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新書「科学に基づくフライボール打法」

突然ですが、
ダウンスイング

と、

アッパースイング

どちらがミートしやすいでしょうか?



私が野球を始めるキッカケとなったのは、一本のホームランでした。

幼い頃父に連れられて行った、はじめてのプロ野球観戦。南海ホークス対太平洋クラブライオンズの試合でした。まだ私も幼かったので、ルールもわからないまま試合は進んでいきました。

試合は投手戦でなかなか点が入らない展開でした。大の大人が必死で一塁まで駆け抜けます。それでも、「アウト!」をコールされ、むなしくベンチに引き下がります。そんなことがしばらく繰り返され、私はこれの何が楽しいのだろうか、野球ってつまらないなと思いかけた時でした。

当時ホークスの大スター、野村克也さんがホームランをかっ飛ばしました。
カキーンと綺麗な音と共に、誰の打球よりも遠くにボールは飛んでいきました。
それまでみんな必死になって走っていたのに、野村さんだけは、大歓声の中悠々とゆっくりダイヤモンドを回っていきます。

私は当時まだアニメのヒーローに夢中でした。
しかし、このホームランの瞬間「人間もヒーローになれるんや!」そんな気持ちが弾けました。

同時に、「僕もああなりたい!」と、初めてなりたい自分が生まれた瞬間でした。
(ちなみに楽天で野村さんにお世話になった時、このことをお話しすると笑顔でとても喜んでいただきました)
私の人生は一本のホームランによって変わったのでした。

その翌日から、私は帰宅すると、すぐに玄関にランドセルを置いて、そのままグラブとバットを持って近くの空き地へ行き、近所の仲間と毎日日が暮れるまで野球をしました。

打つ時は、やれ野村だ!、やれ田淵だ!やれ王だ(先輩方呼び捨てですいません!)と、プロ野球選手になりきってバットを振ったものです。

自分たちでレフトは、あの土管を超えたらホームラン、センターはあの花壇を超えたらホームランなどとルールを決め、みんなサク越えのホームランを狙っていつもボールを遠くにかっ飛ばしたいと思っていました。
ホームランの気持ち良さを求めて。
ただただこの気持ち良さを求めて、自らせっせと練習したのを覚えています。

しかしその後、大人たちが完全に支配する少年野球チームに入るとそうではありませんでした。そこでは、大人たちはみんな呪文のようにこう言います。
「上から叩け!」
「ダウンスイングだ!」
「最短距離で」と…

その呪文は、中学でも高校でも大学でも続き、そしてあろうことか、プロでも言われ続けたのです。

これらの呪文はホームランを打つためのものではなく「ゴロ」を打つためのものです。
これが日本における打撃「教育」の主流です。

ところが近年、必ずしもその教育が正しくないことが科学によってわかってきました。

今回この本を執筆することになったのは、もっと日本人もホームランをかっ飛ばそう!ホームランの快感を味わえますよ!と思ったのがきっかけです。そのためのデータを収集し、またそれを実行するための身体の動きやトレーニングをまとめました。

かつて、この国では「アッパースイング=悪」と言われ続けていました。
そうではないということをこの本を読んで頂ければ理解してもらえると思います。
よく言われる「ヒットの延長がホームラン」
ではなく、
「ホームラン狙いの失敗がヒットになる」確率の方が高いことを知ってもらえると思うのです。恐らくこの本を読んで頂ければ、皆さんの野球観も変わると信じています!

またコーチングの話も入れています。
もし、よろしければ、皆さんも読んでみてください!

Amazonでは本日発売となりました!


「科学に基づくフライボール打法」 立花龍司著
https://www.amazon.co.jp/dp/4583112289/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_Z3wgDb3KFW7W0

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