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目分量でできる!レシピなしで味付けするコツ徹底解説【トレーナー通信 vol.0】

※トレーナー通信vol.0は、たべドリのパーソナルトレーニングの無料体験を始めた方にお送りしています。

トレーニング中のみなさん、こんにちは!
以前、トレーニング中の方から、

レシピの調理工程はなんとなく覚えられるんですが、調味料が覚えられません。

という相談を頂いたことがあります。

たしかに、同じ名前の料理でも、レシピによって調味料の種類や分量がちょっとずつ違ったりして、なかなか覚えられないですよね。

そこで今回は、レシピがなくても「なんとなく、こんな感じかな?」で味付けが出来るようになるコツを解説しようと思います。

そのとき冷蔵庫の中にある食材で、そこそこおいしいものをパパッとつくれるようになりたい!と思っている方には特にオススメの内容です。

それではいってみましょう〜!

肉じゃがって何味?

まずは準備体操的なハナシから。

肉じゃがというとしょうゆ味が一般的ですが、レシピを調べてみると、塩肉じゃがというレシピがあったり、中には、洋風肉じゃがなんてレシピもあります。

肉じゃがは和風だしを使ったしょうゆ味の料理と決まっているわけではなく、好きな味にアレンジして良いということですね。

なんとなくで味付けが出来るようになるには、この型にハマらない考え方がとても大事ですので、まずはこのことを頭に隅に入れておいてください。

そもそも”味”とは?

味のことを説明する時に、五味という言葉がよく出てきます。

五味は、

味蕾から味覚神経を伝って脳で認識できる、味覚の根本となる5つの要素・味を指す

wikipedia

とあり、

1. 甘味
2. 酸味
3. 塩味
4. 苦味
5. うま味

wikipedia

の5つとされています。舌で感じることのできる味の種類を大きく分類したものですね。

料理の味付けをするときは、この5つの味すべてが必要かというとそうではありません。

ケーキなどのお菓子は別として、普段のおかずをめちゃくちゃ甘くしたいと思うことは少ないと思いますし、苦くするための調味料というのも、あまり聞かないですよね。

甘味と苦味を一旦外します

酸味はお酢などの調味料でつけることができますが、どんな料理にも絶対必要というわけではありません。

酸味も外します

残ったのは塩味(以下、塩気と書きます)とうま味の2つです。

実はこの2つだけは、どんな料理にも欠かすことのできない味であり、大雑把に言ってしまうと、この2つをいい感じにすること = 料理の味付けです。

味は”つける”もの?

いい感じにする、をより正確に言うと、いい感じに調える(ととのえる)となります。

なぜかというと、食材には元々それぞれの味があるからです。

さつまいもは甘いとか、ゴーヤは苦いとか、なんとなくイメージありますよね。

食材が元々持っている味を、引き立たせたり、補ったり、ときには抑えたりするために使うのが、塩やしょうゆ、酒やみりんなどの調味料です。

調味料という字をよく見てみると、調(ととのえる)味(あじ)と書きますよね。

ですので、料理の味つけというのは、何もないところに味をペタッとつけるというよりは、もともとある味を、より美味しいと感じられるように調えるコトと考える方が自然です。

味は”どれくらい”必要?

味つけに欠かせない、塩気とうま味ですが、特に大事なのは塩気です。

なぜなら、普段スーパーで手にする野菜や肉、魚などの多くは、そのままの状態では十分な塩気を持たないからです。

焼肉屋さんに行って牛タンを焼いたら、塩をパラっと振って食べると思います。お寿司屋さんでは、お刺身にしょうゆをつけて食べますよね。

そのままでは足りない塩気を、塩やしょうゆで補って、食材の味を調えているというわけです。

見方を変えると、たったそれだけで「美味しい!」と感じられるのは、お肉や魚介そのものが、強いうま味を持っているためです。

海藻や魚介、肉や卵など、強いうま味を持った食材はたくさんあります。

うま味を持った食材に、必要な分量の塩気をつけるのが、最もシンプルな味つけと言えます。

塩気はどれくらい必要?

実は味付けに必要な塩分量は決まっていて、食材の重さに対して0.9%(約1%)の濃度に調えるのが基本です。

ヒトの体液も0.9%程度の塩分濃度になっていて、それに近い濃さのものを口にしたときに、ちょうど良いと感じるためです。

100gのお肉があったら塩1グラム(ひとつまみ)、200ccのスープなら2グラム(ふたつまみ)で1%です。しょうゆなら塩の6倍、みそなら8倍が目安になります。

うま味を足すには?

うま味の正体は、グルタミン酸やイノシン酸などのアミノ酸や核酸です。

昆布や煮干し、干ししいたけなど、うま味成分が多く含まれる食材から煮出した「だし汁」は、料理にうま味を持たせる手段として、和食を中心によく使われます。

素材からうま味を抽出するのは手間がかかるので、市販のだしの素やだしパック、コンソメや鶏ガラスープの素などを使うと、手軽にうま味を足すことができます。

ちなみに、しょうゆやみそなどの発酵調味料や、ソース、ケチャップ、マヨネーズなどにも、アミノ酸などのうま味成分が含まれています。

生野菜にみそやマヨネーズを付けて食べるだけで美味しいと感じるのは、これらの調味料に、塩気とうま味の両方が含まれいてるからです。

塩気とうま味の関係性

塩気とうま味には、お互いを引き立てるような相互作用があります。

  • 【A】水 + 塩

  • 【B】だし汁 + 塩

の味を比較すると、塩の量が同じでも、Aはしょっぱく感じますが、Bは美味しいと感じます。

これは、塩にはうま味を引き立てる効果があり、うま味には、塩気をまろやかに感じさせる効果があるためです。

塩分を適切な濃度に調えてバランスを取ることで、この相互作用の働きを強くすることができます。

味を組み立ててみよう!

