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2023年に観た映画たち。

2023年最後の記事では、(思い出せる限り)今年観た映画たちを一挙に並べてみるとともに、作品に対する感想を簡単に綴っておきたいと思います。
よかったら映画選びの参考にしてみてください。

そしてまずは、今年1年間、わたしの note に遊びに来てくれた皆さま、本当にありがとうございました。
「映画のこととか、思ったこととか。」をテーマに、不定期更新で上げておりますが、今年は note を通じてたくさんの方と、たくさんの交流ができて、本当に感謝でいっぱいです。

来年以降も変わらず note の執筆は続けていきたいと思っていますので、今後とも温かい目で見守っていただけると幸いです。

では前置きはこのくらいにして、早速。


2023年1月より公開順(映画.comさんのリスト参照)


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『モリコーネ 映画が恋した音楽家』

昨年の東京国際映画祭で鑑賞したのち、良い映画すぎて一般公開後も鑑賞。映画音楽のドキュメンタリーは『すばらしき映画音楽たち』『ようこそ映画音響の世界へ』『モリコーネ 映画が恋した音楽家』の3本立てで大満足できる。ぜんぶおすすめ。


『ひみつのなっちゃん。』

ドラァグクイーンを演じる滝藤賢一が見たくて鑑賞。うーん、あともうひとひねり欲しい!って思ったなぁ。面白いんだけど。同じ系統の題材だとウド・キア主演の『スワンソング』が一枚上手。でもこういうテーマのストーリー、わたしは大好き。


『SHE SAID その名を暴け』

映画としてはめちゃくちゃ面白い。ただ現実のニュースがそれ以上に酷いものがあったりして、ちょっと note で書く自信がなかった1本。製作総指揮ブラッドピット、キャリーマリガンとゾーイカザンのW主演、娯楽作には変わりないんだけど、こういう角度からの娯楽作を作れるって、やっぱりハリウッドって面白いなと思う。。。


『BTS: Yet To Come in Cinemas』

BTSのライブを映画館で。
でもこれがまったく新しい映画体験すぎて、かなりハマった。超たのしい。そして何より、なんでこんなにBTSのライブってわくわくするの?マイケルが好きなわたしとしては、そのパフォーマンスの高さとか、次々と流れるダンスナンバーとか、ぜんぶ好みなんだけど。韓流アイドルなんてレベルじゃないよ。これが今の世界なんだなぁ。


『バイオレント・ナイト』

Netflixドラマ『ストレンジャーシングス』でお馴染み、デヴィッドハーバーが主演ということで鑑賞。絶対に子供に見せてはいけない映画だけど、設定が秀逸すぎてついつい見入ってしまった。笑
結局どんなに汚い映像表現にしようが、作品の設定が面白ければ評価されるんだよね。R指定版おとぎ話のダイハード、って感じ。(?)


『バビロン』

デミアンチャゼル監督の新作。前作『ラ・ラ・ランド』がわたしは大好きだが、本作はどうにも好きになれなかった。技量がある監督がゆえの"ずるさ"というのかな。そんなずるい手を使わずに、もっともっと目の前の映画を撮ってくれよ!!と思ってしまった。が、考察のし甲斐はある。


『エゴイスト』

鈴木亮平、宮沢氷魚、めちゃくちゃ良い演技するじゃん。。。
ただ、作品鑑賞後に高山真の原作を読んだら、原作のほうが好きだな~と思って、note でやかましい映画語りをするまでには至らず。でも、本当に観て損はない。良い映画。


『アントマン&ワスプ クアントマニア』

ディズニー傘下、MCUシリーズのフェーズ5幕開けを飾る本作だったが、お世辞にも面白いとは言えず、今後のMCUの雲行きの怪しさを決定付けられた1本。また本作をきっかけに、やっぱりわたしは「今まで見たことがない映像」というものに、大きく心を動かされ、それを求めているんだなぁと再認識。本作には「新しい表現」がまったく無くて…ほんとに…。


『ちひろさん』

今泉力哉は特別好きでも嫌いでもない、という映画監督なのだが、来年2024年に、わたしの大好きなコミック『からかい上手の高木さん』を同監督が実写映画化するなんてニュースを聞き、「そんなのあってたまるか!」と思う反面、彼の作風をよく理解しておかなければと思い鑑賞。本作に関しては、最後までしっかり見入ってしまった。有村架純って普通に良い演技するよね。でも「高木さん」実写化は心配でしかない。(永野芽郁ちゃんは好きだけど。)


