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色を選ぶフタバスズキリュウ

 色を選ぶ、ということを考える瞬間はいつだろう。プラモデルを作っているといつも直面する問題だが、大体の説明書にはこの塗料とこの塗料を使えば再現できますよ!とご丁寧に提案が記載されている。優しいね。
 その提案に素直に従い作例通りのビシッと仕上げるか、または特定の塗料をわざと別のものと変え自分のみのものに仕上げるか。ここに塗装の楽しさの1つが入っており、プラモデルにおいても楽しみの1つであろうと思っています。
 なにより指定の色があるというのは本当に助かる。人は生きているだけで常に提案を要求される。小さいことで言えば、昼飯に何を食うかの選択。大きいことだと、仕事の顧客に対してAとBのどちらを提案するべきか。日常生活で小さいことから大きいことまで選択に追われていると、疲弊・磨耗した身体に選択を迫らないでくれ…!!と思ったりする。
 そんな面持ちで作り始めたwaveのフタバスズキリュウ。パーツ数が少なくサクサク進める組み心地、時折tipsとしてフタバスズキリュウの知識が挿入されており、組んでいる時間以外の楽しさも追加されている。このおかげでフタバスズキリュウの鼻と目の距離は、同じ仲間のエラスモサウルスと比べて、よりはなれているのが特徴らしい。明日職場で話すことにしよう。
 

 さっと組み上げて塗装に入ろうと思っただけれど、ここで困ったことになった。フタバスズキリュウの色については判明していないらしい。ブルーを基準とした塗装例こそあれど、あくまで例。tipsにも想像しながら自由に塗ってみるのも楽しいよ!!とあるので、モチーフになるものを探すことに。
 生物を塗るモチーフを探す際にはどうしても図鑑を頼ってしまう。今回手にしたのは海老沼 剛さん著の「世界の美しいヘビ」。この図鑑はビジュアル面の良さと、ヘビのチョイスがかなりマニアックのため暇さえあれば眺めて楽しい名著の1つです。その中から一匹選ぼうではないかと思い手に取ると、表紙のアカマタがとてもきれいに映えているではないか。こうなるともう決まったようなもので、ファレホと筆を手にしました。

 そして、壮大にミスりました。本来であれば黒→黄→赤のカラーパターンなのだけれど、黄色と赤が逆転してしまい完全に別種になってしまった。塗っている途中で気がついたのだけれど、どうにかなれー!!の気持ちでどうにかした。結果、かっこよく仕上がったので本当にどうにかなった。きっとフタバスズキリュウさんも凶悪な見た目になったことに満足していることでしょう。
 モチーフを決めてからの塗装を久しぶりに行うと新しい発見がありとても楽しい。ちなみに今回の発見は、「みきり発車で塗装を始めると大きなミスを犯す」です。次回は塗料の配置を考えながらやろうね!!!!!!!

幸いにも配置を間違えなかった頭部。かっこいいね。


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