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しごとのしかた

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誰のために働くか

誰のために働くか

建築デザインを大学と大学院で学んだ自分が就職を決めた時に何を考えていたのかなと振り返った時に、一番は「尊敬できる誰かのために働いて、技術を身につけたい」ということだったと思う。独立することは前提だったので。

大きな企業にも入れたかもしれないけど、配属であてがわれる設計部長とか室長の元で働くというのはイメージできなかった。なんでこの人の言うことを真に受けないといけないの?という感じ。生意気も甚だし

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モデルをみる力、そしてモデルに描かれていないものをみる力

モデルをみる力、そしてモデルに描かれていないものをみる力

2010年くらいまではスタディは極力模型でやるようにしていましたが、大連理工大学の客員教授を勤め、日本と中国の両方で仕事をするようになったことがきっかけで、さすがに日中両方で模型をつくるほどのマンパワーもないので、SketchUpやRhinoを使ってのスタディの比重が上がってきました。

ただし、スナップショットを送ってもらって判断するのではなく、3Dモデルを送ってもらって自分でモデルのなかを「ぶ

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プロジェクトデザイン:設計や工事がカラオケ化する時代に仕事をつくる

プロジェクトデザイン:設計や工事がカラオケ化する時代に仕事をつくる

日本は人口の減少期に入り、多く地域では経済の縮退が顕著になり、自分自身の仕事が減ってきた、あるいは仕事の内容が変化してきていると感じている人も多いだろう。

 コンピュータやとインターネットの普及、そしてそれに後押しされた流通や加工技術の革命は、多くの仕事をアマチュアに解放したが、建築やインテリアのデザインや工事といったものも例外ではない。CADなどのデザインツールが無料で提供されていること。DI

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建築の歓び

建築の歓び

昨日4/9は福島県二本松市で開催されたJIA東北支部福島地域会2016市民講座 槇文彦講演会「建築空間における歓びとは何か」にディスカッションのコーディネーターとして参加。

新幹線で郡山まで行き、槇さんと一緒に車で会場である福島県立男女共生センターまで送っていただく。東京では桜は盛りを過ぎてしまったが、福島ではまさに今が盛り。車窓からも綺麗な桜が楽しめ、二本松でも霞ヶ城の桜や、センターの向かいに

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木でつくる多様な働き方のためのインダストリアライゼーション

木でつくる多様な働き方のためのインダストリアライゼーション

芝浦工業大学大学院の修士論文の発表会に参加した。いろいろと面白い発表はあったが、最後の方にあった生産系の発表が興味深かった。

ひとつは女性が建築生産の現場で働く状況とその困難について。人手不足もあり、専門工事会社でも女性を積極的に雇用し働く環境を整えようと取り組んでいる会社も多いが、出産を契機に離れてしまうとのこと。子どもが生まれれば朝の家事はさらに忙しくなるし、保育園幼稚園に子どもを届けるまで

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ペーターとオンジとハイジ。仕事の未来

ペーターとオンジとハイジ。仕事の未来

朝シャワーを浴びながらの思いつき。

労働時間の短縮が叫ばられる。もちろんこれ自体は結構なこと。一方で自分自身に高い課題を課して成長を続けられる人以外はスキルが低いまま置かれる。そしてAIやロボットに仕事を奪われていくだろう。

労働時間短縮の次の論理的な帰結は、労働者自体の削減だろう。実際は同時に起こる。

近未来の仕事はどんなものになるか。アルプスの少女ハイジになぞらえて考えてみた。

ひとつ

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