白いシャツの猫071031

ひょんなことからこんなことを

 ひょんなことからお芝居に関わっております。野外劇に出演しているのです。それは2016年から始まり、横浜、新宮、高松、大坂と全国4か所を回り、2017年もそのツアーが続き、京都公演が行われましたが、2018年の今年はお休みです。しかしまだ続くのかもしれません。というか、続くことを望んでおります。
 

 美術家のやなぎみわが演出する『日輪の翼』という芝居です。タイトルに覚えがある方は、中上健次のファンでしょうね。そうです。原作は中上健次です。音楽はヒカシューの巻上公一ですのよ。 
 それが色々と前代未聞の、一言では説明しにくいが相当に面白い、猥雑にして豪華、・・・・・言い方を変えればクレイジーな舞台で、出演するにつれ、だんだん私の中で「これって見ておいたほうがいいわよ」と自信持って言えるものになってきました。
  いまどき野外劇などというリスキーなものをやろうって人も少ないかと思います。これが公式サイトです。中に宣伝動画などもあります。
http://nichirinnotsubasa.com/

 早い話がお金がかかっております。で。本日は「お願い」。
  寄付を募っておりますので、お芝居が好きな方、なんか途方もないものが見たい方、ご協力くださるとうれしいです。
 といってもあたしに寄付してって言っているんじゃないの。寄付先はこちらです。
http://nichirinnotsubasa.com/donation/

 あたくしはここで5人のオバ(和歌山県新宮の老婆たち)のうちのひとり、ハツノオバを演じております。それだけではなくて、ダンスホールの歌手も演じております。なんかよくわからないこの世ならぬ人になって何度もふらふら出てきて歌っております。あたくしは歌手として雇われたようなので、ほんとの職業はイラストレーターですが、このカンパニーでは歌手のふりをしているのです。

  ほんとにひょんなことからやっていることであり、あたし自身はまったく経験の浅い「にわか女優」に過ぎませんが、他のキャストはどっからみてもすごい才能の集合体で、毎回「ひええええええ」と悲鳴を上げながら末尾を走るのみでございます。

 劇の最後でほんとに走ったりするんですけど、走ったりするの子育て以来のことだったわ。ぜえはあ。このへんが、肉体を鍛え切っている舞台の人たちとは違うところなんだが、にわかにはどうにもならん。うううう。

 オバたちはおそらく60代70代という設定かと思われ、あたし自身は75歳ぐらいを目指してメイクその他工夫を凝らしております。実年齢よりはだいぶ上ですけど、でも老けるにあたっては、5人のうち一番苦労してないだろうなあと思います!!自慢にはなりませんね。でも老けメイクはけっこう上手なのよ。

 舞台であるところのトレーラー(『やなぎみわ ステージトレーラー』で検索かけてみてください。ぴっかぴっかでごっついもんでございますよ。まあこれが主演女優みたいなものと思います)の階段から降りてくる演技など、よたよたっと、非常に年寄りくさく降りてくるんですが、ある人に、「ほんとにおばあさんみたい。上手ねえ」と言われました。
 でもあれ、実は演技じゃありません。ほんとに股関節が痛かったんです。はい。(今は大丈夫です。ちょっと下手になったかもしれません)

 ともあれ、この稿はお願いでございます。あたしをもう一度おばーさんにするために皆様のお力を!!

2022年4月追記:
その後、この野外劇は2019年秋に神戸公演3日間が行われ、その後はご存知のようにコロナに阻まれることもあってブランクになっております。とは言えまだキャストやスタッフの結束は生きているし、だれより演出家:やなぎみわの情熱の中に生きていると思います。だからまた公演が実現するかも。
みんなそれぞれ良い仕事と発展の中にいるように見えます。私も硬い身体をほぐして声を整えて待っていようと思ってます。


おひねりをもらって暮らす夢は遠く、自己投資という名のハイリスクローリターンの”投資”に突入。なんなんだこの浮遊感。読んでいただくことが元気の素です。よろしくお願いいたします。