マガジンのカバー画像

異国の旅エッセイ

87
海外旅エッセイの集積。
運営しているクリエイター

記事一覧

トウモロコシと、ポモドーロと、バクラヴァと

その夕方、カザフスタンのシムケントという都市にいた。 ウズベキスタンの国境に近く、やたら…

手塚 大貴
14時間前
18

カザフスタンの世界遺産は、何もない大草原だった

その朝、ホテルで簡素な朝食を食べながら、そこへ本当に行くべきかどうか、迷っていた。 春の…

手塚 大貴
2週間前
59

春のカザフスタンで手に入れた、たったひとつの旅のお土産

この春、中央アジアのカザフスタンを旅してきた。 旅に出る前、「どうしてまたカザフスタンへ…

手塚 大貴
2週間前
79

ただ「今」だけを生きるために、旅に出る

海外へ旅に出るとき、いつも思うことがある。 いや、正確に言えば、国際線の飛行機に乗り込ん…

手塚 大貴
3週間前
106

もしタイムマシーンがあったなら、『深夜特急』の頃の香港へ行きたい

村上春樹さんの紀行文に、「もしタイムマシーンがあったなら」という短編がある。 そんな書き…

手塚 大貴
1か月前
272

夢のある日常を生きるために、航空券を買っている

たぶん、一般的に見れば、物欲のない方だと思う。 お洒落な服を買いたいなんて思わないし、車…

手塚 大貴
1か月前
68

どうしてかわからないけれど、心に残る「旅の記憶」がある

ふと、10年前にブラジルへ行った旅を思い出して、不思議なことに気がついた。 それは僕にとって、人生で最も日本から遠い国へ行った旅だった。 サッカーワールドカップの観戦をメインに、リオデジャネイロやサンパウロ、さらにアルゼンチンへも入国し、イグアスの滝へ足を延ばした。 地球の裏側でしか出会うことのできない、いくつもの大きな感動を味わえた旅になった。 伝説のマラカナン・スタジアムで観戦したワールドカップの試合も心震えたし、コパカバーナやイパネマのビーチ、そしてキリスト像が

海外旅行帰りに食べる、吉野家の牛丼の美味しさについて

海外の旅から帰ると、真っ先に食べたくなる、日本の味がある。 飛行機が成田空港に着陸し、し…

手塚 大貴
2か月前
133

それを思い出に変えられたら。旅する心構え、の話

ベトナムのハロン湾でクルーズに参加したとき、同じテーブルになった日本人の社長さんからもら…

手塚 大貴
2か月前
54

旅もまた、百聞は一見にしかず……だと思う

久しぶりのベトナムの旅では、世界遺産のハロン湾も訪れた。 正直、このハロン湾へは、訪れる…

手塚 大貴
3か月前
83

9年ぶりのベトナムの旅で、やっと手に入れたもの

どんな国でも、旅が終わる頃には、その国のことを好きになっている。 旅人としての僕にとって…

手塚 大貴
3か月前
68

沢木耕太郎さんからのクリスマスプレゼントと、新たな旅立ち

昨年、2023年のクリスマスイブのことだった。 ……と書くと、素敵な恋物語でも始まりそうな気…

手塚 大貴
3か月前
61

海外へ旅に出ると、マクドナルドに入りたくなる

海外へ旅に出ると、マクドナルドに入りたくなる。 せっかく海外まで来たんだから、その土地の…

手塚 大貴
4か月前
118

全然キラキラしていない旅の果てに

普段の僕しか知らない人に、海外ひとり旅が好きで……と打ち明けると、意外な顔をされることが多い。 もしかすると、海外ひとり旅=積極的なアウトドア派の人が行くもの、というイメージがあるのかもしれない。 ところが僕は、積極的ともアウトドア派ともほど遠い、むしろ消極的な、インドア派の日常を送っている。 人に会うことはだいぶ苦手だし、3日間くらい外に出なくても全然平気なタイプだ。 勇気なんてものもないし、どちらかといえば、ネガティブな方に考えがちな性格かもしれない。 それなの