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覚えておくべき米国指標、用語

はじめに

日々つぶやく中で、自分でも指標の意味合いを忘れる時があるので、まとめとして米国の各指標や言葉が何を示すのか簡単に記入しておこうと思います。

FRB ★★★★★

Federal Reserve Board(連邦準備理事会)の略で、米国の金融政策を決める理事会。簡単に言うと政策金利(FFレート)の利上げ、利下げを決めてる人たちのこと。
FRBは議長1人、副議長1人を含む理事7人で構成されます。(2023年4月現在;パウエル議長、ブレイナード副議長)
FRBメンバーの発言は注目され、株価にも大きく影響を与えます。

FOMC ★★★★★

Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、FRBが米国の金融政策を決定する会合。
政策金利(FFレート)の上げ下げを決める会合で、ここでの利上げ利下げやその幅が株価等に大きく影響。
市場予想に相反すると株価は大きく動きます。一般的には、金利は低いほうが株価にはプラスなので、予想0.25%利上げに対して0.5%利上げになると大きく株価は下落する傾向にあります。逆であれば株価は上昇しますが、パウエル議長の発言の仕方で全く逆に動くこともあるので、何とも言えませんけどねww
年8回開催(およそ6週間ごと)
2023年は
第1回 1月31日〜2月1日
第2回 3月21日〜22日
第3回 5月2日〜3日
第4回 6月13日〜14日
第5回 7月25日〜26日
第6回 9月19日〜20日
第7回 10月31日〜11月1日
第8回 12月12日〜13日

政策金利(FFレート)★★★★★

基準金利のことでFFレートとはFederal Funds Rateの略。
誘導目標金利とも言われ、この金利目標に向けて毎回のFOMCで利上げ幅が決められています。なので、政策金利が高くなれば利上げとなるし、低くなれば、利下げにつながるわけです。
金利が高くなるとは、銀行の貸し出し金利が高くなるということで企業はお金が借りにくくなり、個人も住宅ローン金利などが高くなるということ。
これによって、企業活動の縮小、個人の購買意欲減少につながり、物価が下がります。なのでインフレ時は物価を下げるために利上げをするわけです。

タカ派、ハト派

簡単に言うと、タカ派とは、金融政策引き締め派(利上げに積極的)。ハト派とは、金融政策緩和派(利下げ支持)ということです。

よく「FRBメンバーのタカ派意見で株価が下落」などの記事がでてきますが、これは利上げする意見が出て株価が下がったということです。

雇用統計 ★★★★★

毎月第1金曜に発表される米国の雇用情勢情報。
非農業部門雇用者数、失業率、時間当たり賃金が特に注目されます。Twitterでも多くの方が情報発信してくれますね。FOMCにも影響を与える指標です。雇用が強ければ労働市場は強く経済は強いとみられます。
経済が強いとインフレにつながるので、利上げにつながるといった考え方をされることが多いです。時給についても同じで賃金が上がっていればインフレとみられます。

CPI(消費者物価指数) ★★★★★

Consumer Price Indexの略。消費者物価指数の言葉の通り、現状の物価を示す指数。買い手側の価格変動を示すもの。インフレ具合を見るのに使われる重要指標です。
変動の激しいエネルギー関連数値や食料品目を取り除いたものをコアCPIと言います。
2023年4月現在のように、インフレ局面ではCPIが予想より低ければ、インフレが鈍化しているとして、株価は上昇することが多いです。

PPI(生産者物価指数) ★★★★

Producer Price Indexの略。生産者物価指数の言葉の通り、売り手側の物価指数を表したもの。CPIの先行指標として見られます。
変動の激しいエネルギー関連数値や食料品目を取り除いたものをコアPPIといいます。株価への影響としてはCPIと同じような捉えられ方をします。

PCEデフレーター(個人消費支出)★★★★★

Personal Consumption Expendituresの略。米国すべての個人消費支出のことで、こちらも消費物価を示す指標となります。
CPIとの違いは、調査範囲がCPIは都市群に対してPCEは全米であり、調査対象もPCEのほうがCPIよりも広く、実際の物価動向を反映しています。そのため、変動の激しいエネルギー関連数値や食料品目を取り除いたコアPCEデフレーターを、FRBはより重視しているといわれています。
FRBが重視しているといわれるため、株価への影響も大きく、予想よりも低ければ、インフレが鈍化しているとして、株価は上昇することが多いです。

