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独学で倒す!保育士試験(言語編)

こんにちは、ぺろよしです。
こちらは国家資格である保育士試験に独学で合格した私の記録となります。
同じ様にやったからといって合格を保障するものではありませんのであしからず。あくまでぺろよしはこんな風にしたんだフーンって感じでご覧下さいね。
今回は筆記合格後に受けた実技のうちの言語編となります。

◆実技も独学で!

無事神奈川試験を突破した私の次なる目標は、後期実技試験にクリアする事でした。(神奈川の実技講習会を辞退した場合、別途全国試験の実技に合格しないと保育士資格を取ることは出来ません)
実技試験本番は年末の12月…。筆記試験が終わった後遊び惚けてゲーム三昧の私でしたが、9月終わりごろ「そろそろ実技どうするか考えなきゃ」と重い腰を上げたのです。

実技試験は「言語」「造形」「音楽」の内、2つを選択しなければなりません。ピアノが全く弾けない代わりに元オタで絵心には多少自信があったので迷わず「言語」と「造形」を選びました。
しかし、どうやって練習すればいいのか…でもお金そんなにかけてられないしな…うん、実技も独学でいこう!
そういう事になりました。

◆お話を選ぼう

言語の試験は保養協の受験の手引きによると以下の様に書かれています。

3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、(中略)子どもが集中して聴けるようなお話を行う。求められる力:保育士として必要な基本的な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方ができること。
子どもは15人程度が自分の前にいることを想定する。
●一般的なあらすじを通して、3歳の子どもがお話の世界を楽しめるように、3分にまとめてください。
●お話の内容をイメージできるよう、適切な身振り・手振りを加えてください。
●絵本等を持つことを想定せず、お話をしてください。
受験申請の手引きより


私が受けた令和3年度の言語試験では「ももたろう」「3匹のこぶた」「大きなかぶ」「3匹のヤギのがらがらどん」の4つのお話から選ぶ事になっていました。(ちなみにこちらのお話は令和4年度も同じです)

・ももたろう→場面展開が多彩なので3分でまとめるのが大変そう
・大きなかぶ→「すっぽーん!」は楽しいから言いたいけど誰が誰を引っ張ったのかパニックになりそう
・がらがらどん→話を知らない

こんな感じで悩みに悩んだ挙句、「3匹のこぶた」を選びました。
ちなみに後述のスペース練習会で皆さんのお話を聞いておりますと「3匹のこぶた」か「大きなかぶ」を選ばれた方が多く、続いて「がらがらどん」「ももたろう」の順でした。

◆台本を用意しよう

お話が決まったら次は台本です。3分間にまとめられたものを用意する必要があるので、「自分で台本を作る」か「人の作ってくれた台本を使用する」のどちらかになります。
実技用の参考書を買ったり絵本から自分で台本を作ってもよかったのですが私は迷わず桜子先生の台本に課金していました(桜子先生は筆記だけでなく実技も手厚くサポートして下さっているのです…本当に感謝です)
先生の台本は3分にわかりやすいお話がまとまっていて、ジェスチャーの例や入れるタイミングも書いてありとてもよかったです。

◆ひたすら練習しよう

台本が用意出来たらさっそく練習開始です。
最初は2歳の娘を練習台に、横には台本を置きながらお話をしました。ちなみにこの台本は試験当日は持ち込めないので、覚えておく必要があります。

「えー!また暗記かよ!!」と思ったあなた!安心してください!!
練習する内に覚えてるから!!

私の場合今まで絵本の読み聞かせはした事があっても、いざ娘を前にすると照れが勝ってしまいました。そこは某演劇スポコン漫画のように「私は保育士…ぺろよしせんせい…」と暗示をかけます。この「私は先生」という思い込みは実技試験においてとても大事なマインドです。ぜひ覚えておいてください。

その思い込みを胸に、児童館で読み聞かせをしていた保育士さんの姿や、娘の保育参観の時に見た先生の姿を思い出しながら「読み聞かせ」そのものに慣れるようにしました。YouTubeにも対策動画として有志の方々がUPして下さっています。ぜひ検索して参考になさってください。

