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QJ168 新装刊です

クイック・ジャパン vol.168
表紙を公開しました。新装刊リニューアル号です。

4ヶ月くらい逡巡した結果、一発目はINIに託しました。どうぞよろしくお願いします。

いろんなことがあって、この号から編集長になりました。ウェブ版のQJWebの編集長と兼任。信じがたいことです。

たぶん今までに一番読んだ本、買った雑誌はQJなので、それはちょっと荷が重いですと思っていて、3回くらい断ろうと思った瞬間がありました。2020年のローンチからQJWebのスタッフではあったものの、QJの編集部だったわけではないので誌面の編集には一切ノータッチだったし、紙の仕事はここ数年やっていなかったし、定期刊行誌の編集を担当するのはたぶん15年ぶりくらい。

それがいきなり編集長ってそんなバカな…と思ったし、今も思っていますが、あんなに読んでいた大好きな雑誌を引き継いで自分で作れるなんてそんなラッキーなことはないよね…という気持ちもあり、やることにしました。

「自信はマジでないです!」と宣言して引き受けたので、まぁ失敗してもしゃーないと割り切って、ヘラヘラ楽しむことにします。優秀なスタッフもたくさんいるので、多分なんとかなると思います。素人のつもりでいろんな人に教えてもらいながら、勉強し直しながら、なんとか一冊目ができました。

具体的な試みとしては、紙とウェブの編集部をひとつにして、みんなで紙もウェブも作る、という仕組みにしました。予算も会計も合算して、本誌や別冊や関連する書籍の売り上げも、ウェブでの広告収入も、イベントや物販の売上も「QJ」としてまとめて見る。

QJWebをやっていて長年「こうしたほうがいいのになぁ」と思っていたことなので、これを機に思い切って仕組みを変えさせてもらいました。まだまだ整理中の道半ばですが、週刊文春/文春オンラインも最近同じように紙/ウェブの編集部を統一したと教えてもらい、「やっぱり!」と少し自信が出ました。

リニューアルということで、業界誌の方がわざわざ取材に来てくれたとき「目標部数は何万部?」と聞かれ、かなり答えに窮しました。目安となる数字はもちろんあるけど、外に向けて言えるほどたいしたものじゃないし、そもそも先に書いたように仕組みを変えようとしているので、本がたくさん売れることだけをゴールにしていないんです。

本はごく一部の恵まれたコアファンのためのものになりつつあるので、もっと手軽に楽しむためのQJWebも、本ではないものが欲しい人のためのQJストアも、現地に足を運ぶことが好きな人のためのQJライブも含めて、もっと大きくて多様な形の「QJ」にしたいです。それが誰かにとって、好奇心を刺激して新しい一歩を踏み出すきっかけになって欲しいし、そこから何らかの新しいお祭りを、熱狂を、躍動を、作れたら最高だなと思っています。

初めて原稿を書かせてもらったのが10年前。バックナンバーを買い漁っていたのが20年前。そして来年、QJは創刊30周年で、僕は40歳になります。

今後もいろんな企画や新しい試みをたくさん準備しています。これまでのQJが好きだった人には怒られることもたくさんするかもしれませんが、見守ってください。

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