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できることをやる、できないことは(できるだけ)やらないことについて


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まあ、タイトルにある通りなのだけれど、これからは自分ができること、向いていることをつくる、あるいは見つける、思い出してそれを仕事にするなり、生き方としていきたいし、例え世間ではできて普通、あたりまえと言われていることであっても、自分にはできない、向いていないことはできるだけやらないでも生きていけるようになろうという気持ちでいる。

せまい世界でしか見ていなかった時は、なんというか、みんなができることは自分もできないといけないと思い込んでいたし、それゆえ何かできないことがあると「なんでみんなはできるのに自分はできないのだろう?」という悩みもあった。

そしてそれは小さい頃よりも、大きくなって、いわゆる大人と呼ばれるような年齢になって、社会に出てからの方が、他の人ができるのに自分のできないことが見えてきて、そういう劣等感を感じるというのか人と比べて落ち込む、あるいは自分を責めるということが多くなった。

まわりを見ていてもそうだし、今だとインターネットもあるから、自分の全く知らない人とも自分を比べるということができてしまうようになって、なおさら「自分なんて…」という気持ちは強くなった。

そうやって、みんなができることができない自分を責めていたし、嫌だったし、キツかったわけだけれど、とはいえ、どこかの段階で「あれ、自分にできないこと、向いていないことを無理にやろうとするからキツいのではないか?」ということに気づいたら「じゃあ自分にできないこと、向いていなことは無理してやらなければいいんじゃないか?」ということにも気づいた。

ただ、世間はどちらかというと「みんなもやっているのだからお前もやれ」「みんなも頑張っているのだからお前も頑張れ」という誰が言うわけでもないけれど(言う人もいるけれど)そういう空気がものすごく強いように感じる。

それはきっと、小さい頃からずっと自分の頭に刷り込まれてきたことだろうし、学校でも社会に出てもそういう空気は感じられたし、だからこそみんなができて自分ができないことがあると落ち込んだり、「このままではいけない」と無理をして体調を崩したりしたのだと、今ならわかる。

なんというか、みんなができていることを、それはなんだろう、学校にちゃんと通うとか、卒業したらどこかに就職して、決められた時間に決められた場所に行って決められたことをやるみたいなことができないと、自分は社会の落ちこぼれになってしまうというのか、生きていけないんじゃないかくらいの恐怖というかものすごい不安があった。

だから親の言うことや、まわりの大人の言うこと、先生の言うこと、会社の上司の言うこと、会社の言うことを聞いてそれに基本的には従っていればいいんだと、そうすれば社会から落ちこぼれることはないだろうと思って生きていた。

けれど、そうやって自分の頭で考えることをせず、ただただ言われるがままに、それが自分に向いていないこと、まあそもそも向いていないということにすら気づけなかったわけだけれど、「みんなもやっていることだから」と自分に言い聞かせて心も体もだまして生きていたら、結局は体調を大きく崩して、僕の場合はメンタルだったけれど、会社にも行けなくなって、人がものすごく怖くなって、家からもしばらく出られなくなって僕が1番に恐れていた「社会から落ちこぼれる」という状態になった。

とはいえ、その時は「もうダメだ…」と思ったのだけれど、それでも今こうして生きているし、メンタルもちょっとずつ回復してきたし、みんなができている、やっているからと自分が無理をしていたことを強制的にではあったけれど、やめてみても大丈夫というか、自分はちゃんと生きているじゃないかということに気づいたらちょっとホッとした気持ちになった。

なんというか、どこかものすごく深い谷に、そこに落ちたら終わりだと思っていた谷に落っこちたけれど、それでも自分は生きているし、そこからは自分でなんとかやっていけば生きていけるんじゃないかみたいな、先はよく見えないけれど、これまでにはなかった希望のようなものが見えたようなそんな気がして、そこからその深い谷を自分なりに歩み始めて今、という感じである。

みんながいる山から深い谷に落っこちたけれど、そうなって初めて「自分には何ができるだろう?何が向いているのだろう?」ということを考えるようになったし、行動するようになった。

だからその経験がなかったら、こうしてエッセイも書いていないし、今やっていることのほとんど全てをやっていなかったし、そういうことが自分にできる、向いているということにも、気づけなかったと思う。

僕の場合、みんなができるからとか、それが普通だからにとらわれないで、自分に何ができるか、向いているかということに気持ちを向けたことで初めて「自分の生きる道」が見えてきたし、その道を進んできた。

そして案外それでもなんとかなるというのか、道はひとつじゃないし、他の誰でもない自分の生き方をこれからも進んでいきたい。


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