ただ者

バイタリティ低め社会人。98年生まれ。文章習慣の練習。結局テストステロン高いみたいな人…

ただ者

バイタリティ低め社会人。98年生まれ。文章習慣の練習。結局テストステロン高いみたいな人が全てを手に入れるこの世界に抗いながら。

最近の記事

お互いハイブランドの服でデート行くならお互い裸で行けばよくない?

ハイブランドを着てデートをしている男女を見ると、お互い虚栄心があるならもう「(虚栄心)ー(虚栄心)=0」で打ち消しあえばいいじゃん!と思うことがある。 なんというか、両者ともに相手に対して自分を良く見せたいと考えてる時点で、すでにお互いのその目的は達成しているわけだから、服を着ている意義はその時点で失われているのではないかと思えてならない。 "見せ算"ならぬ"見栄算"という数学があるならば、きっと「見栄の公式」はこの2つだろう…! ①見栄>n、n<見栄 ②(見栄)ー(見栄

    • 全部未解決のまま、寝る時間だけが来る

      夜中に食べていたカップラーメンは健康診断の反省から姿を消して、深夜にある海外サッカーの試合は翌朝ハイライトで確認するようになって、まさしく社会人な毎日。 毎日少し目を離した隙に寝る時間がやってくるから、とりあえず明日も「大人」であるために今日もちゃんと寝なくちゃいけない。 けれど最近、よく思う。 ○日後の仕事のこととか、資料とか上司とか、○週間後の親知らずの抜歯の件とか、親や健康の不安とか、可愛い子に緊張して上手く喋れなかったこととか、部屋とか夢とか転職とか人生とか。 今

      • 占い師に恋人ができると言われ半年が経った

        昨年の11月くらいに、人生ではじめて占いに行った。 ホームページの案内通りに到着した場所は、大通りから何本か入った静かな通りの普通のマンションだった。 ドキドキしながら電話をかけたら、しばらくして、スピードワゴンの小沢さんにそっくりな40代くらいの金髪の男がマンションから出てきた。 清潔なマンションの一室が占い部屋のようになっていて、僕は男に案内されるまま席に座った。コーヒーメーカーや分厚い本、パソコンなんかが置いてあり、なんとなく大学の教授の部屋のような雰囲気だったのを

        • 船で行けない国には、もう一生行けない。

          21歳のとき、はじめて新幹線でパニックになった。 "この空間から自分の意思で出ることができない"という現実に耐えられなくなって、トイレに駆け込んだあの時が、僕に取っては人生で一番死ぬかと思った瞬間だ。 動悸とか発汗とか身体的症状ひどくなるというよりかは、ただ純然たる「耐えられなさ」に襲われる感覚で、苦しいとかじゃなくて(もちろん苦しいんだけど)ただただ耐えられない感覚。 例えるなら、酸素じゃなくて肺を取られたような。 専門的には「広場恐怖」と言って、逃げ出したり、自由に

        お互いハイブランドの服でデート行くならお互い裸で行けばよくない?

          小説のおいしさが分かるタイミング

          小説は食べられないけど、嗜好品のようなものだとつくづく思う。 それも、コーヒーとかビールみたいな。 最初は苦かったり辛かったり、何がいいのかまるで分からないけど、付き合いとか勉強とかでなんとなく摂取しているうちに、「これがいいんだな!」「この苦さがいんだな!」と分かるタイミングがやってくる。 そのときがやってきてからは、人は好んで嗜むようになる。 だけど、小説には特有のおいしさが分かるタイミングがあると思っていて、それは現実に諦めがついたタイミングだと思う。 諦めとい

          小説のおいしさが分かるタイミング

          大学を休学して復学して中退して、そして新卒で就職した

          大学を中退して就職活動をしていた頃、職務経歴書が真っ白な代わりに、履歴書はめちゃくちゃだった。 大学3年生の時に休学して、しかし半年間で復学して、その後また半年間で辞めたから、面接では必ず「何をしていたんですか?」と聞かれた。 「何をしていたんですか———?」 実際のところ、僕は何をしていたんだろう。 少しづつ吸う空気に社会の香りが混じってくる感じと、単位のために勉強することの意義とか、大学生の雰囲気が苦手だったこととか、仲良かった友達が擦れていく感じとか、とりあえず前向

