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食を通して世界平和を目指す ZAZA株式会社 取締役 “村瀬 裕太”さん

日本の家庭で料理体験をしてみたい訪日旅行者と、旅行者を家庭に招いて一緒に日本食を作って食べたい日本人を繋げるサービス『airkitchen』を始められた村瀬さんにお話を伺ってきました。

村瀬裕太さんプロフィール
出身地:愛知県
居住地:東京都
経歴:1993年 愛知県高浜市に生まれる。
2015年 アメリカオハイオ州シンシナティ大学留学。
2017年 名古屋大学文学部日本史専攻卒業。NECに営業職で就職。 ZAZA株式会社を設立。
座右の銘:KEEP CALM AND CARRY ON

「料理で世界中の人と交流する」

Q1.村瀬さんはどのようなビジョンや夢をお持ちでしょうか?

村瀬裕太さん(以下、村瀬 敬称略) 自分たちのサービス『airkitchen』で世界中の人たちが食を通して繋がっていく、そんな世界になったら良いなと思っています。
あと、『airkitchen』は世界向けのものですけど、日本国内向けのサービスを立ち上げて、日本人同士で隣の家の晩御飯を食べに行けるようになったら良いなとも考えています。誰かと一緒にご飯を食べたいと思った時に、その選択肢があるのって、より豊かな世の中だと思うんですね。

僕の祖母が名古屋で一人暮らしをしているんですけど、すごく残念だなと思うことがありまして。祖母は料理がとても好きでたくさん料理を作ってくれたんですけど、祖父が亡くなってから料理をすることが無くなってしまいました。
出来合いのものを買ってきたりパンを食べたり、何かそういうのをすごく悲しく感じています。
近所の人が一緒にご飯を食べたいと思った時や、近所の学生が栄養のある家庭料理を食べたいと思った時に、そういう一人暮らしの高齢の方の家でご飯を食べられたりしたら、それは一人暮らしの方の生きがいとかやりがいにすごく繋がるんじゃないかなと。そういった方々にも使ってもらえるサービスが出来たら良いなぁと最近思いますね。

「今やることに集中する」

Q2.そのビジョンを具現化させるためにどんな目標や計画を立てていますか?

村瀬 あまり目標とか計画は立てないで活動しています。次に何が起こるか全然分からなくて、1年後や2年後の目標や計画を立てても意味がないかなぁと。事業をやる上で、ある程度数字の目標などは立てていますが。
それよりも今やることに集中したり、今ある課題をどうやって解決するかを真剣に考えたりすることの方が大事だと自分は思っています。
サービスもこれから先、かなり変わるかもしれないですし。その中でも食を通して繋がっていく、みたいなところは軸として持っていきたいですね。

「いろんな人の声を直接聞く」

Q3.現在はどのような活動指針を持って、どのような基本活動をしていますか?

村瀬 1つは、どうやったらサービスをたくさんの人に知ってもらえるか、使ってもらえるかということに取り組んでいます。
例えば自分たちのサービスを使ってくれる人が普段どんな生活をしていてどんなところから情報を集めているのか、を明確にして、それを分かった上でそういうところに宣伝していくという活動をしています。
もう1つは、いろんな人にお話を聞いて、どういったところに困っているのか、どういったサービスを求めているのか、それを解決するにはどうしたら良いのか、などを毎日考えています。
サービスを立ち上げる前からずっとやってきている事は、とにかくいろんな人の声を直接聞くという事です。お客さんの声を聞くという事は、事業をやっていく中でずっと指針として持っています。

記者 どれぐらいの方にお話を聞かれているのですか?

村瀬 サービスを立ち上げる時が1番多かったですが、1週間に100人ぐらいから話を聞いていました。

記者 多いですね!どこでどうやってお話を聞くのですか?

