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仄暗い詩

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雨の滴

雨の滴

空の高さに手が届かなくなり

ぼんやりとして現実感がないまま。

雨の話声聞くともなしに聞いて

ただ目覚めの時を待つ。

掴めそうだった。掴めなかった。掌は汗でにじむ。

今はただ薄闇の中ただよって

虚無を安らぎとして味わう。

雨の話声聞いて夢うつつを漂い

ただただその歌声に酔う。

今は再生の時。破壊の跡にも芽吹く。根を張る。