[思いつき雑記]今日雇い労働者を常用してきた会社に起こっていること

世の中に改正派遣法が施行されて早数年、日雇い派遣労働者の穴埋めのために日雇いアルバイトという抜け道で大企業含めたくさんの企業が労働力を確保している。

しかしそこで主に今年から起こっていることがある。

日雇いアルバイトの雇用保険加入逃れ問題である。

改正派遣法の影響から、日雇いアルバイトであるので派遣会社ではなく各企業が紹介という形で個人と直接単日契約している形をとっているため、雇用保険に加入されない時間内でしか同一現場で勤務させないというものだ。

今現場では書面に残させないように口頭のみで了承させ働かせるという抜け道を取らざるを得ない状況が生まれている。


それ以上働きたい場合、直接雇用でという企業もあるが日雇いアルバイトに来る人間は

学生もしくは生活のために何かしらの仕事の都合を縫って来ている人がほとんどであるのに加え、いわゆるロストジェネレーション世代で収入が安定しなかったり、リーマンショックや派遣切りを経験しており企業に全幅の信頼を置いていない人も多いのが複数の現場で働いてみた印象だ。

当然直接雇用になった場合、正社員でも契約社員扱いでもないのに今までの業務で発生しなかった責任のある業務をやらないといけなかったりする。

加えて条件に合わない場合、日雇いでは何十回も雇われてきていても雇われない場合ももちろんある。


その為、そういう企業は新人をいつも募集し雇用保険加入に抵触しないように穴埋めしようと躍起になるしかないが、人は当然1日や2日でベテランの域になるのではない。

教育に毎回時間が割かれ、サービスや技能の質は低下し、納期に間に合うかどうかが怪しくなったり人員確保が間に合わず確保のため賃上げせざるを得ないところが増え始めている。


これが日雇い労働者に頼りながら日雇い労働者の長期的な雇用を創出するという、実際の労働者の生活実態と乖離した政策を推し進めてきた結果の歪みである。

全ての人間の望む生活スタイルが正社員であるというのはステレオタイプで、間違えている。

非正規労働者でも、生活が脅かされなければ時給によりアルバイトで働くよりいい食事が食べれたり、すこし多く働けば社会保険に加入もできるのだが、法律を作る役人の皆様方はそういう働き方をしたことがない人が殆どで、一般人にもマスコミで騒がれたため派遣労働者に怠け者やその日暮らしの無計画な人々というレッテル貼りをしている人がいまだに多いように思う。


それこそが印象操作で世論の誘導に他ならない。


改正派遣法で3年間同一勤務先で勤務させた場合正規労働者として扱わないといけないとなってから、全国各地で雇い止めが起きている事もこの秋から起きている。


政治家が決めたことだからと先の大人達が鵜呑みにした結果、氷河期世代の1部は今も子供をもてず日々の暮らしに喘ぎ、奨学金や借金返済に追われる生活をしている。

関係ない1部だけの話だからと無視していては、いつ自分がその立場になるかも考えず、体を壊し親の援助が得られなくなった時に初めて根底にある恐ろしい仕組みに気づいて右往左往する羽目になる。

自分の子や孫がその立場になることも十分ありえる。

人間はいつまでも健康ではいられないのだ。


大手企業の正社員ですらリーマンショック後に切られたり配属先の変更を半強制的に飲まされるのを数社で見てきた。


今日本で低賃金で雇われている層に起きていることは、決してその層だけに限った問題ではない事を覚えておいて、真摯に選挙の際一人一人の政策を見て考えて頂きたい。


有権者は当選した候補者の意見に全て服従する必要なないのだ。

常に個人個人が暴走しないための監視人である必要があることを忘れないで欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?