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メタバースが当たり前の世界を願う、すべての皆さまへ~Synamonの想い~

Synamonがオープンベータ版をリリースした新しいメタバースプラットフォーム「SYNMN(シナモン)」

2016年から一貫してXRの体験にこだわり続けてきたSynamonにとって、これは非常に大きな覚悟と決断の表れです。
ただし、このリリースによって「XRはやめちゃったの?夢追うの諦めたの?」と、不安な想いをさせてしまった方も少なからずいるのではないかと思っています。

今回は、代表取締役・武樋と共にプロダクト全体を俯瞰し、リリースまで支えてきたCOOの武井にその想いを伺ってきました。
読み終わったとき、「このプロダクトだからこそ、夢を追える」という希望を、皆さまと共有できれば非常に幸いです。

(文:熊谷)


イノベーションと未知への憧れ


SynamonCOO・武井勇樹。
「SYNMN」リリースにおいて、開発作業以外ほぼすべてのディレクションに携わった。


―改めてですが、読者の皆さんへの自己紹介を簡単にお願いします!

SynamonでCOOを務めています、武井勇樹です。新卒でITベンチャーのSpeeeに入社し、SEOを中心としたWebマーケティングのコンサルティング等を行った後、シリコンバレーに留学してビジネスを学びました。その後、帰国してすぐにSynamonに入社し、今…という感じですね。

―Synamonに入社したきっかけは何だったのでしょうか?

元々Speee時代に代表の武樋さんと知り合っていて、声をかけられたのがきっかけでした。元々SAO(ソードアート・オンライン)が好きでXR技術のリサーチもしていたので、素直に「XRを用いたイノベーションを起こしたい」という想いが沸き上がりましたね。「テクノロジーがきっかけで起こる大きな波の中心にいたい」という想いが人一倍強くて。

―そこまで強い想いとは…何か背景があるのでしょうか?

僕はSpeee時代に、スマートフォンの台頭を隣で見ていただけで当事者になれなかったという後悔があるんです。本当にたくさんのWebサービスが出て、アプリも出て、世の中が変わっていくのが見えた。その時の「なんで自分はその場にいないんだろう」という寂しさとか、悔しさが今も残っていて…。

あと僕、幕末とかフランス革命とか産業革命とか、歴史の転換点の物語が大好きなんですよ。世の中がガラッと変わる、予想できなかったであろう変化や驚きが伝わってきて。そして、そんな時代には傑物と呼ばれるような人物が集まって爪痕を残しているんです。
今はテクノロジーが大きな時代の変化の波をつくっている。そんな中で、自分も彼らのように、生きた爪痕を残したいなと。せっかく生きてるんだから。

―すごく素敵なモチベーションですね。 テクノロジーの中でもXRを選んだのは何か理由があるんでしょうか?

一番大きいのはフロンティア(未開拓分野)としての魅力だと思います。未知に触れ、驚きを感じたい
宇宙、深海、人体、精神世界…と、人類がまだ到達、解明できていないフロンティアに並ぶのがバーチャル世界。だからこそ、効率化を追求するAIより、何が起こるかわからないバーチャル世界に魅力を感じました。僕、未知ジャンキーと言っても過言じゃないくらいには好奇心旺盛なので…(笑)
ブラックホールをハックして太陽系の外へ!みたいな夢にもワクワクしますけど、最悪死ぬので(笑)、バーチャル技術でシミュレーションできるようになったら最強かな。


世の中を変えるために、Synamonだからこそできること


―今回リリースしたメタバースブランディングプラットフォーム「SYNMN」は、これまでのXR路線からは離れるサービスですよね。 この転換の背景を教えていただけますか?

僕たちは今まで「NEUTRANS」をはじめとしたXRのリッチな体験によるソリューションを提供してきました。XRが普及した世界が来るという前提で、未来で普及するべきサービスを逆算してつくってきた形です。未来から「こっちが楽しい未来だよ~!」と呼んでいるような…。
たくさんの方に共感いただきましたが、残念ながら「世界を変える」までは至らなかった印象です。

「NEUTRANS」のスクリーンショット。
VR空間内で複数人のコラボレーションが可能で、研修などビジネスシーンのあらゆるユースケースに対応。

ただ、今はコロナの影響でデジタル技術の活用が必要に駆られる形で進み、同時にその限界が露呈しました。ビデオチャットは、完全にリアルを代替するようなコミュニケーションツールにはなれなかった。これにより、世界中の人々のバーチャル技術、メタバースへの期待がぐんと高まりました。これは時計の針を一気に進めたような不可逆な流れです。そして、3DCG空間とその中の体験をつくり続けてきたSynamonが加勢できる流れでもあると判断しました。

「自分たちだけで未来の体験をつくれば簡単に望む未来がつくれる」ということはなく、世の中を変えるにはみんなでやらなきゃいけない。そして、世の中は「メタバース」への期待で同じ方向を向き始めた。だったら、それを後押しする側に回った方が、結果として望む未来を早く実現できると考えたんです。

―確かに、世の中の情勢を考えると、Synamonが目指す世界の実現にはこれが一番近道というのは頷けます。 しかし、「SYNMN」はBtoBtoCのプラットフォームですよね。BtoCのビジネスモデルを選ばなかったのはなぜですか?