ISM製造業景況感指数 ★★★

Institute for Supply Managementの略で、製造業の景況感を示す指標。
300以上の製造業企業に対するアンケートの回答結果から算出される指標。
50が分岐とされて、50を上回ると景気拡大を示し、50を下回ると景気後退と捉えられます。
株価への影響はその時々によって変わります。
例えば、インフレのさなかでFRBが利上げしている中では、予想より低ければ利上げが鈍化するかもしれないと株価は上がります。よく言われるBad  news is good newsですね。
ただ、市場の不景気懸念が強くなってくると、予想よりも低いと景気後退懸念がさらに強くなり、株価は下がります。(Bad  news is bad news)
こんな形で景気を示す指標はその時々で株価反応が変わります。

ISM非製造業景況感指数 ★★★

非製造業(サービス業)の景況感を示す指標。

株価への影響は、ISM製造業景況感指数と同様。

PMI(購買担当者景気指数) ★★★

Purchasing Manager's Indexの略。企業の購買担当者らの景況感を集計した景気指標。
こちらも株価への影響はISM製造業景況感指数と同様。

フィラデルフィア連銀製造業景況感指数 ★★

フィラデルフィア地区(ペンシルバニア州、ニュージャージー州、デラウエア州)の製造業の景況感や経済活動を示す指標。
分岐点はゼロで、プラスが好況、マイナスが不況となります。

ニューヨーク連銀製造業景気指数 ★★

米国のニューヨーク州の製造業における景況感を示す経済指標。
分岐点はゼロで、プラスが好況、マイナスが不況となります。

シカゴ購買部協会景気指数 ★★

シカゴ地区にある企業の購買担当者へのアンケートをもとに毎月発表する景気指数。50が分岐とされて、50を上回ると景気拡大を示し、50を下回ると景気後退と捉えられます。

上記3つのフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、NY連銀製造業景気指数、シカゴ購買部協会景気指数はISM製造業景況感指数の先行指標として見られやすいものになります。

ミシガン大学消費者信頼感指数 ★★★

消費者マインドを示す経済指標。ミシガン大学のサーベイ・リサーチセンターが実施する300~500人を対象としたアンケート結果を集計したもの。コンファレンスボード消費者信頼感指数の先行指標。

コンファレンスボード消費者信頼感指数 ★★★

消費者マインドを示す経済指標。コンファレンスボード(全米産業審議委員会)が5000人の消費者を対象としたアンケートの結果を集計したもの。
ミシガン大学消費者信頼感指数よりも母数が多いため信頼性が高いと言われてます。

ミシガン大学消費者信頼感指数でもコンファレンズボード消費者信頼感指数でも短期・長期の期待インフレ率が発表される。これは市場予想のインフレ率で金融政策にも影響してくるものになります。

消費者信頼感指数は消費者マインドとなるので予想より高ければ消費が強い、景気は上向き、低ければ消費が弱い景気は下向きと捉えられます。
株価への影響は、ISMと同じでその時々の市場の期待しているものが何か?で変わってきます。

JOLT求人件数 ★★★

アメリカの労働省が毎月発表する雇用動態調査のこと。簡単に言えばどれだけ求人があって、どれだけ採用されたのか、やめたのか、解雇されたのかを調べているもの。アメリカの労働市場の状況を知るために重要な指標です。
求人件数が多いということは、経済が活発で、企業が人手を必要としていることを意味します。逆に、求人件数が少ないということは、経済が低迷して、企業が採用を控えていることを意味します。
また、求人が多く人手不足の状況であれば、人を集めるために企業は賃金を上げる必要があり、賃金インフレにつながります。

とりあえずは、こんな所でしょうか?まだまだ細かい指標は多々ありますが、とりあえず重要な指標は書けたかなと思います。

各指標を追っていると、単純に予想よりも高ければ株価が上がる、低ければ下がるといったものでもないため、なかなか難しいですね。
今の市場がどんなことを期待しているのか?どんな懸念を抱いているのか?によって株価影響は変わりますね。全く関係ないこともありますし・・・。

まだまだ勉強不足感が否めませんが、今後も何か思いつけば追加していこうと思います。
読んでいただいた方にも参考になれば幸いです。

昔書いた、米国株始めて覚えた言葉( - ̀ω -́ )|トミー|note もよかったら読んでいただければと思います。

はい!以上です!!


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