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100%観光目的の旅ばかりだった若い頃は、今ほどホテルLoverじゃなかった訳で。ホテルは単に寝るだけのための場所で良く、取り敢えずベッドがきちんとあればOK、ホテルで過ごす時間に重きを置いて考えることなどしていませんでした。そんな旅の中でも、強烈に覚えているホテルがあります。
*ホテルに関する記載情報は、宿泊当時のものです。

HOTEL GENEVE(ヘネヴェ):Mexico City, Mexico

新市街Zona Rossaにある1907年創業という老舗ホテル。豪華な造りなのは確かなのだけれど、決してラグジュアリーと呼べる雰囲気ではなく(あくまでも当時)、全体的に施設は古く鄙びた感が否めず。歴史が長いだけあって、メキシコで初めて女性ひとり旅を受け入れたとか(護衛付き)、メキシコで初めてサンドウィッチというハイカラな食べ物を提供したとか、話題は沢山あるホテルなのに何故か3ッ星という不思議。その割に部屋は広く、3ッ星クラスでは珍しいバスタブ付きで、ホテル1Fにはメキシコ最大のファミレス:サンボーンズが入っており、エコノミートラベラーには気軽に食事ができてとても便利な造り(ホテルのメインダイニングは別にちゃんとあります)。

このホテルが心に深く刻まれた理由は、ロビー奥にある図書室!欧州の古城にある様な図書室がそのまま現れた感じなのです!高い天井に落とした照明、壁にずらり並ぶのは、まるで百科辞典の様な大きく分厚い革表紙の本たち。陳列されている書物はもちろん本物の古文書なのです。本好き、城好き、歴史好きの私は、この情景に圧倒されて鳥肌が立ったほど。このホテルの一番の魅力は、この空間に間違いないと思うのです。

映画のセットみたいじゃないですか?

実は、名前を全く覚えておらず、つい最近までインターネットで情報収集していたところ、やっと見つけ出したホテルなのですよ。まだあった!そして図書室もまだある!室料もうろ覚えだったのですが、スイートも各種あるし、意外とリーズナブルな感じ?ぜひとも機会があれば、再訪したいところです!

The Hotel Telegrafo:Havana, Cuba

宿泊した10年ちょっと前は、まだキューバはアメリカと国交復旧に至る前。ハバナ市内では数少ない4ッ星高級ホテルで、改装が済んだばかりのモダンな感じのインテリアでした。

ホテル・テレグラフォは名前の通り、旧国営電話局の建物を居抜きで改装したホテル。土台そのものは植民地時代の1888年に建てられたものなので、どことなくコロニアルな雰囲気の建築物でした。社会主義国のお役所だったからか、スタンダートの部屋なのにやたら広く立派な造り。前室(リビングルーム)とベッドルームが別になっていて、前室なんて10畳以上ある無駄に広いスペース。ただ、社会主義システムの中のサービス業ということで、アメニティは一切なし、コップもなし。タオルだけは一応ありました。

正面の建物がテレグラフォ。中庭の向こうにも建物が続くまぁまぁ大箱ホテル。

鮮明に覚えているのは、ホテルの朝食があまり見慣れぬ風景だったこと。これもCubaというゴリゴリの社会主義国だからこそなのかもしれませんが、品種は少ないのに、品数がやたらと多いというビュッフェ。パン、チーズ、ハム、果物、この4つがそれぞれ10~20種類、大量にずらりと並んでおりました。現地の人々は未だ食料品も配給制度に頼っている訳なので、街中に朝ご飯を提供するお店など無いのです(当時)。それ故、ホテル側が宿泊客の朝ご飯を保障しなくてはならないってことかな~?と理解しましたけれど。味は別として、量は間違いなくたっぷりありましたよ。

なんとなんと、現在はスペインのAxelグループ傘下で、5ッ星に昇格しているじゃないですか!ウェブサイトを見る限り、ホテルの構造も内装も、さほど変わっていない様子…?ソフト面(特に朝食ビュッフェの内容)はバージョンアップしてるのでしょうか?アメリカとの国交復活後、世界の大手ホテルチェーンが競ってハバナに進出していますので、テレグラフォもサービスの質が上がっていると期待したいところ。こちらも機会があれば、再訪したいですね!

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