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第111回 ミッドウェー海戦

1942年6月5日、ミッドウェー海戦が行われました。太平洋の完全支配を目論んでいた日本軍でしたが、やはりアメリカの暗号解読技術は恐ろしく発展していて、真珠湾奇襲の時から日本の暗号は全て解読されていました。科学技術の差がこの戦争の明暗を分けたとも言えます。後のコンピュータ製造のもとともなる暗号解読能力では日本はアメリカに敵いませんでした。

結局、日本の進路を待ち伏せしていたアメリカが日本軍の作戦ミスもあって大勝利しました。日本は真珠湾以来7カ月、勝利に酔い、慢心し、敵を甘く見ていました。厚い雲のすぐ下にアメリカの戦闘機や空母がいたのにそれを確認しませんでした。奇襲の積りが逆に奇襲されたのです。

日本は大事な空母4隻を失くし、太平洋の制海権を取ってアメリカとの講和に持ち込むという初期の計画を失いました。日本の死者約3千。アメリカ約3百。日本は優秀な搭乗員が多く亡くなり、生き残った者も秘密を守るために最前線のガダルカナル島などに送られました。送られた者は悔恨と、もう生きては日本に戻れないだろうとの思いをしました。
そして日本軍はここからじりじりと後退していきました。この大敗は挽回できない痛手でした。(続く)


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