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大学を休学して復学して中退して、そして新卒で就職した

大学を中退して就職活動をしていた頃、職務経歴書が真っ白な代わりに、履歴書はめちゃくちゃだった。

大学3年生の時に休学して、しかし半年間で復学して、その後また半年間で辞めたから、面接では必ず「何をしていたんですか?」と聞かれた。

「何をしていたんですか———?」
実際のところ、僕は何をしていたんだろう。
少しづつ吸う空気に社会の香りが混じってくる感じと、単位のために勉強することの意義とか、大学生の雰囲気が苦手だったこととか、仲良かった友達が擦れていく感じとか、とりあえず前向きではない、いろんな理由で大学を辞めた。

そして、僕は地元に逃げるのがダサいと思って東京に逃げた。

だから「何をしていたか」と聞かれたら、一番「逃げた」と思われない場所に「逃げていた」というのが答えかもしれない。

「休学します」と教授に話して、スーツケース一つで東京に行った。
すぐには物件に入れなくて、何日か漫画喫茶に泊まってバガボンドを読破していたのを覚えている。

やりたい勉強を少しだけしながら、20歳を浪費していた。

なぜか分からないけど、20歳付近は東京にいたいと思っていた節がある。
それが親と喧嘩して、とか、色々あって家出して、とかだったら上京に箔が付くと思っていて、今思うと当時の親不孝ぶりが恐ろしい。
ほんとうに世間知らずで、頭が悪かったんだと思う。

でも結果的に、回り回って同級生と同じタイミングで(新卒じゃないけど)新卒入社することができたから、とても運がよかった。

履歴書はめちゃくちゃだけど、○年4月入社の○の中は周りと同じになって、逆に人より経験を積んでる感をそこはかとなく感じた。(絶対にそんなことはないのに。。)

詰まるところ、逃げることも経験にカウントできるのかもしれない。
今は社会人3年目だけど、新卒大学時代に逃げていなかったら(無事卒業できていたら)会社を早期退社していた自信がある。
働くってことは、本当に、ものすごくしんどいことであるから。

逃げる・逃げない論について講釈垂れるなら、「逃げてもいい」は綺麗事だし、「逃げちゃダメ」は極端すぎると思ったりする。

人生で逃げていい回数はそんなに多くなくて、逃げるたびに「逆転」のレートが低くなるから、繰り返していると「平均的な一般男性」に戻って来れなくなる。

逆に言うと、逃げる選択肢はポケットに忍ばせて大事に取っておかなければならない。

必要なときに逃げられるように!!
そして逃げるときは、遠くに逃げた方がいいんじゃないだろうか。
と、明日の仕事に憂鬱を募らせながら思う。

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