認知症に対するイチョウ葉エキスの効果

 イチョウ葉エキスには、めまい[1]、耳鳴り[2]、頭痛[3]、不安障害[4]に対する有用性が示唆されているが、有効性に関する臨床試験は主として認知症や認知機能に対して関心が向けられている。

 酸化的ストレスは、アルツハイマー病における病理学的変化のカスケードを加速しうるが、イチョウ葉エキスにはフラボノイドやテルペノイドなど、いくつかの抗酸化作用が含まれている。[5] また、 in vitro研究[6]では、イチョウ葉エキスがアミロイド凝集抑制作用を有することが示されている。さらに、イチョウ葉エキスは脳血管を弛緩させ、血液粘度を低下させるなどの血流改善作用も示されており [7] [8]これら薬理作用が認知症の予防や認知機能低下に対して有用ではないかと考えられている。

ここから先は

5,610字 / 2画像
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?