村瀬 例えば浅草に行って外国人の方に声を掛けたりしていました。もちろん立ち上げの時だけでなく、今もお客様の声を聞いていますし、これからも聞いていくと思います。

「ルームメイトの家でご飯を食べるという経験から」

Q4.そもそも、世界中の方が食を通して繋がっていくという夢やビジョンを持ったきっかけはなんですか?また、そこにはどのような発見や出会いがありましたか?

村瀬 大学生の時に、アメリカのオハイオ州にあるシンシナティ大学に1年間留学しました。その時にルームメイトの家に呼ばれて、そのご家族と一緒にご飯を食べたんですね。
アメリカ人って普段はピザとか食べてると思ってたんですけど、家庭料理を食べていることも知れましたし、アメリカの人ってこんな家に住んでいるんだとか、現地の方の普段の生活を垣間見れたことが留学中の思い出の1つでした。
ご飯を通していろんな人と出会って、その人たちの温かさを感じたり、刺激をもらったりした経験が今の夢を持ったきっかけですね。そのルームメイトの家でご飯を食べるという経験が無かったら、この『airkitchen』というアイディアは生まれなかったかもしれません。

「戦争とか紛争とか理不尽なことを少しでも少なくしたい」

Q5.その発見や出会いに気づいた背景には何がありますか?

村瀬 自分の中で何らかの形で、戦争とか紛争とか理不尽なことを少しでも少なくしたいという思いがあります。その思いがあったから国際関係や国際政治を勉強するために留学もしました。
そしてまたその思いがあったから、たくさんの人が集まって一緒にご飯を食べる体験をした時に、「これって自分が描いていた戦争とか紛争とかの無い世界にするアプローチの1つになるんじゃないか。」と考えが持てたんだと思います。自分の中にその思いが無ければ、一緒にご飯を食べたとしてもそれ自体にそれほど価値や重要性を感じなかったはずです。
それと、自分が感じている違和感だったり課題みたいなものをどうやったら解決できるのか、そういう意識がいつも自分の中にあったからこそ、一つ一つの出来事が繋がったんだと思います。

記者 平和に対する想いが強いですね。平和になったら良いなと思われていた背景には何がありますか?

村瀬 小学校の時から歴史が好きで、大学でも日本史を学んでいたんですが、今だったら絶対に考えられなかったような事件が起こっていました。さらに海外では今も戦争や悲惨な事件が起こっていることがすごく衝撃でした。今の日本では全然考えられないですよね。けれど、全然起こりうることだし、過去を見てもずっと起きてきたことだし、それが自分の中ですごく衝撃的ですごく違和感を感じていました。

自分が当たり前だと思っていたものが当たり前ではなかった。傷つけあったり殺しあったりする方がどちらかというと当たり前なんだなと。自分の中になんとかしたいという思いが子供の頃からありましたね。

記者 すべてがしっくり来て『airkitchen』をされていることが伝わってきました。

「あえて挑戦してみる」

Q6.最後に。村瀬さんは毎日をエネルギッシュに過ごされていますが、毎日がつまらないなぁと思っている方に向けて一言お願いします。

村瀬 やっぱり一歩踏み出す勇気が大切ですかね。自分もそれがあったからこそ今があるわけで。
新しい世界に一歩踏み出すのって、未知の世界なので最初は不快だと思うんですね。けれど、その一歩によって色々なものが変わって来ますから。
あえて挑戦してみるという意識を持つと、何かその先に新しいワクワクの世界が広がっていると思います。あえて一歩を踏み出す勇気を意識してもらえたらいいなぁと思います。

記者 インタビューは以上です。本日は貴重なお話をありがとうございました!

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『airkitchen』に関する情報はこちら

・英語サイト https://airkitchen.jp/

・日本語サイト https://airkitchen.jp/host.php

【編集後記】
今回、インタビューをさせていただいた塚田です。
airkitchenというサービスも、村瀬さんの平和を願う気持ちから生まれたことを知れて、心が温かくなりました。
食を通して国際交流を活発にして、世界平和実現に向けて毎日活動されている村瀬さんの益々のご活躍をお祈りしております。


この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。


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