『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

アカデミー賞作品賞を採っちゃったから、もう言わずもがなのお墨付き映画だけど、わたし個人としても今年5本の指には入るお気に入り作品。なんで note で書いてないんだろう…って思ったら、このとき音声配信にも手を出し始めていて、練習がてら stand.fm で本作の感想をやかましく語っていたみたい。(※現在は都合により削除済み)授賞式でのキーホイクアンのスピーチ含め、劇中での彼の台詞「優しさで戦っているんだ」ってひと言、痺れたな~。空虚なベーグルも本当によくできた表現だし、「わたしの気持ちを理解してくれる映画がある!」っていう感動で、なんだか泣いちゃったな~。恥ずかしい話だけど。



『オットーという男』

トムハンクスはどんな役でも、どんなに歳を重ねても良い味を出すなぁ~と思う。反面、映画全体としてはちょっと一辺倒すぎるというか、可もなく不可もなく、という印象。良い意味でのんびりとした映画を観たい気分のときもあるけど、こればかりはその時の自分の気持ちと、作品のテンションが見事合致しないと、なかなか評価しづらい。だからわたしは評論家ではなく、映画好き素人なのかな、とも思う。


『オマージュ』

こちらは2年前の東京国際映画祭(?)で上映していた作品。当時観て、とても気に入っていたけど、ようやく一般公開されたみたい。ひと昔前は、韓国ドラマや韓国映画って…(苦笑)なんて評価をしていたけど、『パラサイト』の成功を皮切りに、今やハリウッド以上に質の高い作品を作るよなぁと感動。『ニューシネマパラダイス』と同じ流派で描かれる映画愛の物語。もっと評価されてもいいと思うんだけどな~。アジア市場って難しいな~。


『シャザム!神々の怒り』

DC映画シリーズ『シャザム!』の続編。決して面白くないわけじゃないんだけど、1作目の勢いが凄すぎたのかな~、2作目はちょっと霞んだ印象。でもぜひ皆さんに知っていただきたいのは「シャザム」こそ、昨今のアメコミの源流であり、「シャザム」こそが元祖アメコミヒーローであるということ。「シャザム!!」と唱えれば、誰でもヒーローなんて、やっぱり夢がありすぎる。


『【推しの子】Mother and Children』

一時社会現象ともなった「推しの子」アニメシリーズの第1作目。アニメシリーズとしては異例の、第1話を90分の長尺で制作し、まさかの劇場公開をするという手法。当時は見向きもしなかった本アニメだが、のちに鑑賞して今ではすっかり沼。笑


『シン・仮面ライダー』

『シン・ゴジラ』『シン・エヴァンゲリオン』『シン・ウルトラマン』に続いての庵野秀明シンシリーズ。あれ、自分、ちゃんと男の子だったんだ、って思うくらいわくわくしちゃって。24歳にしてライダーキックとかやりたくなっちゃって。そして池松壮亮の本郷見たさで行ったのに、劇場あとにするときは柄本佑演じる一文字にハート射抜かれてた。かっこいい。。。
(※こちらも当時stand.fmで感想配信していましたが、都合により削除済み。ゴメンネ。)



『長ぐつをはいたネコと9つの命』

あ、これ面白いやつだ。。。最近のアニメーションって、もうディズニー一強じゃないよなと思う。わくわくする動き、その手があったかと思わせる脚本、古参ファンへの適切なファンサービス、ドリームワークスは一時期の勢いこそなくなったが、本当に良い作品を作り続けている印象。そして同キャラクターの初登場となった『シュレック』シリーズの新章を匂わせるラスト…わたしは今後の展開が楽しみで仕方がないぞ。『美女と野獣』には感動できないけど、『シュレック』には感動できるんだ!!


