【まとめ】2018年12月 中国・台湾ボードゲームクラウドファンディングまとめ
明けましておめでとうございます。
昨年の中国ボードゲーム業界は各地で即売会イベントが開かれたことが話題になりました。私も先月、上海で開催されたBoard Game Market（BGM）に行ってまいりました。そのうち簡単にレポートを書こうと思っていますが、師走の忙しい空気にあてられて手が回っていません。
中国のボードゲームといえばここ数年マーダー・ミステリー・ゲームという推理RPGが流行しており、私もBGMでは日本人でもとっつきやすそうなテーマのシナリオを3作調達してまいりました。このジャンルのゲームは私が最近紹介して回っていることやその他の要因により日本でも徐々に知っている人が出てきており、今年、来年ぐらいには日本語のシナリオが入手できるようになるかもしれません。私も日本でのプレー環境を整えるためにいろいろ動きたいと思っているところですので、興味がある方はご連絡いただければと思います。
それでは12月のまとめです。
--------------------------------------------------------------------------------------
台湾（zeczec）
中国・山東省にある名山・泰山をテーマにした重量級ゲーム。デザイナーは台湾の独狐威で、パブリッシャーは中国の静言思。中国の摩点と同時にクラウドファンディングが開始された、中台合作プロジェクトである。静言思は中国では数少ない、重量級のストラテジーゲームを手掛ける能力があるパブリッシャーだ。
ゲームは春夏秋冬のラウンドを2年分行う。各ラウンドで各プレーヤーに2回手番が回ってくるため、合計16ターンでより多くの点数を手に入れることを目指す。コンポーネントが立体的で、写真を見る限りでは本物の泰山のような存在感がある。
プレーヤー：2～4人
プレー時間：60～90分
対象年齢：13歳以上
中国（摩点）
台湾のzeczecと同時にクラウドファンディングが開始された中台合作プロジェクト。詳細は上の説明を参照。
人狼をベースに、テーマを武侠に変え、キャラクター、陣営、道具などを追加・変更した招待隠匿系ゲーム。
プレー人数：4～16人
ゲーム時間：30～90分
「オンライン化したオフラインゲーム」をコンセプトとしたSFテーマのボードゲーム。現在10体の機体が用意されており、プレーヤーはそのうちの4体を選んでパーティーを組む。オンラインゲームのように長期的なアップデートと、PvE形式のルールの開発が予定されている。
バスケットボールを題材にした2人用のボードゲーム。デフォルトのチームを利用するか、2人で選手をドラフトしてチームを作り、対戦する。カードを駆使して選手を操り、12ターンの間に相手より高い得点を得ることが目標。
プレーヤー人数：2人
対象年齢：14歳以上
ゲーム時間：120～180分
ウォーゲーム『Devil’s Horsemen』の中国語版。
ダイスビルドRPG『Too Many Bones』の中国語版。
香港Yulu社が開発した『Fire Quest』の大陸版。聖火に見立てた道具を落とさないように指定のコースを完走するタイムを競うアクションゲーム。コースの途中では、バランス感覚を試される動作が要求される。コースは家の中に自由に構築することができる。家の中で探検気分が味わえる。
『水滸伝』をテーマにした2人用カードゲーム。『水滸伝』のストーリーに基づいた将領や道具などが登場する。
プレー時間：20分
対象年齢：8歳以上
プレー人数：2人
タイルを配置して蓮池を作っていくゲーム。ハスの葉・ハスの花・錦鯉の要素があり、図柄が完成すると点数が入る。イラストが東洋風で幻想的。プロジェクト発起人の飛騰無限は中国ですでに一定程度の実績がある。
プレー時間：15～20分
プレーヤー人数：2～4人
--------------------------------------------------------------------------------------
『泰山』を製作する静言思はこれまでにも『平遥』、『敦煌』、『徽州』など中国をテーマにした重量級のテーマを製作し、一定の評価を得ています。中国で重量級のボードゲームをディベロップできる団体はまだ少ないので、今後も要注目です。
ノートに「スキ」をしていただくと、あるボードゲームの中国語タイトルと、それに対応する日本語タイトルが表示されます。全10種類。君の好きなあのゲームはあるかな？