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Kickstarterで500万円調達 台湾発ボードゲーム『台湾ナイトマーケット』

台湾には各地に「夜市」や「ナイトマーケット」と呼ばれる場所があります。夕方になると、軽食、ゲーム、雑貨などの屋台が立ち並び、多くの人でにぎわいます。士林や饒河街の夜市などは有名なので、観光で行ったことがある方も多いでしょう。現在では日本各地でも台湾の夜市をテーマにしたイベントが開催されています。

その夜市をテーマにしたゲームが、『台湾ナイトマーケット』です。プレーヤーは夜市に屋台を立て、客を呼び込んでお金を稼ぐことを目指します。

2023年4月6日にKickstarterでプロジェクトがローンチされ、4月11日には目標額の1万ドル(約150万円)を達成、プロジェクトが終了する5月6日までに3万3939ドル(約510万円)を集めました。

また、Kickstarterに先行して台湾のクラウドファンディングサイト「zeczec」でもプロジェクトが実施されており、こちらは2022年9月1日から10月23日にかけて目標の5万台湾ドル(約23万円)に対し21万3330台湾ドル(約99万円)を集めています。

こんな人におすすめ

  • 台湾/ネコが好きな人

  • 競りゲームが好きな人

  • ビジネスの腕を試してみたい人

以下、『台湾ナイトマーケット』のルールを紹介します。細かな部分は省いておりますので、プレーするにあたっては説明書をご覧ください。

ルール説明

ゲーム準備

各プレーヤーに所定のコンポーネントを配る。

ゲーム開始時にプレーヤーに配られるコンポーネント。所持金はプレーヤー人数や手番によって異なる。

また、ボード上の一部の区画を封鎖する。封鎖した区画はゲーム中で使用されない。

封鎖される区画はランダムで決まる。何か所封鎖されるかは人数によって異なる。

ゲームの流れ

ゲームは全部で5ラウンド(3人のプレーの場合は6ラウンド)。1ラウンドの流れは次のとおり。

  1. 準備フェーズ

  2. 競売フェーズ

  3. 開店フェーズ

  4. リセットフェーズ

この流れを5回または6回繰り返し、ゲーム終了時に手元のお金が最も多いプレーヤーが勝者となる。

1.準備フェーズ

まず、そのラウンドで競りの対象となる区画を決定する。

競りとなる対象はランダムで決定される。

競りの対象となる区画に、「入札カード」を置く。

数字が黄色で表記されている区画には、入札カードは黄色の面を表にして置く。客がよく訪れる一等地なので、入札額が高くなるのだ。

続いて、「客タイル」をランダムで引き、そのラウンドで夜市を巡る客を決定する。客にはそれぞれ好みの屋台の種類が描かれている。客タイルはアルファベットの対応する入口に置かれる。

その後、各プレーヤーの手元にある客タイルを非公開で選択する。選択枚数はラウンドが進むごとに増えていく。ここで選んだ客タイルは後のフェーズで夜市を巡る。

2.競売フェーズ

スタートプレーヤーから順に入札する。各々好きな区画に入札してよいが、すでに誰かが入札している区画に入札する際は、より高い値段で入札しなければならない。

2巡後、各区画で最高額を入札しているプレーヤーがその区画を落札する。ただし、どの区画も落札できないプレーヤーがいる状況が発生した場合は、そのプレーヤーに追加入札の権利が与えられる。これを、全員が落札できる状況になる(または入札の権利を放棄する)まで続ける。

競売が終了したら全員が落札額を支払う。所持金では落札額に足りない場合は、借金することもできる。

借金はゲーム中3回まで。ゲーム終了時に5金を7金にして返済しなければならない。

その後、スタートプレーヤーから順に、自分の区画に建てる屋台の種類を選択する。

店のイラストはかわいらしい。
30番の区画のように、屋台を建てないという選択も可能。この場合、次ラウンド以降で改めて屋台を建てることができる。

3.開店フェーズ

1.準備フェーズで各プレーヤーが非公開で選んだ客を公開し、アルファベットの対応する入口に置く。

その後、下(A)の入口から順に、客が矢印に沿って移動する。客は移動する途中で好みの屋台を見つけた場合、その屋台に入る。屋台は1区画につき1人まで客を受け入れられる。

好みの屋台を見つけられなかった客は、次の入口で待機し、次のラウンドで再び移動する。右下まで行きついた客は夜市から出ていってしまう。

見事に客を獲得できた屋台の持ち主は3金の収入を得る。

なお、同じプレーヤーが同種の屋台をつなげて建てている場合、それらの屋台は一つの屋台とみなされる(連結屋台)。連結屋台は客の単価も上昇する(2連結で1人につき4金、3連結以上で1人につき5金)。

3連結の屋台。

4.リセットフェーズ

各プレーヤーが手元の客タイルを4枚になるまで補充する。また、手番順を変更する(屋台をより多く持っているプレーヤーの手番順が前になる)。

ゲーム終了

1~4を5回または6回繰り返し、ゲーム終了時の所持金が最も多いプレーヤーが勝者となる。

感想

公開されている客と非公開の客を考慮し、どの区画にどの種類の屋台を建てれば将来的に儲かるかを考えるのが楽しい競りゲームです。来客が多く見込める区画を落札したいところですが、全員が入札するため値段が上がっていくでしょう。一方、来客が見込めない区画は安く手に入れられそうですが、客を獲得できずに損をする危険があります。入札のチャンスは2巡しかないため、慎重な入札が求められます。

イラストはInstagramで6.4万人のフォロワーを誇る台湾の人気イラストレーター、Nuomi氏が担当。どこかノスタルジックでかわいらしく描かれた屋台が立ち並ぶ終盤になると、ボードが華やかになります。ゲームに登場する屋台のイラストはこちらで公開されています。

クラウドファンディングならではの豪華なコンポーネントにも要注目。

『台湾ナイトマーケット』はミステリアス・トレジャーのネットショップで販売中です。増版は未定ですので、ぜひ今のうちにお買い求めください!

メーカー:Good Game Studio
デザイナー:Zong-Ger
イラストレーター:Nuomi
プレーヤー人数:2~5人
プレー時間:60~80分
対象年齢:10歳以上
主要システム:エリアマジョリティー、オークション

ストレッチゴールのトイレ拡張
こちらもストレッチゴールの能力拡張。

ノートに「スキ」をしていただくと、あるボードゲームの中国語タイトルと、それに対応する日本語タイトルが表示されます。全10種類。君の好きなあのゲームはあるかな?