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納豆が食べたいという欲求が素敵な出会いにつながった話

最近は猫推しの投稿ばかりでしたが、今日はガラッと違う話題になります。

スウェーデンに移住してからもう結構な年月が流れました。
今でこそちょくちょく日本食材を購入しますが、移住後かなり長い間日本食材にはそれほど手は出さずに、こちらで手軽に買えるもので食事を作っていました。

移住後しばらくは、語学学校での勉強の合間にバイトをするという生活をしており、そのため価格が日本の3倍以上はするような日本食材は敢えて目に入らないようにし、そうしたお店にも近寄らないようにしていました。

ただ年に数回20㎏程の荷物を母親が日本から送ってくれていたので、そこに入っていた日本食をそれはそれは大事にちびちびといただいていました。(母よ、ありがとう!)
大事にし過ぎて時には消費期限を切らすこともありました。(それでももちろんいただきました)

ここ数年は自分はもちろん家族の健康も維持したいと強く思うようになり、食事のことを考えるとやはり和食に行き着きました。

とりあえず玄米と味噌、梅干しに納豆、ミネラルたっぷりの塩に醤油があれば元気に生きていけると本気で思っています。

玄米はイタリア産のものを売っているスウェーデンのネットショップで購入。
塩も日本でよく見られるミネラルを抜かれた食卓塩のようなものはスウェーデンには(というか日本以外ではかな??)存在しません。
普通のスーパーでも、いろんなところで採れたミネラルたっぷりの塩が多く置かれており、選択肢が沢山あります。

グルテンフリー醤油や味噌、納豆を購入したい場合は、やはり日本食材店かアジア食材店に行かねばなりません。

私の住む小さな街にはそうした店はなく、ストックホルムへ出て尚且つ帰り際(冷蔵、冷凍食材になるので)にそうしたお店に立ち寄れる時間のある時にしか購入チャンスがありません。

仕事後に寄るという手もありますが帰りが1時間近く遅くなります。(電車の本数少ないもので)
仕事の後は少しでも早く家に帰りたい身としては、なかなか立ち寄ることができていませんでした。

職場近くに小さなアジア食材店があります。
結構前からあったのですが、数か月前にオーナーさんが替わり新規オープンしていました。(以前は中国のものが中心に置かれていたので、利用する機会があまりありませんでした) 

欲しいものが置いてあるかも?と入ってみると、とても感じのよい台湾人のオーナーご夫婦が経営されていました。
私が画像を見せながら納豆は置いていないか聞くと、「残念ながらないけど、あなたはどこの国の人なの?」と聞かれました。

日本人だと言うと、「日本人はこういうお店でどんなものをよく購入するの?どうしたら日本人にも来てもらえるかしら?」と聞かれたので、「とりあえず納豆はみんな好き(いや、嫌いな人もいますけどね💦)、味噌や調味料あとは新鮮な大根やもやしなんかもあると売れると思いますよ。こうしたものをもし置いてくれたら、少なくとも私の日本人の友達には伝えます。」なんて話しをしました。

しばらくしてまた立ち寄ってみたところ、「今、納豆を卸してくれるいくつかの会社に連絡を取っているから、いつ頃入荷できるか分かったら知らせるわね。」と言ってくれました。
そんなに期待はしていなかったのですが、オーナーさん本気でした。仕事が速い!

先月また立ち寄ったところ、一社の納豆のサンプルが届いたから食べてみてと納豆を頂いてしまいました。
帰宅して事の顛末を話すと納豆好きの娘も大喜び。(ちなみに夫は納豆苦手です)

で、晴れて今月に入ってから待ちに待った納豆が売り出されました。
以前いただいた納豆に加え、おかめ納豆まで!2種類も販売してくれると思っていなかったので嬉しい驚きでした。
その日は納豆を大人買いしたのは言うまでもありません。

その後、新鮮なもやしも置いてくれていて、気づけば日本の味噌や調味料類も少しではありますが置かれており感激してしまいました。

しかも、納豆をはじめほとんどのものが他の食材店で購入するよりも価格が安くて更に感激です。

それからは、日本人の友達と話す機会があるとこのお店のことを伝えて広めています。もう完全に応援団です。

先日、お菓子作りが得意な娘に作ってもらった焼き菓子とチョコレートをラッピングしてお店のオーナーさんに渡してきました。

納豆はじめ他の食材が近場で手軽に購入できるようになってどんなに嬉しくて助かっているかを伝えるとオーナーさんもとても喜んでくれました。

チェーンのスーパーはもちろん便利でその存在は助かるのですが、こうした小さなお店のオーナーさんとの会話を楽しみ、繋がりを感じながらお買い物できるのっていいなと改めて思いました。

私が子どもの頃は近所の商店街によくおつかいに行っていました。
タッパをもってお豆腐屋さんに行ったり、八百屋さんや魚屋さん、電気屋さんにも行ったりしていました。

お店の人は、みんな知っているおじちゃんやおばちゃんだったので、「今日もお手伝い偉いね~」なんて褒められて、おまけしてもらったりおやつをもらったりしてたのが懐かしくていい思い出です。

日本でも商店街なるものがだんだんと、そしてこの数年は急速になくなってきていたり縮小してきていますよね。

ここスウェーデンも同じです。特にストックホルムのような大きな街では、個人の店が減りチェーンのお店に変わっていく様子が見られます。

私の住む街は小さいので、幸いレストランやカフェ、洋服屋さんや電気屋さんなんかもまだ個人経営のところが残っています。

こうしたお店に少しでも長く残ってもらえるよう、今後も選択肢があれば多少割高になっても積極的に個人経営のお店を利用していきたいと思っています。

全てを管理される社会ではなくて、人との繋がりを大切にできる社会で生きていきたいし、子どもにもそんな社会で育ってほしいなと思います。


本日の猫
羊のぬいぐるみとレスリング
その後、疲れてこてっ💤

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