          大学を休学して復学して中退して、そして新卒で就職した

          半グレからスーラータンメンの注文を取り損ねた

          「俺のスーラータンメンは?」 ラストオーダーが過ぎてからそう言われ、ボスの口調が強くなった。 はっきり言って、酔っ払ってまともな注文をしないボスに7:3で過失があるように思えたが、ともかく注文を取り損ねたとのことらしい。 「この辺には俺らみたいな半グレも多いから気をつけろよ」と自分の口から言っていた大柄の彼は、その店の締めには必ずスーラータンメンを頼むらしく、まだバイト5日目くらいの僕を睨みつけた。 それから、自分にとってスーラータンメンがいかに重要だったか、身振り手振り

          半グレからスーラータンメンの注文を取り損ねた

          今日もカフェの灯りはついている

          勉強するときでも、調べ物するときでも、読書するときでも、ガソリンスタンドに併設された近所のカフェに行っている。 昔から家じゃ全く作業に集中できない性分だから、いつしか家で粘ろうとするのは諦めて「とりあえずカフェに行こう!」ということを繰り返している。 そのカフェはなぜか談笑しに来ている人はほんんどいなくて、学生やらサラリーマンやらOLやらが、大抵何かの勉強をしている。 資格の勉強だったり、試験の勉強だったり、仕事の勉強だったりと。 (聞き耳を立てているわけじゃないけど勝手に

          今日もカフェの灯りはついている

          快活クラブで一人ブラックしていた新卒時代

          就業後、朝の5時まで快活クラブでぼーっとしてから家に帰って2時間だけ寝て会社に行ったり、企画が思いつかなくて一睡もせずに会社に行ったり、全然ブラック企業じゃないのに社会に適合できなさすぎて一人ブラックをしていたあの頃、ASD(自閉スペクトラム症)と診断された。 もちろん突然診断されたわけじゃなくて、WAIS-IIIという様々な分野の得意不得意を数値化する検査を受けたり、学生時代の通知表を提出したり、臨床心理士との対話があったりと、なんだかんだ半年近くくらいは心療内科に通った

          快活クラブで一人ブラックしていた新卒時代

          結局テストステロン高いみたいな人が全てを手に入れるこの世界に抗いながら

          『一部の目立った特徴に引きづられて、全体としての評価が歪められる現象』をハロー効果というらしい。 大学を中退してから臨んだ最初の就職面接で、「緊張していたかもしれないけど、少し元気が足りなかった」というフィードバックをもらった。 エントリーした企業からフィードバックがもらえたのは就職エージェントを利用していたからだ。 まあ、実際に前日から晩ご飯が喉を通らないほど緊張していたし、当日履歴書とは別に書かされたプロフィール用紙は変な汗でびちょびちょにしてしまうほどだったから、そ

          結局テストステロン高いみたいな人が全てを手に入れるこの世界に抗いながら

          孤独に"何者"を目指すか、世俗的に幸せを受容れるか

          社会人3年目、25歳が近づいてきた。 自分の本当にやりたいことってこんなことなんだろうか、このまま年齢重ねていくのだろうか、みたいな悩みが、忙殺された日々に浮かぶ夜にやってくる。 月並みだけど、反抗期みたいなもので、多分転職の増える社会人3年目くらいの人にはだいたいみんなに訪れるんだろう。 モラトリアムの長期化だったり、キャリアの早期構築願望だったり、最近の若者にみられる言葉を聞くたびに、やはりZ世代は特に「何者かになりたい世代」なんだなあと思ったりする。(もちろん自分も

          孤独に"何者"を目指すか、世俗的に幸せを受容れるか