変形性関節症に対するグルコサミンの効果

 グルコサミンはグルコースにアミノ基 (-NH2) が付いた代表的なアミノ糖であり、動物の皮膚や軟骨、甲骨類の殻に含まれている。生体内ではN-アセチルグルコサミンに変換され、関節軟骨のグリコサミノグリカンに取り込まれる。このグリコサミノグリカンが軟骨の細胞外基質であるプロテオグリカンを構成しており、関節軟骨、椎間板および滑液に多量に存在する。[1]

 グルコサミンは塩酸塩または硫酸塩として安定であり、これは特に変形性関節症の治療において欧州を中心に臨床的に使用されてきた経緯がある。従って本稿では変形性関節症におけるグルコサミンの臨床効果についてレビューする。

ここから先は

8,403字 / 4画像
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?