『ベイビーわるきゅーれ2』

阪元監督『ベイビーわるきゅーれ』の続編。社会不適合者で殺し屋の女子高生2人を描いた前作、まさか2作目ができるとは…と。笑
作品としてはちょっとギャグに振り過ぎてるかな~と思うこともないが、殺し屋という"職業"と、それに従事する女性の、なんというかリアルさがちょっとツボ。今年大バズりした「新しい学校のリーダーズ」の主題歌もなかなかマッチしてる。


『生きる LIVING』

これまた東京国際映画祭で上映してた作品。一般上映が始まって再び涙を流しに行ってきた。黒澤明の原作よりライトな仕上がりだが、ビルナイの演技力の高さか、イギリス映画の悪ふざけしない優等生気質からか、とても原作リスペクトが感じられ、しっかり作品にのめり込める。良い脚本は、時代が変わっても、国が変わっても、良いんだよ。


『スーパー・マリオ・ブラザーズ・ムービー』

今やディズニー、ドリームワークスと肩を並べるアニメーションスタジオ イルミネーション。同スタジオに「マリオ」を託した任天堂!英断!と思わざるを得ない傑作。超たのしいじゃん、なにこれ。でも「映画」というより、ほぼユニバーサルのアトラクションかな?という印象も。笑
映画はただ観るものから、体験できるものへ。なんていうことも謳われた1年間だったけど、その決定打は本作だったかな。でも確かに楽しいんだよ。ヨッシー登場の布石を敷いた続編にも期待。


『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』

愛すべきガーディアンズファミリーの3作目。スペースオペラの金字塔『スターウォーズ』へのリスペクトとも読み取れる、三部作完結というのも素晴らしい。MCUはそれぞれの作品のクロスオーバーが魅力ではあるが、やはり単作それ自体の魅力があってこそ。Redboneの名曲「Come and get your love」で衝撃的な幕開けを果たしたガーディアンズの物語、再び同じ曲で終わり始まる流れは、あまりにずるすぎる。あまりに美しすぎる。


『銀河鉄道の父』

宮沢賢治の父である政次郎を主人公に描いたヒューマンドラマ。役所広司、菅田将暉、森七菜と良い役者揃い。原作小説に感銘を受けたという監督の情熱が随所に現れていて、映画云々の前に…これ、きっと楽しい撮影現場だっただろうなぁなどと余計な感想まで抱いてしまった。ちなみに原作者の門井慶喜は、わたしの高校のOB。そういう個人的な主観が入りまくりで、無条件に高評価をしてしまうため、あくまで「映画レビュー」を謳う note では敢えて取り上げなかったが、そういうのを差し引いても面白い作品だと思う。是非。


『世界で戦うフィルムたち』

亀山睦木の実録ドキュメンタリー。亀山さんを認知したのは、映画祭だったか、ラジオだったか、はたまたどこかのミニシアターで偶然知ったのか…。でもなんとなくその人物は知っていて、機会があったので鑑賞。映画を作る人もいれば、それを広める人もいて、それを評価する人がいれば、それを商品としてお金に変える人もいる。情熱だけではどうにもならないけど、やっぱりエンタメ業界は情熱があってこそだよな、と思う。わたしは、ただ楽しく映画を鑑賞する人、だけど。


『ぼくたちの哲学教室』

ベルファストの男子小学校で行われた哲学の授業を追ったドキュメンタリー。実はわたしの姉は現在大学院で哲学を学んでいる(ちょっと変わった)人なのだが、彼女がまさに哲学対話の授業を学校や企業で実施しているらしく、そんな繋がりから本作を鑑賞。いやしかし、哲学対話のそれ以上に、北アイルランド・ベルファストという地域の内戦の歴史が・・・。「哲学」というより、ケネス・ブラナー監督の『ベルファスト』とセットで鑑賞して、その歴史を学ぶほうが適切かも。


『リトル・マーメイド』

ディズニー実写化シリーズ。劇場公開前から何かと話題で、何かと燃えて、ちょっと可哀想だったな。けど、改めて原作のアニメーションを観たら、なんというかその映像美に度肝抜かれて、アリエルも登場しないオープニングの海の描写で泣いちゃった。実写版も全然面白かったけど、その驚異的な熱量が感じられなくて、なんで実写なのか、なんで作るのか、その根本をディズニーはもう一度考えて欲しいと思った。しかし主演ハリーベイリーの歌声は圧巻。そして、7人姉妹の人魚がそれぞれ異なる人種で構成されているのは、7つの海の守護者だから、っていう設定には拍手。これは既に『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』でやってたじゃん…とも思ったが、狂暴な魔物ではなく、美しい人魚としてそれを映像化したことには大きな意義があるだろうな。


『フレーミングホット!チートス物語』

タイトルの出落ち感。笑
でもね、これめちゃくちゃ面白いし、良い映画。アメリカンドリームの王道サクセスストーリーである一方、ラティーノ・ヒスパニック文化へのリスペクトに溢れたとても丁寧な作品。ディズニープラスオリジナル作品らしいが、これが作れて、独自のキャラクターやアニメーション映画がなぜつまらなくなるのかよく分からない…。ちなみにわたしはチートスが大好き。


