カンピロ鳥クロニクル 鳥刺し男編 或いは、なぜ私は鳥刺しを食べないか

カンピロバクター、なったことありますか?
私は3度なりました。

第一回 20歳


大学3回のとき。先輩に連れられちょっといい焼鳥屋さんへ。
基本的に焼いた鶏肉を出されるんですが、途中でネギの乗った生の鶏肉が。先輩曰く「あー鳥刺し頼んだかな。これはそのまま食べぇ」
で、一週間後。旅行先で体調を崩しました。まずは熱が出て、そして口とケツから水分が失われていく。「ああ、人間ってただの管なんだな」と思いました。横になって回復体位を取ると、下痢便が出る、自分の意思と関係なく。ポカリ以外のものは全部吐く。緑茶飲んだら5分後吐きました。
この時、私は自分がカンピロバクターに苦しんでいることを知りませんでした。なんか分からんが体調がヤバい、死ぬんじゃないかと思って実家に連絡し、末期の水を取らせるべく父母を召喚したのでした。
で、両親が私を病院に担ぎ込んだのでした。看護師さんの頼もしいこと。歩行もままならぬ私をがっちりホールドしベッドに寝かせてくれました。点滴と鎮痛剤を打たれ、長いことまどろみました……。
ところでこの時の病院は体調的にヤバそうな人がたくさんいました。カーテンで仕切られてるんですが、声はバンバン聞こえるのでなんとなくわかるんですね。
隣のベッドの人は頭の血管が危ないのか、意志と身体の動きが一致しない様子。
で、医師と看護師が色々話してる。「○番ベッド、○歳男性で40度の熱です」
そいつ死ぬんじゃね? と思ってたら自分でした。

半日ほど点滴をもらって、父母に送り届けてもらいました。1週間ほどほとんど何も食べることができず、52→49という劇的ダイエットに成功。病み上がりは歩くのもしんどかったのでした。

第二回〜三回 23歳


仕事についてから、飲みに連れ出されることが増えました。藁焼き、鯖差し、てっちり、ロブスター、云々。
で、鳥刺しも食べました。数日後体調不良に。生食用だけあって症状はマシだがやはり辛い。
「この感じは前にもあったぞ」と思いながらトイレに閉じこもっていました。ちなみにこの時点でも、カンピロバクターということを分かっていません。
カンピロバクターって、タイムラグがあるんです。私の場合は初回が1週間、2回目3回目が4日間のラグがありました。このせいで気づくのが遅れました。「最近当たりそうなもの食べましたか」と聞かれて2日前くらいまで思い出しても何もないわけですから。

そして3回目。流石に鶏肉っぽいぞ、と気がつきまして、検査をお願いしました。
検査って、うんちを培養するんですって。うんち、うんち💩
で、やはりカンピロバクターでした。二度あることは三度ある、バカの顔も3度までと言いますね。もう私は鳥刺しを食いません。

過去記事の再掲について

この記事と、ちょっと前にアップした「水中の月光」という記事は過去にアップしていたものです。
読み返していてなんか恥ずかしくなり、消してしまったのですが通知履歴を見てると何人かスキしてくれてた方もいて、今読み返すと悪くない気もしたのです。
で、ちょっと手も加えつつ再掲載しています。ところでnoteって、削除した記事でも本人は見れるみたいですね。すごい!

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