走り梅雨

1%のフィクションが思い出を幸せにする。

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マガジン

  • Dear my diaries

    日々の感情とそれにまつわる出来事の雑記

  • いつの間にかなくなっていた

    インフラ総合職(23)が、今までの人生で出会った男性たちの中でも忘れたくない人々と過ごした日々を独断と偏見の100%私目線で、そして少しの理想を込めた80%ノンフィクションのお話たち

  • まおこ的人生論

    100%の経験に基づいたおはなし

  • ブロガーが教えてくれたこと

    異国で出会ったあなたから影響された物事を徒然に。

  • 待ち合わせは2032年、赤坂駅前。

    20歳、大人になったばかりの女子大生が約3年という期間、都内のサラリーマンと出会い、恋をし「次女が大人になったら初めて会った場所でまた会おう」という約束をして終わりを迎える。お互いがお互いにとって人生において忘れられない経験をしたー

最近の記事

会社を辞めるということ

「ー自転車がドミノのように倒れていく様(さま)」 まるで、この言葉がぴったりだと思った。 実際、心身ともにすり減らしてやっと着いた最寄駅の駐輪場で自分の自転車を取ろうとしたら一斉に右から倒れていった。世間は「言語化」ブームだが、これは何だろう。言語が先行して、現象があとでやってくる、これ。 ー具現化?リアル化? 一瞬、このまま自分のだけを取ってその他は気づかなかった事にしておこうかな、とよぎったけれど、やめた。なんだかもっと悪いことが身に降りかかって来そうで・・・。車通

    • 隼ちゃん

      みんなは、オカマだと馬鹿にしていたけれど、実は、そうじゃないって私だけが知っていた幼馴染の男の子がいた。 この前、久しぶりに実家に帰ることがあったときの道中、見覚えのある癖の強い歩き方をしている女の人がいて、あれは隼ちゃんのおばあちゃんだと直ぐに気づいた。 近所だし、久しぶりに寄ることもできたけれど、やめた。 中学を卒業してからほとんど一度も会ってなくて、その男の子は高校を卒業後、地元の工場で働いていると噂で耳にした程度。そのまま道を踏み外さず生きていればいいな。 思

      • 隣の芝生は、青々と生き生きと。

        今年、25歳。 私は、アラサーになる。 ふと、Instagramのストーリーを見て思った。 今年、私は25歳になるのだと。 その、同級生は新しいフライパンを買ったみたい。 卵焼き、ウインナー、野菜炒めが同時にできる様に仕切りのあるフライパン。私には全く価値がないそれは、彼女には最高に意味のあるものだろう。母になり、家族を持ち、家を買い、同い年なのに私はまだ運命の人にすら出会ってない。出会い、親しくなり、やっぱり違ったとせわしなく時が去っていくばかりで、仕事もそれなり

        • 「それはそれで苦痛かもね」

          ー福岡の夜景捨てたもんじゃない 2020年11月唯一の3連休を こちらで過ごす彼から写真と共に 着陸した知らせが届いた もうすぐ、1ヶ月ぶりに彼に会える 先月、わたしがずっと前から 人生で一度は行きたかった 仁摩サンドミュージアムと出雲大社へ お互い有給まで使って旅行して以来会う 彼は、私が彼と出会うずっと前から したかったことや、行きたかった場所に いとも簡単に連れて行ってくれる そんな彼から「今回の3連休の過ごし方」 の強い要望「1日はひたすら家でくっつく」 を

        会社を辞めるということ

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          19本
        • いつの間にかなくなっていた
          6本
        • まおこ的人生論
          2本
        • ブロガーが教えてくれたこと
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        • 待ち合わせは2032年、赤坂駅前。
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        記事

