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メンバーの自己評価よりも低い評価をつけて、それを伝えるとき

「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」より
”考課は対面で話し合いをする少し前に文書で渡す。そうすれば書いてあることを消化し、言いたいことを整理してから面談に臨め、上司のメッセージも頭に入りやすい”

日本企業らしい会社であればあるほど、半年や年に一度の「業績評価」「能力評価」の”儀式”がすごく慮られる。
すごくよくできました、よくできました、ふつう、もう少し、がんばりましょう、みたいな小学校の評価と似たような、どこから差別化されてるかわからないS~Cランクとかで評価されているケースも多いのでは。

マネージャーやってる時に、色んなタイプの担当者を見てきた。
すごく自己評価が高い人(本当にSだと自分では思っている人)、高くつけておけばワンノッチぐらいしか下げられないだろうとバイアス期待をしてくる人、謙虚に自己評価のワンノッチぐらい下をつけて上司が上げてくれるのを期待する人(このタイプを上げなかった時のモチベの低下がヤバい)。

マネージャー・評価者は、こういったタイプがいることは重々認識していて、本質的にはその中で絶対的に、そして時には相対的に評価をつけ、納得のいく説明をしなくてはいけない。

大事なのは、心から「納得してもらう」「理解してもらう」ということ。
これは、生半可な気持ち・対峙では、成し得ない領域。特に、自分の仕事にプライドを持って取り組んでくれる担当者を相手にした時ほど、重要なこと。

担当者が認識しているより、評価を高くつけることも、低くつけることも、その後のモチベーションや業務への影響を考えると、覚悟を持って伝えなければいけないこと。
それには、期末や一時の評価、ひとつの案件での評価等ではなく、日常的に見てきた結果であることを、根拠を持って伝えることが必要。
具体的な方法論として、2週間に1度でいいから、チームメンバーの”できたこと””もう一歩期待値に足りなかったこと”をテイクノートしておき、期末の評価の時に、それとセットで評価理由を伝えてあげる。
マネージャーがこれをできれば、余程じゃないかぎり、納得してくれる(時には「こんなに見てくれてたんですね・・・」と涙してくれたりもする)。

それでも、担当者の自己評価より、低くつけて、説明するのには、勇気がいる。そんな時は、面談の少し前の日に、あらかじめ文書で送っておく。
そうすることで、いきなり目の前に出されて、感情論の議論になってしまうことを避けられ、そう評価した理由を、冷静に受け入れてもらえる可能性が高まる。

これらすべての前提には、期初の課題・到達点の設定をクソ真面目に行うこと、VUCAの世の中であることを踏まえ、月次、もしくは四半期ベースぐらいで目標・到達点の見直し要否を1on1で確認すること。

今のマネージャーには、それぐらいが求められてる。

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