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メソッドは思考停止になる

応用であり本質である考え方は周囲にある

私の周囲には二種類の人間が存在します。
『自分の経験を基にを人にやり方伝えようとする人』と『自分の経験を基に考え方を伝えようとする人』です。
『やり方』と『考え方』では、どんな違いがあるのでしょうか。

私が『やり方』を教える方法として、最初に思い浮かぶのは手帳活用です。
「正しい手帳のつけ方」のような本が多く出回っているように、手帳というのは「正しくつける」ことが正解とされているものが多く存在します。
『やり方』というのは『メソッド』とも称されることが多いですが、これらには多くのバイアスがかかっていることが多いように思います。
目標達成するときに、やり方を教えてもらう事によって、あまり考える必要がなくなるため、猪突猛進で突き進むことができるという意味で、「早く目標達成できる」と重宝がられることがあります。
このような方法を選択することによって、「どのように選択しようか」と判断に迷う時間は確実に少なくなるでしょう。
しかし、それと同時に、「自分の力で考える力を失っていく」というデメリットも生じてしまいます。「自分の力で考える」という作業を効率化してしまうと、時代についていくことが難しくなるのです。
現代社会は、すさまじいスピードで変化しています。自分だけの世界に没頭する時間が増えれば増えるほどに、知らず知らずのうちに時代から取り残されていた、なんてことになりかねないほどの速度なのです。
『メソッド』をテンプレート通りに進めていくことだけに注力することは、木を見て森を見ずではないですが、視野の狭い生き方につながってしまうのかもしれません。

ライターの中村昌弘さんは、先日のXにおいて、『僕はあまり人の言うことを聞きません。なぜなら誰しもにバイアスがかかっているから』
『ブログで稼いだ人はブログを推すし、ライターで稼いだ人はライターを推すでしょう、だって、それしか知らないんだから(僕も含め)』
と発言していました。
つまり、人には必ず『バイアス』というものがかかってしまうというのです。人それぞれの成功法則が存在します。
ブログしか知らない人は、ブログの稼ぎ方を話すし、ライターしか知らない人は、ライターの稼ぎ方を話すというように、結局その人の成功法則を聞いているだけにすぎないのです。
多くのメソッドというものが、「自分にとっての成功法則」であるため、『やり方』を教えられるということに、あまり価値を感じてはいけないのです。
自分で考えなくてもいい点で非常に楽である上に、その成功法則を編み出した人が日夜励んで苦労した法則であるため、とても考えられている法則であることへの満足感が価値を生み出してしまうのです。

では『やり方』ではなく、『考え方』を教えてくれる人はどうでしょうか。
このように考えられる人は、「先生」と呼ばれる仕事に従事されている方が多いように感じています。
『やり方』が例題だとすると、『考え方』は応用です。
「自分に当てはめてみるとどうなるか?」
ということを考える作業になります。

多くの人が『やり方』を実行した際には、必ずその時の環境が存在します。
「毎日ブログを書きましょう」
と書いてあったからといって、毎日書ける環境にあるか否かは別問題です。
朝5時から夜12時まで働いている人が、毎日ブログを書くことは困難です。
逆に、そこまで働く必要のない人なら、時間的余裕があるため、ブログなら毎日2本ずつ書けるかもしれません。長文ブログにすることができるかもしれません。

私も数年前には、メソッドを公開している人の真似をしていました。
しかし、結果は出ませんでした。なぜなのか、その時はわからなかったのです。
「これほど考えられているのだから、結果は絶対に出る」
そう考えてやっていました。結果を信じていましたが、それは自分の力で考えていなかったものでした。入念に考えられていて、結果が出ると信じていても、それはあくまでも、他人が考えた『メソッド』に過ぎなかったです。
「この人が言っているから、これをやる」
という思考では、自分の行動として、結果を残すことろまで行くことができないのです。

考えた人の『やり方』は、考えた人のものです。
自分のものではありません。
『やり方』を知りたいのなら、自分でやり方を見つけなくてはいけません。
方向音痴では、自分の立っている場所さえ分からないままです。

自分の立っている場所はどこなのか。
自分が向かう先はどこなのか。

置かれた環境のせいにするのではなく、置かれた環境をよく観察してみることです。
現状の自分を見極めて、自分が向かう先には何が見えるのかを、想像することです。
書店に置かれているビジネス本を読み漁るのではなく、尊敬する人の人生をよく見てみることです。
どのような場面に、どのように考え、どのように行動したのか。

その上で、自分の周囲にいてくれる大切な人々を思う。
お世話になった人に恩返しをすることで、自分の生き方なんて、決まってくるものなのかもしれません。


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