みなさんこんにちは。トルコ料理と想像して何が思い浮かびますか？次来るスイーツとしてバクラヴァの取材記事を書かせていただいたところ、たくさんの方に反応いただけたので、続編を書くことにいたしました。

のび〜るアイスにスパイスの効いたケバブ、美味しいものを食べに行くだけでも価値があるトルコ！そしてなんと美味しいものは南東部に集中しているという情報を聞きました。

この話の経緯をお伝えします。先日(取材前日)イスタンブール(カドキョイ周辺)と生中継をさせていただく機会があり「トルコで人気のあるお店の本店はほとんどが今回地震被害のあった南東部なんですよ実は」というお話を伺いました。

なんと・・・

今回の地震では、南東部の広域で被害が広がっていますが、イスタンブールの店舗は営業中、みんなに愛される名店ばかりです。文化を受け継ぐこと、知ること自体がすごく大事なことなのではないかと思ったので今回記事を書かせていただくことにしました。今回は南東部の都市名とともに名物をご紹介させていただきます。

トルコ在住スタッフへの取材ほやほやの情報です。(2023年2月21取材)

ーGaziantep ガズィアンテプ   「バクラヴァ発祥の地」

トルコに住んでいる方にこの地名を出せば「美食の街だね」とみんなが言うほど、トルコの美味しいものは全てここに由来していると言っても言い過ぎでないほどグルメで人気の街です。特に名物はピスタチオ、バクラヴァ、肉料理だそうです。
ロケーションはシリア国境近く。城壁に囲まれた旧市街（今回の地震で城壁が崩れてしまいました）には、伝統工芸品を売るお店が並び、美術館や博物館もたくさん。街歩きやお買い物を楽しみに、トルコ人にとって、とても人気の観光地です。(地震前よりシリアとの国境付近のため"不要不急の渡航は止めてください。"とされている場所です。2022年)

そして先日ご紹介させていただいた、甘いが正義のお菓子「バクラヴァ」の発祥もガズィアンテプ。イスタンブールにもバクラヴァ専門店はあり美味しいのはもちろんなのですが、ガズィアンテプの専門店「イマム・チャーダス」へ行くと２箱は必ず買って帰っちゃいます。というほど本当に別格に美味しいそうです。

ーKahramanmaraş カフラマンマラシュ  「のび〜るアイス」

トルコの名物は？と聞いたら５０％以上の方はこの回答をするのではないでしょうか。「トルコアイス」あの、のびーるアイスです。みなさん食べたことありますでしょうか。
カフラマンマラシュの名物といえば、このアイス、トルコ語ではドンドゥルマといいます。名物の背景にはこの地で生産されるサレップ粉が原料に使われているから。この粉こそ粘度を高めて溶けにくくする秘訣なんです。
カフラマンマラシュの有名アイス店が、イスタンブールでは「MADO」というブランド名で展開していますのでぜひ食べてみてください。

ーHatay ハタイ 「キュネフェ」

シリアと国境を接するハタイ県のアンキヤという街の名物として知られている「キュネフェ」。名前も聞いたことがないという方が多いのではないでしょうか？トルコらしくこちらも甘ーーーーーーいお菓子の１つです。
小麦粉で作られる細い麺状の生地に新鮮なチーズを挟んで焼き上げ、仕上げにシロップや砕いたナッツをかけるスイーツで、トルコ以外の中東一帯でも食されている伝統的なデザートです。
イスタンブールで本場のキュネフェを食べたい方は「ハタイ・アスィ・キュネフェレリ」を探してみてください。

ーMalatya マラティヤ 「ナッツ、ドライアプリコット」

フルーツ大国のトルコ。新鮮な果物はもちろんドライフルーツの消費量も多く、お土産に買っていかれる方も多い名産品の１つです。マラティヤは、標高950mの平原に広がるアナトリア高原の古都。農業が盛んで、トルコ名物のドライアプリコットなどの多くは、マラティヤ産のものなんです。トルコ土産にドライフルーツを買われたいという方もぜひアプリコット(あんず)に注目してみてください。

ーAdana アダナ、Urfa(Sanliurfa) シャンルウルファ  「ケバブ」

手軽に楽しめるトルコ料理で人気なケバブ。もしかしたらみなさんが想像するのは吊り下げられた肉の塊をカットしてもらってラップして食べるファストフードを想像されるでしょうか？(それはドネルケバブと言います)
ケバブ(Kebap)は、トルコ南部の名物料理で、トルコ語で「炙って焼いたもの」という意味です。ケバブだけだとお肉とは限らないんですね。ラップもしてません。そして地方の名前＋ケバブがそのまま料理名になっていて有名なのがこの２つ。とてもスパイシーで長細くて肉肉しい！アダナケバブ（Adana Kebabı）、そして形は似ていて辛さ抑えめなウルファケバブ（Urfa Kebabı）です。香辛料が効いたスパイシーでボリューミーなお肉、パワーが湧いてきそうです。

まとめ

これだけ美味しいものがたくさんあるトルコ南東部。街こそ以前の姿が失われてしまいましたが、伝達し、継承することで文化は残り続けます。ぜひ魅力を知っていただきたく今回の記事にさせていただきました。
そして、イスタンブールは地震の被害もなく、観光は万全の体制で受け入れております。ぜひみなさん南東部の味を知るためにトルコへ足を運んでみてください。

最後になりますが、トルコ・シリアで地震による非常に大規模な被害が発生しております。被害にあわれた方にお見舞い申し上げます。一刻も早い復興を願っております。