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第107回 太平洋戦争初期の様相

ローズベルトは侮っていた日本軍の余りの強さに驚いていました。
「あんなチビで出っ歯で、二流の物まねしかできない民族だと思っていたのに」
軽量を追及した日本の零戦は確かに強く、その速さ、上昇能力、戦闘機を圧倒しました。極力機体を軽くし、しかし丈夫さを保ったのは、作成した堀越らの努力の賜物でした。
やがてシンガポールが陥落しました。しかしそれは地元民の植民地帝国イギリスに対する反抗もあって日本に味方した事もあったのでした。

その頃アメリカでは、化学兵器担当のブッシュは武者震いして気が立っていました。
ブッシュは科学者が人々の職を奪うと冷遇された時代を痛感しており、特に兵器に対しては過敏でした。常にこの質問をしていました。
「それはこの戦争に役に立つものかね。この戦争に?」
同じ1月、オッペンハイマーは、バークレーでの高速中性子研究の責任者に任命されると知りました。(続く)

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