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「オープンセサミ」のミスリードに乗せられるマスコミ

まずはこちらの動画を見て頂きたい。

冒頭で「ここに来たのは、具合が悪くて誰も世話が出来ない、飼い主が嫌になってネグレクトで放棄された馬」だと紹介している。

これは、「南阿蘇の余生馬牧場オープンセサミ」を取材した熊本朝日放送がYouTubeに上げた動画。その中で、オープンセサミについての説明はこう報道されていた。

オープンセサミの説明

「飼育放棄や虐待などで行き場を失った馬」がこの場所で余生を過ごしていると。

これに疑問を抱いたのは筆者である私だ。
以前から、何か変だなと思っていた私は、noteで記事にこそしていないが、ここ2、3年は熊本県家畜市場で毎年11月に行われる馬の競りを、インターネット配信で見ていた。録画が残るような配信ではないのでリアルタイムで。
その競りを見るようになったきっかけは、オープンセサミが関係していた、このクラウドファンディングだ。

愛媛県の化粧品等を扱っている会社が企画したこのクラウドファンディング。競りで馬を買う資金を集めて、ファームサンクチュアリに引き渡すというのが、このクラウドファンディングの内容だが、ここに出てくる「ファームサンクチュアリ」というのが「オープンセサミ」のことだ。

馬を競りに出そうとしている以上、人の手がかけられている訳であり、そこに飼育放棄や虐待が存在するというのは無理筋の説明。
そして、競りで競り落としたのを彼らは「レスキュー」と呼ぶが、ただ一番高い値段を付けて買っただけじゃないか。と私は思う。
もし、競りでオープンセサミではない他の業者等が買ったと仮定して、その場合の行き先は、食肉になることかもしれないが、肉になるのって行き先がハッキリしてるんじゃない?と私は思った。
即ち、オープンセサミの説明には、私個人として腑に落ちない所がある。
それは彼らのInstagram投稿を見て頂ければよく分かるのではないだろうか。

競りで馬を買うカネがあるのなら、それを常日頃の飼育費に回せよと思っている。
新しい馬を競りで買いました。月々の費用はかかります。皆さんのご支援をお待ちしています。というのは、スジが通らないと私は思っている。闇雲に頭数を増やすことが良いことだとは思わないが、これに実際カネを出す人がいるんだから、こういう商売が成り立ってるんだなぁ…と私は思いました。

そして、昨年の9月に台風14号の影響で馬小屋が倒壊したのが地元紙にも取り上げられた。

その時に、オープンセサミはクラウドファンディングを実施。理由はコロナ禍でエサ代が急騰したからだとしていた。

このクラウドファンディングにおける主目的は、馬のエサ代を助けてくださいだったが、馬小屋の倒壊も相まって目標としていた500万円を大きく上回る961万円が集まった。

ちなみにこのクラウドファンディングの説明ページで、こんな文章が掲載されている。

「第2種動物取扱業者って何?って思いますよね。環境省が定めた動物愛護管理法の中で、飼育する動物たちに一切の使役をさせないで、多頭数飼育することを国に届け出た事業者なのです」

これは、オープンセサミが第二種動物取扱業者だからこそ記載されているのだと思うが、この説明は明らかに間違えている。

そもそも、動物取扱業には第一種と第二種があり、営利目的を第一種。営利目的じゃないのが第二種に分類される。
一切の使役をさせないのが第二種ではないのだ。明らかにこれはミスリードである。
国に届け出た事業者とあるが、この届け出を認可するのは都道府県である。県に届け出た事業者と説明しなきゃいけないのに、国を出すのもミスリード。これを実際の事業者が知らない訳は無いだろうと思いたいが、書かれていることは事実だ。

第一種動物取扱業者として許可を受けていれば都道府県のホームページなどで、動物取扱業者一覧に掲載されるのだが、残念ながら、第二種は表示されない。理由は非営利だから。そこに動物を捨てに行く人が居たら困るよね?(みたいなことを電話で言われました)

その為、オープンセサミが本当に第二種動物取扱業者であるのか?というのは分からないところだ。登録してると思いたいが、本当に登録してたら、そこは間違えないよねというところで間違えている。これをどう思うか?

私が疑問に思っている所をまとめると、クラウドファンディングページ内にも説明がある通り、ボロボロの馬小屋で馬を飼っていたこと。
そしてカネが無いから、台風が来たらどこかが壊れてそれを直さなきゃいけませんっていう状況でも、競りに行って馬を買っていたこと。
この状態では、まず飼育環境の改善が先だろうと思う。何かがあって壊れるような環境で飼っているのは虐待ではなかろうか?

また競りで買った馬を「レスキューした」と言うのも腑に落ちない。それは単に高い値段で買ったと言うんですけど…

そして、クラウドファンディングページで普通の人には分かりにくいように、嘘を書いているところ。
これはクラウドファンディングの運営会社にも問題があって、調べることはまずない。とりあえず何でも良いからクラウドファンディングが成功して手数料が貰えたらそれでいい。
稀に、問題が発生して返金に至ったクラウドファンディングもあるのだが、それはそれとして。


オープンセサミについては、嘘が1つだけならまだしも、2つ、3つ、4つとポロポロ出てくる状況。これではどうしようも無いんです。

せめて目の前の馬を大事に飼ってあげることは出来ないのか?と。買った馬でもなんでもいい。出来る限りのことをやろうよ、台風が来たら壊れるような馬小屋で飼うことが、彼らが言うところの「救い」になるのか?

支援金が集まりました、新しい馬小屋が作れました。その場は凌げますよね。今後どうするか?って話ですけど。
また、競りで馬買いますか?虐待を受けた馬と支援者には紹介して。
結局のところ私は何一つ分からない。

ただ、これだけは胸を張って言える。
オープンセサミは、クラウドファンディングページで嘘を書いていたということだ。
そして、ネグレクトで放棄された馬がいるか?いないか?はともかくとして、競りで買った馬もいるよね?と言う話。

Instagramの動画になっている馬と、YouTubeにネグレクトで放棄された馬ですと説明されている馬は似てるなぁ…と思うんですよね。
記事中に掲載したInstagramのページで馬運車から馬を下ろしている動画がありますが、その2頭居て、奥にいる方の馬とYouTubeで最初に出てくる手前の馬は本当にそっくり。

それならば、ただ単に市場で買った馬であって、それが虐待とどう繋がるのか?
私には詳しいことがよく分かりません。
これを読まれた人の判断に全てお任せします。ただ、馬はよく似てます。市場で買った馬としてInstagramで紹介されている馬と、YouTubeで飼い主がネグレクトで飼育放棄したと紹介している馬は。何度か見返しましたけど。

2月3日 北野優二

あとがき
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