それぞれの人生、私の人生。(小説)③
当たり前の光景がある日、消えた。
いつもの席でいつものモーニングを2人揃って食べている☕️🥪穏やかな老夫婦。
大好きなお客さん。
この“当たり前”が消えて約2週間経った頃、事実を知る事になった。
風邪をこじらせた私は総合病院に診察に訪れていた。
相変わらずの人の多さに待ち時間。
まっ、仕方ない😀
と割り切ってたのもあり、会計に呼ばれ精算。
病院を後にしようとしたら、すれ違い際にあのお婆さんの姿が‼️
思わず私は、
「あの!」
と声をかけてしまった💦
お婆さんは振り返り、私の顔を見てにっこりと微笑んだ😊
病院のテーブル席に2人で座った。
目の前にいるお婆さんはいつもの優しいあのお婆さんだけど、なんとなくやつれているような気がした。。。
「大変ご無沙汰してましたね。お店に行きたかったけど今、主人が倒れてしまってここに入院してるのよ」
あぁ、だから付き添っていたから来れなかったんだ。。。
その後、少しお婆さんと話をして2人共その場を後にした。
見送ったお婆さんの姿はどことなく、いつもの後姿とは違い、なんだか小さくか細く見えて、哀愁が漂っていた。
私はお婆さんから1冊の古いノートを手渡しをされていたそのノートを、しっかり両手で抱えて公園のブランコに乗って読んだ。
そこに書かれていたのは、
拝見、大事な家族へ。
つづく。
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