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2020年1月の記事一覧
【俵万智の一首一会④】定綱、そうきたか!
一匹のナメクジが紙の政治家を泣き顔に変えてゆくを見ており 佐佐木定綱
妙なザラつきが残る読後感だ。これが佐佐木定綱の持ち味の一つである。一般的には嫌われがちなナメクジという生き物。その主役の存在感に比して「紙の政治家」という表現には、薄っぺらなニュアンスが漂う。会ったこともない(のにたぶん笑顔で何かを訴えかけている)政治家などより、今目の前を這ってゆくナメクジと、ナメクジが作り出す軌跡にこそ作
一匹のナメクジが紙の政治家を泣き顔に変えてゆくを見ており 佐佐木定綱
妙なザラつきが残る読後感だ。これが佐佐木定綱の持ち味の一つである。一般的には嫌われがちなナメクジという生き物。その主役の存在感に比して「紙の政治家」という表現には、薄っぺらなニュアンスが漂う。会ったこともない(のにたぶん笑顔で何かを訴えかけている)政治家などより、今目の前を這ってゆくナメクジと、ナメクジが作り出す軌跡にこそ作