも、Lowをブーストすること前提での設計ということなのかな、と思われます。プラグインのPultecタイプのものと比べても余裕がある感じです。
Highは全体的に無理なく滑らかな印象。
Lowに比べると大人しく感じますが、Band Widthによって表情が大きく変化します。基本的には刺さるようなキツイ音ではなく柔らかい音です。

5.欠点

まず、作りが甘いです。デュアルモノで買ったので、それぞれのノブの動きを比較しても、違いが顕著で個体差が大いにありそうです。またイモネジの締めが中途半端で、ノブだけ回転してしまったり、ノブ自体が取れてしまったりと流石はAssembled in Chinaと言った感じで、その辺りは安かろう悪かろうと言わざるを得ません。そういう意味でも、トラックレベルで使う分には良くてもマスタリングは厳しいと思います。音は悪くないだけに勿体無いですね。

6.まとめ

こんな具合に、レビューを書いて購入検討の際に参考になればと思っていたのですが、どうやらB級ストックは販売終了…というか国内の取り扱いが終了してしまったようで、初のレビューなのにあまり見る価値のないレビューになってしまいましたとさ。
これに懲りずにユルいペースではありますが、続けて行く所存であります。

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