          恋のせいにして、君とどこまででも行こうか

           この先どうなったとしても、決して忘れないだろうなと思う人が君だ。例え違う誰かと結婚したとしても「若い頃全てを捨てて、一緒になろうとした人がいた」という思い出を抱えながら暮らしているだろう。もし一生独身の人生だったとしても、過去に私の全てを肯定してくれる人が一人いたという真実をたまに思い返したりしてあの頃の思い出を糧にしながら死ぬまで君を想っているんだと思う。若しくは、恋のせいにして、寂しがり屋の君と二人でずっと身体のどこかを触れ合わせながら私たちだけの世界で生きていたりする

          恋のせいにして、君とどこまででも行こうか

          ショートケーキ

          何だか安心していて、気持ちよくて、微かに目覚めて状況を察したけれど、もう少しこの快感を味わっていたかったから起きてないふりをしていた朝があった。ひどい二日酔いだったからかもしれないけれど、だとしてもあれほど気持ちの良かったやつは、はじめてだった。 当時の私は、入社1年目のなりたて営業マンで前泊として県隣のホテルに一緒に同行する上司と泊まった。もちろん部屋は別々。だったはずなのに起きたら一緒のベッドで上司の手が私のパンツの下で動いていて、そこまでの経緯は私の部屋の電話が鳴って

          ショートケーキ

          ある、夏の国で過ごした年越し

          少し日が落ちて涼しくなった夕方のこの国は よく瞬間的に雨が降る 『トムは真夜中の庭で』という海外の童話本を 読みたくて入ったオシャレなカフェで 一番安い6RM(約240円)のエスプレッソの香りが 鼻から抜け、息を吸うと懐かしい雨の匂いがした 「雨すぎる」とLINEが来たので「すぐ止むよ」と送る 子供の頃、雨の匂いが嫌いだった 雨の季節に生れたのにも関わらずにー エスプレッソの良さなんてもちろん知らなかったし 知ることもないのだと思っていた ーあれから10年、嫌いだった雨

          ある、夏の国で過ごした年越し

          気づいたらホワイトデーが終わっていた

          昨夜飲んだお酒がまだ残ってる 昨日どうやって帰ったか覚えてない キモチワルイ・・・ 朝起きたらスーツでメイクも落とさずお風呂にも入ってなくて 10時過ぎに目覚めて絶望した、人生4度目の遅刻 「気を張ってないから・・・」とか事務のおばちゃんに言われたけど 毎日終電で帰る日々、挙げ句の果て会議中に泣き出してしまうくらいには 十分心も身体もいっぱいいっぱいなんだから 正直、気を張ってる張ってないの問題の域を超えていると思う だから心で「知らん!」って返事をする そうやって自分

          気づいたらホワイトデーが終わっていた

          ビッチで最高に大好きな友達へ

          1たす1は2みたいな「絶対的な正解」とか 仕事場での上司の考えは絶対で、目標への道のりの 向かい方は上司の指示、考えに近づいた人の方が良い評価を貰ったり そういう「正しさ」は確かにある場面では必要だと思うけれど それってとても面白味がなくて、退屈だ 退屈なはずなのに、その正しさに依存するのは 楽だし気持ちがいい その代償として、依存に気づいて修復するのは 相性も物理的距離感も何もかも完璧なセフレと距離を置くくらい難しい たぶん、自己肯定感が不安定な人間には周期があって そ

          ビッチで最高に大好きな友達へ

          うるう日の夜

          「まおちゃん、今年うるう年じゃない?!」 と会社の先輩に言われて知った、今年は4年ぶりの年だと 「じゃあ、29日ってうるう日っていうんですかね?」 先輩はそんな言葉聞いた事ないって 笑っていたけれど、調べてみると確かに うるう年の2月29日はうるう日だった そんな4年ぶりの今日は木曜日の夜から 出張で私の家に転がり込んできた彼と朝を迎えて 彼は午前中のうちに家庭に帰って行った 私といえば、バンコク駐在の彼氏とテレビ電話後 二度寝して、夕方前に起きてテキトーに過ごている