それでは、肉じゃがを題材に、味付けのシミュレーションをしてみましょう!

次の3つを順に決めていくのがコツです。

  1. 塩気をつける調味料を決める

  2. 塩気の量を決める

  3. うま味を補うかを決める

1. 塩気をつける調味料を決める

まずは、塩気とうま味の2つのうち、より大事な塩気から考えていきます。

型にハマらない考え方が大事と最初にお伝えした通り、ちょうど良い濃さの塩加減になれば、どんな調味料を使っても構いません。

塩で塩気をつけたら、塩肉じゃがになりますし、みそならみそ肉じゃがになります。

2. 塩気の量を決める

味付けに必要な塩分量は決まっていて、食材の重さに対して1%程度になるように調整します。

例えば、

  • 牛肉 100g

  • じゃがいも 400g

  • 玉ねぎ 100g

を使うとしたら、食材の重さは合計で600gですので、

  • 塩なら6g( ≒ 小さじ1)

  • しょうゆなら 36g( 塩の6倍 ≒ 大さじ2)

  • みそなら 48g( 塩の8倍 ≒ 大さじ2と 2 / 3)

が1%の塩分濃度の目安になります。

だいたいで大丈夫!

ちなみに、しょうゆ36gのところを40g入れてしまったとしても、心配はいりません。ちょっとしょっぱいかな?と感じる程度の差です。薄味が好みなら、大さじ2を大さじ1.5に減らしたって大丈夫です。

1%の基準となる量の前後であれば、ど真ん中ではないけど許容範囲に収まることがほとんどですし、濃い薄いは好みによるところも大きいです。

大事なのは、「だいたいこれくらい必要だな」という見当をつけられるかどうかです。それさえできるようになれば、あとは経験を重ねるうちに、目分量でも好みの味付けができるようになります。

3. うま味を補うかを決める

牛肉にはうま味がありますので、水だけで煮るか、だしの素などでうま味を足すかは人それぞれです。

じゃがいもや玉ねぎなどの野菜にも、(お肉ほど強くはありませんが)うま味がありますので、素材のうま味だけを活かしてストイックに仕上げるのもよし、顆粒のだしの素を使って安定のうま味をつくるのもよし、自由に決めて良いのです。

お肉の分量が少ないなど、素材の旨味が足りない時や、塩気を抑えたまろやかな仕上がりを目指す場合は、だし汁を使って旨味を補うと良いと思います。

うま味の量は?

顆粒だしなど量は、メーカーによって異なるため、パッケージの指示を参考にしてください。だし汁ならこれくらい、炒め物ならこれくらいといった目安が書かれています。

コンソメや鶏がらスープの素には、塩気が含まれていることも多いので、その分、塩やしょうゆなどの分量を減らすのがポイントです。

酒・みりん・砂糖の役割は?

お気づきの方もいると思いますが、肉じゃがのレシピを見ていると、酒やみりん、砂糖が入っていることがほとんどです。

これらの調味料には、

  • 塩気のカドを取ってまろやかにする

  • 食材の臭みを消す

など、味に直接的な影響を及ぼす効果があります。

塩やだしの素が、足りない味を補う、つまりゼロをプラスにする調味料であるのに対し、酒やみりんや砂糖は、食材が持つ生臭さや苦味、辛味などのマイナス要素をゼロに近づけたり、強すぎる酸味など、出過ぎたものをフラットに近づける調整役として用いることが多いのが特徴です。

また、

  • 食材をやわらかくする

  • 味を染み込みやすくする

  • 照りやとろみをつける

など、味に間接的に影響を与える効果もあります。

味付けに欠かせない塩気とうま味の2つ以外に、これらの調味料を効果的に組み合わせることで、肉じゃがの味をさらに良くすることができるというわけです。

風味をアレンジしよう!

しょうゆ味の肉じゃがを塩味に変えたり、和風だしをコンソメに変えて洋風に仕上げるというのも立派なアレンジですが、もっとも手軽なアレンジは風味づけをすることです。

お酢、しょうが、梅肉、ごま、カレー粉、バターなど、身近な調味料や食材を使って、肉じゃがに風味づけをすることができます。

梅風味の肉じゃがや、カレー風味の肉じゃがなど、アイデア次第で個性的な肉じゃがをつくることができますよ!

しょうゆ味にバター風味やカレー風味もOKです!

まとめ

以上が基本的な味付けの流れですが、これらは考え方のひとつであり、絶対的なルールというわけではありません。

  • 塩味の料理に、しょうゆを使って風味をつける(風味づけとしてしょうゆを使う)

  • お酢を使って、お肉料理の脂っこさを抑える(調整役としてお酢を使う)

など、それぞれの調味料が役割を変えて用いられることもありますし、その使い方も人それぞれです。だからこそ、同じ料理でも無数にレシピが生まれるというわけです。

レシピに頼らない味付けは、ほんとうに美味しく仕上がるのか最初は不安だと思いますが、少しずつ一緒にトレーニングしていきましょう!

その日の気分で自由に味付けができるようになると、料理がとっても楽しくなりますよ!

なんでも相談してくださいね!

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