『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』

ソニーとパスカルピクチャーズの本気を見せつけられた『スパイダーバース』待望の2作目。本当に紙のコミックが動き出した!と思わされる類まれな映像表現は前作同様に、本作はより一層、音楽が良い!グウェンが可愛い!ホービーがかっこいい!スパイダーマン万歳!!と思える。一方で「運命に抗う」「誰でもヒーローになれる」というメッセージは、ちょっと見飽きたところがあるかなぁ。ただ本作はまだ前編で、来年?再来年?にまた後編が公開するらしいから、そこで他のアメコミ映画とは一線を画す「スパイダーマン哲学」をドバドバ注ぎ込んで欲しい。スパイダーバースは万人受けしなくていいんだ。アメコミ好きに、これでもか!というくらい愛の鞭を叩きつけてくれ!!


『j-hope IN THE BOX』

BTS、2度目の登場。
J-HOPEことホビに焦点を当てたドキュメンタリー。前々からこの人のダンスはなんでこんなに目で追ってしまうのだろう…と思っていたけど、そのしなやかな動きは、努力や訓練なんてもの以上に、ファンに対する真っ直ぐな気持ちがあってこそなのかな、と。この人、本当に良い笑顔だよね。その名に相応しい、希望だと思うわ。ちな他のメンバーのドキュメンタリーはまだちゃんと観られてないの、ごめん。だから今年のBTSシリーズはこれで終わり。笑


『慕情のアンソロジー2』

現代インドの性事情・人間模様を描いたオムニバス映画『慕情のアンソロジー』の続編。女性用ナプキンの開発に奮闘した男の物語『パッドマン』を何年か前に鑑賞し、その続きで観た1作目。笑いありのヒューマンドラマで結構面白いじゃんと思ったのだが、2作目は、うーん。。。1作目で十分かな、という印象。ただ『バーフバリ』でも『RRR』でも本作でも思うけど、インドの女性俳優ってなんでこんなに綺麗なんですかね。とにかく映えるんだよなぁ。


『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

インディアナ・ジョーンズシリーズ第5作にして、最終章。そうそう!この音楽と考古学への愛!これだよ~!と、全体的には「観たいインディ」なんだけど、ハリソン・フォードもやっぱり歳なのか、それともディズニーの保守的な制作によるものなのか、これといって突き抜けるものが、ない。ラストシーンには賛否両論あるのだろうが、私はそんなに嫌いじゃない。もう少し『猿の惑星』くらいの衝撃を期待したところもあったけど。まぁ『レイダース』が原点にして頂点だよな。


『君たちはどう生きるか』

宮崎駿の引退作とかいう1本。でも絶対これが最後じゃないよ。笑
話が難しいとかいうことは一旦置いといて、わたしはあまり好みの映画ではなかったな~という印象。後述のディズニー100周年映画『ウィッシュ』もそうだし、前述の『バビロン』とかでもそうなんだけど、何かの折に触れて「総出演」とか「オマージュの連続」とかそういう表現を、わたしはたぶん望んでいないんだと思う。そんな"ファンサービス"をしないでいいから、貪欲に新しいものを見せて欲しいと思っちゃうんだよな~。変わらずわたしのジブリランキングは『風立ちぬ』『紅の豚』『魔女の宅急便』で揺るがない。
(※こちらもstand.fmでの配信は削除済み)



『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』

はい、面白い。もう面白いものに余計な説明は要らない。ただただ面白い。わたしは『M:I』シリーズ(あのオープニングが特に)大好きである。王道のスパイ映画でありながら、第1作目から少し時代を先取りした警鐘が本当に秀逸で、新作もその重厚感は健在。シリーズ初の前後編に分けて作られた本作。はやくPART TWOを見せてくれ~~~。


『マイ・エレメント』

ピクサー新作、純愛すぎて「火」と「水」にキュンキュン。笑
そのキャラクターデザインと設定から、化学の分野から攻めたのか!と思わされるが、それはあくまで物語を引き立てるためのツールでしかなく、その本質は往年のラブストーリーに負けず劣らずの恋愛描写と、現代らしくアップデートされた恋人との関わり方。ピクサーってやっぱり良いわ、と思った。