慣れてきたなと思ったら、3分間しっかり時間を計って時間内にお話をまとめる練習をしました。台本と同じく時計は本番に持ち込めませんので、時計無しでも3分でお話を終えられるようにしなければなりません。タイマーはスマホでもキッチンタイマーでもなんでもいいですが、「今○分×秒でお話のこの場面」という事が目安としてわかるように時計表示があるものがいいです。繰り返し何度も練習して3分を体で覚えましょう。

◆ぜひやってほしいこと

3分でお話をまとめて一通り話せるようになったら、ぜひやってほしい事があります。それは…

客観的に&第三者にお話を見てもらう事

受験手引きに記載されているように、本番当日は「15人の3歳児を前に適切なジェスチャーを入れながら3分間の素話をする」という事が求められます。一人でたくさん練習しても、聞く相手がいるという事を想定してお話をしないと面接官からは評価してもらえないのです。
ですので、スマホの録画機能などを使ってお話をしている自分の姿を見直す事や、他の誰かに見てもらうことはとても大切です。案外見直してみると「目線がキョドっていて全然子供に向いていない!」とか「ジェスチャーがうるさすぎる」といった具合に、話しているだけでは気付かなかった見直しポイントが見えてくるはずです。家族や周りの方などの協力も仰ぎながらぜひやってみてほしいと思います。

◆私が心がけていた事

練習の中で私が心がけていた事があります。
ひとつは「聞き取りやすいお話のペース」です。もちろん3分という目安があるのでそれに収まるように話をするのが大前提なのですが、相手は3歳児なので出来る限りゆっくり話すように心がけていました。
これは私が小学校時代に国語の朗読で先生に言われた事で、実際の練習でも使っていたテクニックですが

「、」はトン、「。」はトントンと数える

というもの。トン=1拍、トントン=2拍と言った方がわかりやすいですね。実際に「3匹のこぶた」で例えると

「むかーしむかし、(トン)あるところに3匹のこぶたのきょうだいがすんでいました。(トントン)」

といった具合に、ワンセンテンスの中でも「間」を意識するとお話自体が締まります。3歳児相手のお話しなので、文節ごとに(やや早めのトン=0.5拍)を入れてもいいと思います。また、オオカミをやっつけた後→「それから、3匹のこぶたはなかよく暮らしましたとさ」などの場面転換の時は、更に長く(トントントン=3拍くらい)あけましょう。
全体的にゆっくり話して間を意識すると、聞き役の練習台となってくれた私の娘もぐっと集中して聞いてくれましたし、つい早口になりがちな本番の3分も乗り越えられます。ぜひ皆さんも意識してみてくださいね。

ふたつめは「抑揚をつける」です。
3分間のお話の中では楽しい場面、ドキドキする場面、相手をやっつける場面など色々ありますね。お話の展開によって声のトーンを上げ下げする事でより感情がこもった素話が出来るようになります。

3匹のこぶただと
・こぶたの3きょうだいのキャラクター分け
  →家が吹き飛ばされる1・2番目のこぶたはちょっとまぬけな声音
   賢い3番目のこぶたははきはきとした声音
・オオカミがやって来るシーン→声を下げて少しだけ怖い感じに
・家が吹き飛ばされるシーン→残念そうに
・オオカミの「ふ~!!」→回を重ねる毎に強く必死な感じで
・幸せにくらしましたとさ→明るく

といった様に一定テンポで平坦に話すよりそれぞれの場面ごとに抑揚をつけたり、時には話すテンポをゆっくりと強調する事で、聞く子ども達の「どうなるの??」というワクワク感を増す事が出来ると思います。

◆入退室まで練習しよう


お話が完璧に出来たからハイ終わり!かと思いきや実はそうではありません。
ぜひ私の実技試験レポをご覧頂きたいのですが、言語の実技試験は試験官2名を前に一人一人が披露する形で行います。(恐らく保育士として正しい立ち振る舞いが出来ているかなどを見られています)
本番を想定して入室→準備→お話スタート→退室の流れを一通り練習しておくと、自信をもって試験に臨めるはずです。

mariaのお話ちゃんねる♪*゚
こちらは試験合格者であるmariaさんのYouTubeです。言語試験について色んな動画をアップして下さっていて私も大変お世話になりました。
チャンネル内に試験のシミュレーション動画がありますので入退室の練習にぜひ参考にしてほしいです。
※ひとつ注意してほしいのが、mariaさんの動画の通りに試験が進行しない場合もある事。例えば私の試験会場ではドアは自分で開けるのではなく、別の試験官が開けてくれましたし、立って話すか座って話すかは聞かれず最初から座って話をするよう指示がありました。試験会場や試験官にもよりけりなのであくまで参考程度にしましょう。