「そっちは任せた」という感じでしょうか。C向けのプラットフォームは既に数多く存在し、多くのユーザーに愛されています。これからも素晴らしいコンテンツがユーザーたちの手によって生み出され、さらにメタバース空間と文化を盛り上げてくれるでしょう。

メタバース空間内のイベントの例。
ユーザーたちが空間をつくり、イベントを企画し、思い思いのアバターで参加した。

Synamonとしては、そんなメタバースをもっともっと広げていきたい。今のインターネットのように、幅広い人たちが触れるものになってほしいと思っています。そして、その中には法人も含まれます。そう考えた時に、今までBtoBをやり続けてきたSynamonだからこそできることがあると考えました。
ここでBtoBでなくBtoBtoCのビジネスモデルを選択したのは、「マスに広げる」という想いと、そこにバーニングニーズ(企業が今すぐにでも手を出したいと思える強い欲求)があると考えたからです。


時代の変化とマスマーケティングの限界


―企業が抱えるバーニングニーズとは?

先進的なマーケティング施策を採用している一部の企業においてかもしれませんが…。デジタルマーケティングというのは全体的に疲弊しているんです。みんな手を出しているから、差別化が難しくて獲得コストが見合わない。これは僕もWebマーケティングのコンサルをやってきたので実感があります。
そのため、広告領域は新しい技術を積極的に取り入れていく傾向にあるんです。過去の歴史を見ても、新しいテクノロジーは広告分野(エンタメ等の分野もですが)で伸びています。実際に、今も国内外でメタバースのマーケティング活用事例は増えてきている。バーチャル上で開催されるイベントにブースを出展したりというのはよく聞く事例だと思います。

「バーチャルマーケット2022 Summer」。
企業ブースの出展も可能で、自社の魅力をより体験型で参加者に伝えることができる。
©HIKKY

加えて、従来のマスマーケティング型の広告が人々に届かなくなっているという課題もあります。広告やマーケティングに力を入れる企業であればあるほど、この限界を感じているのではないでしょうか。まだマーケティング業界の花形はテレビCMで、マスマーケティングが主流ですが、近いうちに限界が来ると思われます。
というのも、今は個々人の興味関心が分散した状態。インターネット登場以前のような、みんなが同じドラマを見て、同じ話題を共有しているような時代ではない。それぞれが別々のYouTubeに登録して、別々のアプリを使っているような時代です。それに加え、インターネットの登場によって地球上の情報の量は膨れ上がり、2020年には59ZB(ゼタバイト)に達しました。1ZBが地球上にある砂浜の砂の数の総量と同じくらいということなので、とにかく想像を絶する情報量です。広告もメディア(情報)に広告(情報)を重ねてくるくらいなので、気持ちよく広告を受け入れている人は少ないと思います。


ファンと企業でブランドを強化する時代へ


―広告を邪険にしてしまうのには心当たりがあります…。 こうした世の中の課題をメタバースだと解決できるということでしょうか?

従来の広告よりファンに喜んでもらえると思いますね。ただ、この課題はメタバース技術そのものが解決するというよりは、企業のファン中心の姿勢が解決するものと考えています。

先ほども話した通り、今は興味関心が分散し、情報に溢れた社会。広告には目は向かなくとも、友達のおすすめや、家族からのおすすめなら前向きに受け取る人が多い。となると、「おすすめしたい」と思ってくれるようなファンを大事にする姿勢が求められてくる…。こうした状況に気付いている企業は少なくないと思います。

営業資料より抜粋。
世界では多くの企業がファンと共創するブランディングを行っている。

「じゃあファンを大事にしよう」と思った時、メタバース技術、Web3は非常に相性がいいんです。
メタバースもWeb3も、見る、読む、書くといった形から、ユーザーがより能動的にJoin(参加)する方向に進化している。これらの技術は、従来の企業とファンとの関係性を変えます。これからは企業が顧客に情報を送るという一方的な関係に留まらず、相互に関わり合いながらブランドを作っていく時代です。ナイキ、ディズニー、コカ・コーラと、過去にマーケティングを極めたブランドたちが一斉にメタバースやWeb3に手を出したことからもそれは伺えます。

