盛岡のソウルフードといえば、まずは盛岡三大麺「冷麺」「じゃじゃ麺」「わんこそば」が挙げられますが、地元民から強烈な支持を受けるソウルフード「ア・ラ・モンタン（通称「モンタン」）」というものがあります。うちのムスメも大好きなモンタンを、家族で食べてきました。

⚪︎「ア・ラ・モンタン」とはなにか

メニューを開くと、「ア・ラ・モンタン」が写真入りで紹介されており、公式には『トマトの風味にちょっぴり辛さを加えたスープスパゲッティの元祖』という設定となっています。

価格は2024年1月時点で880円、スープ大盛り100円増し、麺（パスタ）もLは980円、LLは1,080円、3Lは1,180円と100円刻みで麺の量を増やすこともできます。

メニュー表紙には、1959年（昭和34年）に盛岡市の大通にスナック・喫茶「モンタン」として開業し、1969年（昭和44年）に元祖スープスパゲッティ「ア・ラ・モンタン」が誕生し、半世紀以上盛岡のソウルフードとして愛されてきたという歴史・経緯が説明されています。

⚪︎酒場「どん底」で生まれたカクテルをいただく

「ア・ラ・モンタン」をはじめ、パスタ系のメニューが人気のモンタンですが、創業者の故・小瀬川了平氏は、モンタンを開業する以前の1956年（昭和31年）に、のちのモンタンが誕生する同じ場所で酒場「どん底」を営業しており、そのときに、ジンをベースにして、グレナディンシロップ、ライムジュース、隠し味のカルピス、それにジンジャーエールを注いでレモンピールを添えたカクテルを作り出し、人気を博したといいます。

甘酸っぱさが特徴のモンカクは、口当たりが良いのでぐいぐいっと呑み干してしまいそうになりますが、ベースがジンなので、きちんとアルコールのコクも感じられ、とても美味しいカクテルなのです。

⚪︎では、「モンタン」を実食なのです

モンタンは、盛岡冷麺・じゃじゃ麺・わんこそばと比べると、観光的な知名度は低いかもしれませんが、地元民からの支持はかなりのものだと思います。
10時半からオープンしているので、混む前にと11時に訪れましたが、正午前には満席となり、店の外には行列ができていました。
なので、行列を避けたい際は、予約してから来店した方が、スムーズに席へ通されると思います。
なお、テイクアウトも可能ですので、そちらを利用してもいいかもしれません。

さて、タバスコをスタンバイさせて実食です。見た目からはわかりませんが、かなりアツアツで届きますので、スープとパスタを口に運ぶとき、猫舌の方もそうでない方も要注意です。

具材はベーコン、玉ねぎ、ピーマン、そして粉チーズとシンプルですが、奥深いトマトの旨みが詰まったスープが太いパスタによく絡み、絶妙な美味さを醸し出しています。辛いのが苦手な方は、辛さ抜きも可能ですが、そこまでの辛さではないので、デフォルトの味わいを楽しんでいただけるのがベストかと思います。
辛さやアクセントが必要な方は、ノーマルのタバスコよりも大きい瓶のタバスコを、適宜振りかけながら食べ進めると良いでしょう。

ちなみ、普通盛りでもそれなりに量があるので、少食の方は最後の方、ちょっと苦しくなるかもしれません。

⚪︎サービスコーヒーもとても美味しいのです

FBの公式ページを拝見すると「東大通のスパゲッティ屋 モンタン」となっていますので、スパゲッティの店ということになりますが、元々は喫茶店としてスタートしてますから、コーヒーもしっかりと美味しいのです。

そしてなんと、コーヒーはサービスです。モンタン普通盛り880円の中に、コーヒー代も含まれているという、驚きの価格設定です。
コーヒーもアイスかホット選べるのですが、わたしがいつもいただくブレンドホットコーヒーが、バランスがとても良くて、なかなかのお味なのです。

ブレンドコーヒーは単品450円なので、食事せずコーヒーだけ、もしくはコーヒーとケーキのセット（650円だったかな）だけでも立ち寄っていただいたも良いかと思います。

⚪︎アルコール類も充実しています

モンカクもぜひ試していただきたいのですが、その他のアルコール類も充実していますので、夜もいいと思います。
生ビールは「アサヒ マルエフ」ですしい、ベアレンあり、ギネスあり、ハートランドあり、ワインとウイスキーもあります。

ツマミになりそう料理には、ピザや生ハムとサラミの盛り合わせ、フライドポテトなどもありますので、酒場使いもできると思います。
ホント、老若男女の地元常連客が多いですが、観光客のみなさんにも足を運んでいただきたい、盛岡の名物店です。