地理と私3
ふだん、ただ単に通り過ぎている道路。ある日の授業で、そこに、こんな質問が飛んできた。
「大学の前にある学園線を西に進んでいくと、どんな風景が広がっていますか?」
頭の中で思い出してみる。まっすぐとした道路、そうそうしばらくいくと、石下のあたりで下り坂になるんだよな。で、そのあと国道294に出て。。。と考えていると。
「坂があるよね?下り坂?」という先生の声に、そうそうとうなずく。
「では、坂の上と、坂を下ったところでは、どんな違いがあるかな?」とさらに質問が続き、若干のパニックに陥る。えと、坂の上と下以外に何が?!道もまっすぐだし、何が違うのか?必死で頭の中ではドライブ中の映像を描き出すのだが、要領を得ない。
「もうちょっと細かく聞いてみようかな。では、坂の上と坂の下では、どんな作物を作っているかな?」
ここまできて、やっと頭の中の映像に、さらに焦点が定まっていく。そうか、作物か。坂の上では。。。芝生?畑?坂の下では、えとえと、米?あれ、でも坂の上でも水田を見たような。。。?
しどろもどろしているところにさらに追い打ちが。「では、坂の上と下では、生活サイクルはどう違うと思う?」
ぎゃふん。はい、そこまで考えたことありませんでした。なんどもドライブしている道路だけど。。。。10分にも満たない時間の出来事。その時に直感的に思ったこと、それが
「あー。先生と僕は見ている世界が本当に違うんだなぁ」
地理学との出会いの始まり始まり。
続く(たぶん)
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