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子は鎹。親は何になれるのか。

私には5歳の娘1号と0歳の娘2号がいる。1号は前夫の、2号は現夫との子供だ。

1号が1歳になったと同時に前夫と離婚、その後シングル期間を3年半程経て再婚し2号を妊娠した。妊娠時1号と現夫との関わりの変化や将来どう話すか等とてつもなく悩んだが、1号の予想以上の喜びっぷりと家族の(特に現夫側)の支えもあり無事に出産。現在仲良しべったりコンビとなった娘達を見守る毎日である。

実際1号出産前は『子供の相手は苦ではないけど、自分が親になるのは遠慮したい』と思っていた人なので、私自身子供達がそんなにべったり好きというでは無い。寧ろ趣味のバンド活動は優先順位を下げ、自分の意思ではない時間配分を主として生活するのは正直辛いし、早く大きくなって自分の事は自分でしてくれと思ってる部分が大半である。

じゃあなんで産んだの?と言われれば『来たから産んだ』としか言えない訳で。何かしらの縁があって私みたいなバンドと酒で楽しむためだけに働いてダラダラ生きてた奴のお腹に来てくれたんだし、産む機会が来ない人もいる中で来てくれたならとりあえず産んでから後は考えよう。

それぐらいふわっとした感じで産んだらとてつもなく大変だった。それこそ自分がこんなにメンタルをやられるとは思わなかったし、四六時中誰かのそばにいなければならないのはこんなに苦痛になる時があるのかと思い知った。

それでも今親を続けられてるのは、やっぱり2人の笑顔や『求めてくれる』愛情があるから。100のうち98しんどくても、残り2の嬉しさの破壊力に応えたくなる愛しい気持ちを招くからである。

親になってしまえば辞めますと辞表提出も出来ないし、トンズラこいたら娘達は死んで自分は犯罪者となるかもしれない。なかなか世知辛いけれど、親になった以上2人が社会人になるまで未知の宇宙人の状態から一般女性になるまで育て上げなければならない。

98の苦難と2の爆発するリターンをあと何回乗り越えていけばいいのかは途方もない謎だけど、必ずそこには結果が残る終わりが来る。『鎹』と呼べる2人にとって、私は『何』になれるのか。その答えが出るまで、今日も早くしなさい、何やってんの、もーう!!を繰り返し、ぎゅーっと抱きしめて笑っていきたいなと思う。

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