それぞれの人生、私の人生。(小説)①
初めてのバイトから、約1年経とうとしている。
もう1年。早いとさえ感じる、時の流れ。
今となっては仕事も慣れ始めて楽しくなり、土日は稼ぐにはもってこいだから🤩
大・歓・迎💪✨
(※家族持ちの方や趣味が土日しか出来ない方!私、時間作れるからいつででも代わりますよー😆👍)
と、そんなこんなんで、いつものお店のドアを開けると、そこには馴染みの光景に、いつものコーヒーのいい匂いで満たされている☕️
これはいまだに、新鮮に感じられる🪴
「この匂い、雰囲気。癒される〜」
小声で呪文のように言うと、一歩そのドアから踏み出せば、そこはまるで異空間に入るような、“働く私”は、学生の私とは違う“、“私”になる。
そうして、今日も一日私はバイトにはいる。
「おはようございます😃」
周りのスタッフの人達に挨拶をし、他のスタッフの皆も、
「おはよう😊」
笑顔で返してくれる。
これまた気持ちがいい!
『今日も一日、頑張ろう😤』
心の中で気合いも入り、いざ行かん!
と視界に入ったのは、奥の窓辺にある2人掛けの席。
「・・・・・」
今日も空いたままだった。
その席をじっと眺めていると、
「莉子ちゃん!」
店長に呼ばれた。
カウンターからコーヒーとモーニングセットが乗ったトレイがある。
「今行きます!」
その席を後に私は、向かった。
その席にはほぼ毎日、老夫婦が座っていた。
奥側が旦那さん。通路側が奥さん。
2人はほぼ会話する事もなく、ただいつものモーニングメニューを頼み、旦那さんはタブレットで新聞を読み、奥さんは携帯からイヤホンを耳に付けてて、本を読んでいた。
そんな当たり前の毎日だった光景が、今はない。
『・・・・・』
体は元気一杯仕事をしているけど、頭の中は、あの夫婦の事が気掛かりで一杯だった。
どうして来なくなったんだろう?
何かあった?
元気にしてるかな?
ふと思出だした、働き始めた当初の私。
最初、働き出した私は本当に酷かった😣
注文ミスはするわ😩
トレーに乗せた飲み物を緊張から手が震え、カチャカチャ鳴らすし😥
テーブルに置こうとするとその音は最強になり😰
お客さんにまでヒヤヒヤさせる始末😭
とりあえず、
緊張!!!!!
が、すごかった。
よくありがちな話。
田舎から大学のために上京して、生活費をバイトしながら補う。
初めてバイトしたのもこのお店で、田舎者の私からしたら東京はミラクル🤩
だけど馴染んでもないし、駅はいつだって迷子😭
大学に通っても友達は出来ず😱
たまたま入ったカフェでカフェラテを注文しようとしてメニューを見ると、
『う、うわぁ、な、何この値段⁉️新種のぼったくりですかぁ!?』
思わず東京値段にアングリ。。。
決して安くはないが、1番安いコーヒーを注文。
そっと置かれたコーヒーは、今までに嗅いだことのない、いい匂いだった☕️
一口飲むと、その美味しさからか、心まで染み込んだ☺️
「美味しい〜」
飲み干して、会計にレジに行くと、
さ、さっささ、財布がない!!!!
駅から乗った時点で財布はあった。携帯見る時にカバンの中にはあったのは覚えている。
降りた時男性にぶつかられてこげたけど、、、。いや、まさかね。確証もないし。
でも、これって
無銭飲食になるよね😰
警察に突き出されても仕方ない、覚悟の上でお店の人に話をした。
「あははは!そりゃ多分その男スリだよ!災難だったね😂」
何故か笑われた🙂
「学生なんでしょ?学生証もあるし警察には届け出しときなよ😉コーヒーは奢るから大丈夫👍」
は?え、えっと、この男性は神⁉︎ですか?😳✨
実はこの男性こそこの店のオーナーで、成り行きからここで働く事になった。
つづく。
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