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Ambient jungle,Atmospheric jungle/d'n'bのつくり方:④Percussion,SFX,Voice sampling編

①~③は曲づくりの基幹部分を説明しました。今回から楽曲に彩りを添えるためのTipsを紹介致します。

Ⅰ.Ambient jungleやAtmospheric d'n'bのVoice samplingについて

前回公開した記事の中でJungleやIDM等のサンプリングソースをまとめているYoutubeチャンネルを共有しました。視聴された方でお気づきの方もいらっしゃると思いますが、当時の映画やドラマ、アニメーション、ゲーム、インタビュアーとの対談などお気に入りのセリフをSamplingして楽曲の中に使用する風潮がありました。勿論、マイクから自身の歌声やコーラスを取り込むこともありますし、レコードから(ソロやアカペラなどの)歌、MCをSampling→EQ処理などを施して使用することもあります。つまり、サンプラーの登場により『つくりたいものを好きなようにつくる!』ことが可能になった訳です。この辺りは著作権の侵害を主張する版権元とアーティストとの訴訟の歴史を辿っていく必要もいつかは出てくるかと思います。なるべくコンプライアンスを遵守する形で(言い換えれば訴訟問題を積極的に回避するために)各々が知恵を絞っていった結果、フラストレーションを解消するために商業利用可能なSampling CDの発売→現在ではサブスクリプションでのVoice Sampleの提供などに繋がっていきました。また、これからはAIを使用したサンプルの作成・作曲なども考えられます。

しかしながら、お気に入りのセリフや歌声を楽曲の中に取り入れる方法はModan Ambient jungle(新世代による現代的なAmbient jungle)にも継承されており、懐かしのものから最新のゲームキャラクターのセリフまで幅が広く自由度の高い選択が行われています。

もしあなたが90年代当時の雰囲気を取り入れたいのなら、その年代を彷彿させるアイコニックなサウンドや映画、ゲーム、CD、レコードなどを探してみることをお勧めします。

Ⅱ.あの特徴的なSFXはなんだ⁈問題

あの音は何だ⁈問題について語ろうと思います。当時はサブスクリプションで提供される(商業利用可能な)サンプルというものがありませんでした。
0から手持ちのシンセサイザで音をつくる方もいらっしゃいましたが、その場合でもアイコニックな存在になれたのは繰り返しサンプリングされた結果によるものでした。曲をセパレーションしアルゴリズムでサンプリングソースを高い確率で検出可能になったこと、そして誰でも情報共有が可能になったことが追い風となり、あの音は何だ⁈問題の多くが解決へ向かっています(野暮ですが…)。案外、あの頃の音というのはSampling CDや当時流行していたシンセサイザのSFX preset音源をそのまま使用(或いはレイヤーして使用)されていることに気づきます。上記はSampling CD をまとめたチャンネルの一部ですが、辿っていくと「あ~これかぁ!」となるはずです。

Voice samplingと同様に面白いと思った音、感覚的に良い!と思ったSFXを楽曲の中で取り入れていくと個性が生まれてきます。明確な基準はありませんが、もし当時の雰囲気を再現したいと望むなら、前述したような音探しをしてみることをお勧めします。或いは、Jungle系のSample packに収録されているSFXなどを使用してみると良いでしょう。

特に以下のシンセサイザはSFXやPercussion、Pad、Stringsなどあらゆる所で使用されています。VST版シンセサイザのpreset音源を鳴らしてみると、気づくことも多いと思います。
・TRITON Extreme 88鍵盤(korg)
・TR-Rack(korg)
・M1(korg)

手前味噌なAmbient jungleです。90年代のAmbient jungleにインスパイアされています。正確に言うならAphex twin やSquare pusherなどのコーンウォール派です。

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