そして、これらのブランドはスマートフォンの台頭時にもいち早く動いていました。どこよりも早くアプリやSNSの活用を始めた。そんな彼らが今メタバースやWeb3にやってきているのは、ファンと密な関係をつくり、ブランドを強化していかないと、この先の時代で勝てないと考えているに他ならないのではないでしょうか。


―たしかに、メタバースもWeb3も「参加」するもの。 インターネットという土台の上で、世界中から「参加」できるようになっている今、フィットしているように感じますね。

本当はリアルで集まる、体験するのが現状一番強いんですが、メタバースは地理的な限界を超えてくれるのが良いところです。ディズニーランドに行けば、ディズニーの世界観の魅力はよく伝わり、共感や愛着が生まれますよね。ただ、世界中の人がディズニーランドに簡単に行けるわけではない。メタバースはそんな人たちとブランドをつなぎ、熱量を高められる技術だと思います。


「SYNMN」の役割とその未来


―わかりやすい例え! では今後、「SYNMN」は具体的にどのようなプロダクトを目指すのでしょうか。

まずは企業が継続的に運用できて、ゆくゆくは皆さんが日常的にアクセスできる、常設メタバース的な存在になっていければと思います。
イベント的な事例は増えていますが、CtoCメタバースプラットフォームはあくまでユーザーが主体。企業が継続的に運用できるような仕組みはまだまだ足りないのが現状です。この壁を乗り越えることで、メタバースの取り組みを単発で終わらせず、企業もファンも嬉しい形で常設展的に提供していきたいですね。
企業向けの管理画面で、メタバース空間内で使えるアバターを制限したり、NFT技術を取り入れたり…。

「使えるアバターを制限」というとちょっとネガティブな響きですが、ディズニーランドにピカチュウの着ぐるみがいたり、スパイダーマンが歩いてるのを想像して頂けるとわかりやすいと思います。それって企業視点だけでなく、熱心なファンにとってもあまり気分の良いものではないと思うんです。なので、企業が、コアファンにとって心地良い場を提供できる仕組みとして捉えて頂ければ。

「SYNMNエントランス」の「ゲートウェイワールド」で一般ユーザーが使えるのはこの2種類。
ポップな宇宙がテーマのゲートウェイワールドにマッチしたアバター。

NFTに関しては、コアファンの熱量やコミュニティを支える技術として捉えています。安心、信頼の先にある熱狂や応援を支えるのがNFT。あくまでメインではなくオプション的な機能です。ですが、将来的にはこちらも必要になってくるはず。

これらが、ユーザーの自由度にフォーカスしたCtoCのプラットフォームとの差別化ポイントになります。CtoCプラットフォームが今のSNSに近いものだとしたら、「SYNMN」は公式サイト。ホームページならぬ、メタバース時代のホームワールドを扱うプラットフォームだと思っていただければと思います。

企業やコンテンツの世界観を再現した空間(ホームワールド)たちのイメージ


―ホームワールド、素敵ですね。 将来的に武井さんが目指す、「SYNMN」の未来などもあればお伺いしたいです。

「スキがみつかる、SYNMNでひろがる」、「SYNMN」のキャッチコピーですが、愚直にこの実現を目指していきたいと思っています。自分の好きなものや推したい世界観が「SYNMN」上にあって、それらとより深く繋がった上で、かつ友人にも布教できるような未来。「このマンガめちゃくちゃ好きなんだけど、一緒にこれのメタバース行かない?」って、言ってみたいんですよね(笑)
というわけで、まずはファンに深く刺さるメタバースをつくっていきたいです。そういうメタバースが集まってきた先で、他の人が推してる未知の「スキ」にも出会えたらいいですね。実現できるよう頑張っていきたいと思います。

―ありがとうございます。最後に、読者の皆さんへ一言、お願いします!

いつもSynamonを応援してくれている皆さん、本当にありがとうございます。「SYNMN」で新しい一歩を踏み出す僕たちのことを、これからも応援して頂けたら嬉しいです。
そして、今日お話した僕たちの想いに共感して頂ける方がいましたら、ぜひ一緒にプロダクトを盛り上げていきましょう!今まで通りリアルイベントを行うほか、「SYNMN」上でのイベント、ファンミーティングも今後予定してますので、ご参加をお待ちしております。

―素敵なお話、ありがとうございました!



このお話を通して、少しでもわたしたちの想いが伝わっていれば幸いです!

もっとお話を聞きたい!という方は、以下の採用ドアページからイベントに参加して頂いたり、カジュアル面談からお声掛けを頂けたら幸いです。


▼採用ドアページ(イベント情報もこちらに!)

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▼「SYNMN(オープンベータ版)」ダウンロードはこちらから!

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