◆こんな練習方法もある

ぺろよしが実技練習をしていた当時、SNS上では同じ目標を持った方々とオンライン練習会が開催されていました。
ぺろよしも以下のツールを使って週に最低一度は練習会を開いておりました。

①Twitterの「スペース」機能
Twitterアカウントがあれば「スペース」という機能で簡単にオンライン上の音声やり取りが可能です。

Twitterスペースについて

ホストになってスペースを開くと、最大10人までスピーカーを招待出来ます。「○月△日21時から練習会をします!」と日時を指定しておいておけば参加したい方が集まってくるので、タイマーで3分測ってお互い素話を披露し合います。
勿論聞くだけのリスナー参加も可能。最初はドキドキしますが、色んな方々のお話を聞いてより切磋琢磨し合えるので良かったです。

デメリットはやはり音声のみという点。ジェスチャーや目線配りが分からず声のみなので、本番を想定するにはやや弱い部分があります。

②Zoom
スペースも併用しつつやはり対面での練習も必要だと感じたので、本番が近くなるとオンラインミーティングツールのZoomも使いました。
ビジネスツールでもあるZoomはホストが参加者にミーティングURL(もしくはパスワード)を送信する事で開催出来ます。アプリをDLする必要もないのでスマホでもPCでもホスト側から送られたURLのリンクから参加できるので意外とお手軽です。(不具合回避と安定性を求めるならアプリを入れるかPC参加がベストです)
実際に顔出しが必要なので抵抗がある方もいるかもしれませんが、目配りジェスチャー、そして入退室も含めて客観的に見る事が出来るのでお勧めです。非常に緊張感がありますがやる価値はあります。

デメリットは無料版だと時間制限(私の時は40分)があるので多人数には不向きな事。上手くホストが進行しないと途中で強制終了となってしまいます。またスペースよりかはお手軽さに欠ける事。操作にある程度慣れておいた方が参加者にも迷惑をかけずにすみます。

ただ、オンラインだからこそ注意すべき部分はあります。
ホストが注意しなければならないのはスピーカー・リスナー共々参加してくれた方が不快な気持ちにならないように多方面に気を配るようにする事。時間は有限なので練習会の進行にも注意する事。話したい人、話したいけどなかなか手を挙げ難い方でも皆が気軽に発言出来る場を作る事。あくまで練習会は披露し合う場なので他人を批評したりしない事などなど。

私の拙いホストだと全部が100点満点ではなかったと思いますが、参加頂いた皆さんが節度を守ってくれたお陰で気持ちよく練習が出来ました。普段はこんな積極性は発揮しないのですが、このオンライン練習会で同じ目標を持った素晴らしい方々と知り合う事が出来て本当にやってよかったなあと思っています。実際に会った事もない人と練習するのは最初は勇気が必要ですが、その勇気と緊張感を味わう事は実技試験において大切な事だと思います。

◆まとめ

以上ぺろよし流の実技試験言語編について簡単ではありますがまとめました。
こう見ると言語の試験がただお話を読むだけではないというのがよくわかりますね。でも、言語の試験で実は一番大切なことは上手にお話をする事や3分ぴったりで終わる事よりも「いかに子供達に楽しんでもらうか」という事だと練習を重ねるうちに気が付きました。実際の試験の場では15人の子供たちはいませんが、私のお話で楽しんでほしい!(そして私自身も楽しもう!)という気持ちを心の奥底に持って臨んでほしいなと思います。
そうは言っても気になる「ジェスチャーってどうすればいいの?」「3分ぴったりに終わらない!」などのより深い部分については別の記事でまとめたいと思います。また、造形については「造形編」をご覧下さい!

音楽は………ごめんなさい(;´∀`)ダレカタスケテー

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