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サラエボは中東のかおりがする

ドブロブニクからバスにのって

7時間、車窓からの景色は

18時でもう、こわいくらいまっくらだった。


サラエボの街をあるくと

食事も、お土産も

今までの街とは違う中東のにおいがする。

旧市街はいろんな宗教の祈りの場が

徒歩10分圏内に点在してて

ショッピングモールには

いろんな女性のための服がある。

イスラム、オーソドックス、カトリック、ユダヤ

いろんな文化が入り混じっていて

いろんな顔の人がいる。

イスラエルを思い出させるような。

でもなんだろ、なんか灰色い。

鳩がおおいからかな。


世界中の民主化の波がおこった90年、

ベルリンの壁が崩壊して、

ソ連が崩壊して、

彼らもまた自分たちのユーゴスラビア、

という国をなくして

きっと想像できないくらいとても深く、

自分たちのアイデンティティを

問われたんだろうなあ。

自分たちの居場所をさがして

がむしゃらに「正しさ」をもとめて、

あんなにお互いを憎み合って

92年から3年間の悲しい紛争は

建物にも、記憶にも、

まだいたるところに爪痕が残っているみたい。


大聖堂のはじっこに座って、

どれだけの人が、ここに来て

平和を願ったんだろうなとおもう。


そういえばわたしは学生のころ

この街にずっと来たかった。

わすれてた。


今日は旅の最終日、

やっぱり晴れ。


つづく。


#旅行 #ヨーロッパ #ボスニア #サラエボ

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