見出し画像

デザイナーがお気に入り欧文フォントについてめちゃくちゃ解説する"サンセリフ編"


こんにちは、デザイナーの堀野美雪です。

実は今週めちゃくちゃ体調を崩してしまいまして、身体的にも思うように執筆が進まなかったもののなんとか書けて一安心です。

前回の"セリフ編"に続き、今回は"サンセリフ編"となります。


トレンドのOptima(オプティマ)

「Aesop(イソップ)」や「KAIKA(カイカ)」「GODIVA(ゴディバ)」「GUCCI(グッチ)」「LUMINE(ルミネ)」などファッション系のブランドがこぞって元にしているのがこのフォント。

今のトレンドフォントと言えるでしょう。

画像1

Optima(オプティマ)はドイツの書体デザイナーであるヘルマン・ツァップがイタリアの碑文からヒントを得て1950年に制作されたフォントです。

セリフがないためサンセリフに分類されますが、縦線と横線の太さが異なり、縦線のほうが太いため、エレガントさとシンプルさを兼ね備えた独特の美しいフォルムをしています。

幾何学美のFutura(フーツラ)

Futura(フーツラ)は映画監督のウェス・アンダーソン監督が好んで使っているフォントとして有名ですね。

過去にこんな記事も書きました。

ドイツバウハウスで非常勤講師をしていたパウル・レンナー によって制作されたフォントで、完全に釣り合った正方形、三角形、円によって構成されており、バウハウスの合理性、機能美を受け継いだフォントと言えます。

バウハウス: 1919年ドイツのヴァイマルに設立された、美術と建築に関する総合的な教育を行った学校。余計な装飾を排除したシンプルで機能的なモダンデザインの基礎を作った。

ドイツの歴史に深く関わっているフォントで、こんな記事も書いています。

パワフルなGotham(ゴッサム)

Gotham(ゴッサム)はアメリカのメンズファッション誌『GQ』が「力強く新鮮な文字を」と依頼したことで制作されたフォントです。

gq のコピー

デザイナーのTobias Frere-Jonesはニューヨークの街を歩き回り、戦後の建物に描かれた手書きの幾何学的なレタリング文字から着想を得てこのフォントをつくりました。

オバマ大統領の選挙ポスターに使われたことでも有名で、これ以降Gotham(ゴッサム)人気が爆発しました。

Unknown のコピー

Gotham(ゴッサム)の特徴といえば、男らしさと力強さ、ビジネス系のデザインと相性良いフォントです。

このフォントは…高かったです。
なんと、USD $ 199.00(購入当時の日本円で24,000円くらい)でした。デザイナーが使っているような有名で代表的なフォントって基本有料なんです。今は円安でもっと高くなってるんだろうな…。
しかし、フォントは財産ですから。

Gotham(ゴッサム)は制作元である「Hoefler&Co.」から購入できます。

最後に

以上サンセリフ体からは、トレンドのOptima(オプティマ)、幾何学美のFutura(フーツラ)、パワフルなGotham(ゴッサム)、3つのフォントをご紹介しました。

これ以外のサンセリフ体の記事も書いてますので良かったら見てみて下さい。




活動のためサポートいただけると助かります。いただいたサポートはクリエイターの活動費として使わせて頂きます。