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温泉に行き辛い...?!

ギターが弾けない?!のパート2を書きたいんですが、運び方についての実証写真をまだ撮れていないので、ひとまず置いておきます。
(パート1はコチラ→ 「ギターが弾けない?!」)

さて。今日は温泉の話。私は温泉が好きです。

上半身シャワーキャップのようなもので浴びてた入院中

昨年の1月7日が手術日でしたので、あれから1年。
入院期間中は、約2週間ドレーンが外れず、それまでは「上半身シャワーキャップ」を着た状態でシャワーを浴びていました。私が入院していた病院は、毎日お風呂の時間があったので(週1休み)、お風呂の時間は楽しみでした。なんてったってサッパリ出来て気持ち良い。ドレーンが外れてからの1週間はその「上半身シャワーキャップ」は着る必要もなく、ザバーンと頭からお湯がかけられる感覚はもう本当に本当に気持ちよかったです。お湯、ありがてえ!!!という感覚。

退院後、温泉への挑戦

退院して、少し経ったある日。私は温泉に行きました。
いわゆる街の有料温泉です。鹿児島は、その辺にある「銭湯」のほとんどが温泉。泉質も、温泉場によって変わります。町内のおばちゃんたちが世間話してるような賑やかな温泉が今でもあちこちに存在します。その中のひとつに行きつけ温泉があって、常連のおばちゃんたちとも顔見知りです。

全摘してるので、さすがに少し戸惑いもありましたが、常連のおばちゃんたちの中にも術後の人を見かけていたので、行ってみました。でもそういう時に限って、全然知らない人が居るというのも世の常ですね。マーフィーの法則ってやつ。でも
あまり気にせず堂々としてましたが、またそのおばさまが、私の胸をガン見する人だったんで困りました。まあ、退院してすぐ行った私もよくなかったんでしょうけども。手術創が生々しいし笑 でもでも、そんなに見なくてもいーじゃん!と思いました。

こういう時、引っ込み思案になってしまう場合もあると思います。でも何にも悪いことしてないのに、胸にキズがあるだけで遠慮する必要はないのです。もちろん最初は色々思うこともありましたが、でも胸に大きなキズを持っていたって人間としての生活があります。温泉を楽しむ権利があります。「恥ずかしい」という感情を持つことの自由もあります。個人の気持ちは個人のものですから、無理に温泉行きましょうよ!って話でもありません。ただ、もし、温泉好きなら行きたい時に行けたらいいなあと思うのです。

市販のもので、バスタイムカバーというのがあるそうです。全国の温泉、温浴施設で着用が広く認められつつある入浴着で、タオルなどと違い着用のまま浴槽に入れます。現在では、厚生労働省、国土交通省、総務省でも製品の公共性が認められているそうです。わたくし個人的な意見としては、逆に目立つな、とも思います。だから私の場合、それは着ません。温泉の楽しみ方も個人の自由なら、それを着用するか?しないか?も自由で。私は「堂々とすること」を選択しました。実際「鏡に映る自分を見るのが嫌」「自分の胸のなさを自覚してしまう」という方たちもいらっしゃるわけで。一概に「堂々としてましょうよ」ばかりは言えないのも事実です。あくまでも私の場合は、です。

思ってる以上に、あなたも私も気にしてない

ある日、温泉で、久しぶりに会ったおばちゃんがいました。「あんた、久しぶりだったねえ」と声をかけてくださいました。私は「実は、、」と手術創を見せました。「大丈夫大丈夫、わたしなんかもう30年なるけど」と逆に胸部を見せられて「!!!」。びっくりしました。両胸手術されてて。私、そこの温泉5年以上通ってるんですけど!そのおばちゃんがそういう状態なのを初めて気づいて(笑)それが私の完全なる転機となりました。「そうか、そんなもんだよな!」って(笑)

そのおばちゃんは「注射なんかは脚に打たないといけないからイヤだけどねえ」(これはリンパ浮腫のリスク。参照→「一生つきあっていくこと」)とも言ってましたけど「楽だよ」と笑っていました。ちなみにこの方90歳。毎日のように通ってらっしゃるせいもあるのか?私は勝手に70代後半くらいかな?と思っていた人です。

とまあそんなこんなで「人は、人のことを気にしちゃあいない」と。一瞬キズ見て驚く人もいるかもしれないけれど、それは一瞬。イヤがられたりコワがられたりするようなことがもしもあったなら、それにも堂々と対応すればいい。ただそれだけ。上記にもありますが「そういう自分がイヤな人もいる」。そこはむしろ肯定します。私とは違う。というか、人はひとりひとりが違う人です。

温泉て素晴らしい

温泉好きじゃない、って人もいますけど。私は、この温泉でのひとときはなにものにも変え難い時間だなあと思っています。入院して、退院して以降は、その気持ちがさらに強くなりました。「ありがたさへの意識の変化」はあると思います。90歳以上の常連のおばちゃんたち、何人もいます。その姿を見られてることも、本当にありがたいなあと感じます。人間、生きていれば、誰もが歳を重ねる。いろんな事情も出てくる。思うようにいかないことも増えていく。今まで以上に、人間であることがリアルになりました。

温泉て、素敵な「文化」だなあと、体感できる環境に、感謝です。


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