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怪談がパクられた話

私は、物心つくぐらいから不思議な体験をした事や、家族や友人が不思議無体験をした話を、作家の先生や語り手さんに提供しています。
作家さんや語り手さんに提供した話含めて、私自身も自身のブログで書いたり、怪談のイベントやプライベートで語ることをしていました。その話の一つが了承も確認もなく、収益のある場所で無断で語られたのです。

最近、とある芸人さんが、作家さんが取材し書籍化した話を丸パクリしたことで、怪談を語ったり執筆している人たちの界隈で大荒れに荒れました。

怪談の界隈、今でこそ皆さん気をつけて蒐集されたものを書籍化やイベントで語ってらっしゃいますが、以前唐チラホラとパクリ問題はありました。
今から書くのは私がパクられた時の話です。

今までにも何度か怪談の界隈で「パクリ問題」が浮上しました。ただ、いくつかの場合は【提供者さんが複数の語り手さんや作家さんに話を提供している】という事実もあり、流れはだんだんと【同じ話でも作家さんや語り手を通したら話の肝の部分が違ってくるのでいいのではないか?】と結論が浸透しています。
それは私も賛成です。
ですが、それはあくまでも怪談を提供した人と語り手さんや作家さんとの了承や確認が取れていることが前提です。
謂わゆる【パクリ】は、取材や確認なく丸っと同じ話をしていることで、取材や確認によるその後の話の広がりがない。

怪談は「よくある話」というものがとても多いです。
似た話も聞いていく中で出てきます。語り手さんも作家さんもしのぎを削り、表現を模索し、見えない部分を補足してやっと一つの話ができます。「実話怪談」という怪談のジャンルがありますが、その「実話怪談」も、作家さん語り手さんの技術や特徴が入ることで話の深みが出てくるのです。あとは、「地名や人名を出さない」という体験者や提供者の意思をパクリは汲み取ることがないので問題が起こりやすいこともあります。

私の話がパクられた件は2018年の9〜10月に起き、体験した頃まで遡ると、2003〜2004年の夏に遡ります。

作家の先生に話した当時、書籍化は未定でしたが、以下のことがあり、未書籍化でも危ないのでは?と感じたところを箇条書きにしています。

・作家の先生自らがイベントや先生自身の有料配信で語っている

・パクっていた人(Aさんとする)のパクった経緯を確認したら、同業者の方を巻き込み利用したことや一連の行動に計画的に盗用したのでは?という疑惑が残ったから。

・パクった人はネット配信ながら全国放送でギャランティ(利益)が発生している

・作家の先生の発表時系列が先であっても、Aさんの話を先に聞いた人からは作家の先生が「パクリ」で誤解されかねない不名誉

以上の点を考慮したのです。

Aさん、最初は私の連絡を無視してたのですよ。
そこで、巻き込まれた人や以前からAさんに体験談などをパクられてた別の方の協力で連絡に漕ぎ着けました。(後にこの経緯は「Aさん側から連絡をした」と本人が語ってますが違ってます。Aさんは巻き込まれた方からの連絡を受けてこちらにダイレクトメールを送ってきました)

ところが、当時のAさんは口頭では謝っていたものの、テヘペロで済まそうとして「もう語ったんだから今後もへなちょこさんの名前出して語っていいよね?」という提案までしてきたので、

テメェ、ふざけんな!!💢

……と怒ったわけで。
結局、Aさん自らの提案で

・語った番組で次回出演時に謝罪
・映像はカット
・経緯を他の番組で説明

と提案があり、ギャランティに関しては、その人の生活なども考慮してギャランティの返上はしなくて良いとお伝えしました。
それと同時に、

・今後は体験者の取材を行い了承を得てほしいこと
・私の体験は今後話さないこと
・私(へなちょこ)の名前を出さないこと

Aさんは私以外にもパクった人が私の知る限り複数人いたのですが、パクられた人からクレームが入るまでは何もしなかったので一部の人からは「Aさんには気をつけろ」とまで言われていたようです。
今はどうなってるのかは分かりません。
ただ、当時のことは彼にとって痛手であったらしく、他の番組などで出演した時やイベントでちょいちょい出されてました。

で、その後は同じくイベントに参加してた人や主催の人が「パクられた人もさー、全国区で有名になるんだからいいじゃんねー」と言いAさんと一緒に笑ってたり、Aさん自身は私のことを「作家の先生の権威を振り翳して脅してきた」と言っていた事をイベントに参加した人伝で私の耳に入ってるんですねどねー(棒)
昨今の芸人さんのパクリ問題では「過去にパクった側」としてイベントにも参加されてるみたいです。

いや、そこはAさん自身の見解とか素晴らしいとは思うけど、「反省している」としながら、完全には「パクった」って自覚などは少ないんだな〜って感じてしまう言動もあるんですよね。

結局、その後のAさんは、パクリで相当仲間内でも怒られたり注意されたりで、今はパクっていないということです。
された側としては反省してるならそれで良いと思いますが、時々、本当に反省してたのかな?という疑問も残ります。

それと、当時このパクリ問題で浮上してきたのが、ええかっこしいを前面に出し場を引っ掻き回そうとした人や、関わった人協力してくれた人の中にいる気に入らない相手を糾弾しようとする人などが現れて、水面下で大荒れに荒れ、また巨大掲示板に名前書かれたりとさんざんでした。

この件がきっかけで、大きなイベントなどに足が遠のきました。利害関係が一致したらそれは楽しい集まりですが、楽しいはずの集まりがだんだんしんどくなってきたのも頃合いかもしれない、と足は遠のきました。

コロナ禍でイベントはオンラインのイベントが普及したこともあって、自宅にいながら有料イベントの視聴ができるようになったので、少し戻ってはきました。
が、もう人との関わりは慎重にしないといかんなと感じるようになりました。


さて、最近の芸人さんのパクリ問題に戻りますが、お互いに弁護士さんが入り和解するのかなー、なんて考えてましたが、どうやら芸人さんの発言が原因で、また怪談界隈が大きくざわついて終了しました。その後の経緯は作家の先生と芸人さん当人同士では済まされない事態まできているようです。
大袈裟ではありますが、今後の展開にスポットを当てる良い機会ですので、結果がどうなるのか気になっているところです。

Aさんは「パクリ側」として過去の経緯を話し注意喚起する機会が増えました。
自身の経験を糧にされてるようなので、驚きつつも自身の失敗(?)をネタにしてらっしゃるので、「こういう人が世の中で大成するのかな」なんて考えるようになりました。

最後に、
パクリに限らず、問題が生じて苦労するのって、やられた側(被害に遭った人)なんだよね……としょっぱい気分が少なからずあります。

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