『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』

タラちゃんのドキュメンタリー映画。何度でも言うが、わたしはタランティーノ映画が好きである。ファンなら観ておかなければならない、いや、タランティーノが好きじゃなくたって、あなたの生活にもタランティーノのエッセンスは注ぎ込まれているのである。と、までは言わないが、なぜ彼の作品が評価されるのか、なぜ彼が映画ファンから愛されるのか、知っておいても損はないと思う。


『バービー』

あんな余計な騒ぎがなければな~と思う、今年いち勿体ない映画。しかも映画本編とは何ら関係のない炎上。ただ作品としてはとても面白く、現代風刺と、死生観の問いが込められたとても良い脚本。主演のマーゴットロビーをはじめ、ライアンゴズリングも、シムリウも、みんな大好きな役者たち。だからこそ、やっぱり勿体ない。映画っていうのは、監督のものでも、役者のものでも、広報担当のものでもなくて、みんなのものなんだよな~と思った。1つの作品に、みんなが同じ熱量と思いで臨まないと、観客は付いてこないぞ。たとえどんなに良い映画でも。


『アステロイド・シティ』

こちらも大好きな監督ウェス・アンダーソンの新作。同監督の作品においては比較的ストーリーが分かりやすい『グランド・ブタペストホテル』『フレンチ・ディスパッチ』に続いて、その世界観の可愛さに釣られてやってきた観客を叩きつけるかのようなウェス節大炸裂の本作。ブラックジョークと風刺的なユーモアでごちゃまぜにする、彼なりのお伽話。ものすごい鋭利な刃物を、花柄のケースに入れて持ち歩いているような可笑しさが、わたしは大好き。


『ホーンテッドマンション』

これぞディズニー100周年の作品に相応しい!そう思える同名アトラクションと、ウォルトへのリスペクトに溢れた1本。本作品の舞台であるニューオリンズ、その土地の文化、空気感を知ると、より一層本作が面白くて面白くて堪らなくなる。ディズニー好きのバイアスはかかりまくりかもしれないけど、こういう作品こそが「ディズニーらしさ」だと思うわ。


『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

今年いち疲れたけど、今年いち「映画観たなぁ!」と思わせてくれたスコセッシの新作。別に映画に優劣はないんだけど、やっぱり本作みたいな映画が、ちゃんと評価されて、映画史として残ることはとても大切なことだと思う。ちなみに近い時代設定で、ディズニーが製作したジョニー・デップ主演の『ローンレンジャー』という作品もあってだな、描き方と誰の視点で描くかによって、こうも作品の色が変わるか、と思うよ。そういう多角的な視点を養うという意味でも、いろんな映画を観ることはは大切。(映画好きの正当化)


『マーベルズ』

主演のブリーラーソンは好き。サミュエル・L・ジャクソンも好き。映画初登場の新キャラクターたちも大好き。作品の勢いも十分だし、伏線の張り方もわくわくするし、アクションも完璧なんだけど、過去のMCU作品と比べると、なんだか重厚感に欠けるんだよなぁ。この感じはなんだろう。
でも一部の人たちは「ドラマ見てないと楽しめない、だからつまんない」って評価してる人もいて、それは違うんじゃないか?と思う。いいじゃん。ドラマも映画も全部楽しもうよ。それを追いかけていくのが醍醐味じゃん!笑
(本作については、お友達の配信にゲスト出演して喋りました↓)



『首』

北野武の新作。わたしはめちゃくちゃ好きだったんだけど、あんまり売れてないね。泣
本作の感想は、今年 note で上げて最もバズったので、よかったらこちらもご一読ください。


『ウィッシュ』

最後の最後であまりネガティブなことは言いたくないが、うーん、全然面白くなかったんだよなぁ。(ド直球。笑)
ディズニー100周年?これがその歴史を紡いだ映画?どうにも納得がいかない。前述の『ホーンテッドマンション』や、短編作品として制作された『ワンス・アポン・ア・スタジオ』が良かっただけに、主力事業である長編アニメーション映画のこの出来には疑問ばかりが残る。ディズニーアニメーションは、何を伝えていきたいんだろう。
(※怒りのstand.fmを配信していましたが、残念ながらこちらも削除済み)


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ササっと書いて終わらせるつもりが、思いのほか長くなってしまいました。

これ以外にもまだ観た映画があったような気もしますが…いい加減十分ですね。笑


今年もたくさんの素敵な映画と、素敵な出逢いをありがとうございました。
来る2024年も、ひろひろの note をどうぞよろしくお願いいたします。

皆さま、良いお年を!

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