          うるう日の夜

          出会ってくれてありがとう

          私は今、クアラルンプールにいる 去年と同じようにKLCCで上がる花火で新年を迎えた 違うのは、隣があなたではなくて 一昨年の夏、私がまだ学生だった頃に飛行機の座席が隣で 仲良くなったKL在住のベトナム人とそのフィアンセだという事 『男というのは、浮気する生き物だ』 とは万国共通みたいで 出会ってこの方、何度も会ってメッセージも数えきれない程して ついこないだ「今度10年付き合った彼女と結婚するんだ」と メールがきて、驚いて、1分後にまぁそんなものだろうと 純粋にJasonに

          出会ってくれてありがとう

          あなたはきっと幸せになれるよ

          人生において 定期的に会って話したい人 欲情だけ求めあえるセフレ 付き合ってないけどデートもするみたいな セフレ以上恋人未満な人などと いろいろな、タイプの異性と出会ってきた そして、思う 定期的に会いたいと思ってしまう人の魅力はなんなんだろう...と。 あなたは「それは好きってことなんだよ?」と言ったけれど それってなんだかとても強引じゃない? ・ ・ ・ そういえば、あなたと初めて会ったのは永遠の夏の季節の国だった あなたは、あなたの器量の良さを客観視できてい

          あなたはきっと幸せになれるよ

          Thank you, next.

          ねぇ、私が違う誰かと結婚したらあなたはどう思う? 結ばれるべき二人はたとえ数十年経ったとしても 必ず再会して、いつかは結ばれるはず なんて考えるようなロマンチストだったりするのかな それとも、永遠の愛を誓えなかったということは そもそも運命の二人では無かったんだと あっさり受け入れる様な残酷さを持ってたりするのかな あなたの思考を感じ取れる程 私とあなたは一緒にいる時間が短すぎて それなのにお互いを想い合っていた三年二ヶ月という 歳月は若い私にとってはあまりにも長すぎた

          Thank you, next.

          海は広し、世間は狭し

          世間は狭い、と人類最初に言ったのは誰だろう それは、とても、正しい 聞き飽きた言葉の真実性は 説得力に欠けるのに何故かいつも、正しい 海だって、いつ見ても、広いし その、どこかの誰かの受け売りが実際身に起こった今 同じく「世間は狭いなぁ」と冷や汗が止まらなかった 季節は秋から冬になろうとしてるのに まぁ簡単に言うと、同じ会社のリーマンと遊んで それがお互いにバレた、ただそれだけの事 ただ、それだけのことだとひたすら自分に言い聞かせていたら 本当に、ただそれだけの事

          海は広し、世間は狭し

          最強の失恋ソング、『猫/あいみょん』

           一か月前、恋人と別れた 別れた次の日、成田空港のラウンジで飛行機を待ちながら 丁度夕方の時間にあいみょんの猫を初めて聴いた 初めてのタイミングがあまりにも今の状況と重なりすぎて 気を抜いたら涙が出そうになった、というより泣いた 飛行機から見える夕焼けを私は多分 一生忘れないのだろうな、と 心のシャッターというもので記憶しようと思ったけれど 人の記憶なんてたかが知れてるので、写真に残した これは多分一生削除しない ー長かった、とても 何も知らない20歳の私にとっての

          最強の失恋ソング、『猫/あいみょん』

          説得力のない、確信

          ー生きるって選択肢を狭くしていくことだ  ふらっと寄った本屋の入り口には大々的に、からだのかんけいに至った作家の新作が置かれていた。それまでだったら迷いもなく買っていたし、それまでの本は全て読んだし、その全ては本棚にある。なのに、その目の前にある、本屋に無数の場所に置かれている、新作の本を手に取って一行を読むまでにかなりの時間がかかった。  たぶん、そこにはあんな期待やこんな期待を踏みにじられる予感がするから、そしてそんな期待をしてる自分を自分で信じられないくらい嘲笑って

          説得力のない、確信