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日本対イラク 日本の課題

昨日1月19日に行われたアジアカップGS第2戦日本対イラクは1ー2で日本の敗北となり、GS1位突破が消滅するという結果になりました。
前半5分、そして前半ATにイラクのCFアイマン・フサインに得点を奪われ敗北した日本代表ですがその守備の構築があまりにも稚拙なもので何度も同じようなシーンを作り出されているところを見るに、何も戦術として落とし込まれていないということが皆さんもよく分かったと思います。
今回は前半5分の失点シーンにフォーカスして何がどのように駄目だったのかを解説していきたいと思います。

①アイマンのポストプレー

身長188㎝という恵まれた体格を持つアイマンに対してはCBの板倉が主に競り合いに行きました。然し、アイマンは典型的なポストプレイヤーでありながらイラクの攻撃の際ボックスよりも手前の一でボールに触れる機会がかなり多くありました。失点シーンでもイラクが日本陣地内でラフなボールを蹴り込みます。その競り合いに勝ったアイマンがボールをヘディングでフリックし、後ろにいる味方に繋ぎます。

②ボールウォッチャー

この時点でなぜボールを受けた選手がフリーなのか理解できないのは置いておいて、このシーンではほぼ全員の選手がボールを持つイラクの選手に釘付けになってしまっています。どういうことか。この時、菅原と板倉の間にはがっつりスペースが生まれてしまっています。クロスへの警戒ということかもしれませんが、この時点ではまだボックスに相手は2枚しかおらず、日本は4バック全員がPA内にいる圧倒的数的有利状況でした。にも拘らず、相手のSHの抜け出しには誰も対応できない状況が生まれてしまっています。

案の定スルーパスが出されこの時点ですでに後手に回らざるを得なくなってしまいます。この時点で日本はPA内に7人も入っていますが相手は1人のみ。

③アイマンのオフザボール

ここでクロスを上げられても正直相手の人数的に怖くはないのですが、日本が1番警戒しなければいけなかった選手を誰も見ていません。遠藤の後ろに走り込んでいる18番のアイマンです。

アイマンがポストプレーの後走り込んで来ているにもかかわらず全員がボールにのみ目線を向けているため誰もポケットに走り込んできていることに気づいていません。

ここで相手のSHはかなり苦し紛れのクロスを送ります。中は枚数が揃っているし平気、と言いたいところですが、伊藤はボールとゴールを療法見ることの出来るポジショニングがとれておらず、しかもPA内の相手選手のマークを完全に外してしまっています。

④ザイオンのパンチング処理の甘さと人数がいる”だけ”の守備陣

全てをザイオンのせいとは言いませんし、むしろ彼は頑張ってボールに触れたともいえるでしょう。それよりも守備構築が全くと言っていいほど出来ていないことの方が問題なのですが、正直第1戦の対ベトナムの2失点目のパンチングと言い、この1失点目といい、弾く場所が悪すぎるような気がします。パンチングミスに見えるくらい明らか弾く場所が悪すぎます。結果このはじいたボールをアイマンに簡単に押し込まれて失点したわけですが、深い位置からのクロスだったためもう少し他に適切な選択肢があったのではないかと思ってしまいます。例えばセーフティにCKに逃れるとか、あの場面でPA内かつボールに触れられそうな相手選手が2人しかいないという状況を見れていれば跳んでパンチングせずに味方の寄せと相手のヘディングに合わせて対応するという判断ができたのではないかと思ってしまいます。ニアでパンチングしてしまったらその後の対応は難しくなることくらい恐らくわかっていたはずなので。

まとめ
ということで1失点目を分析してみましたが、アイマンはどの選手に似てるかなと考えたときにACミランのフランス代表FWジルーに似ているなと思いました。体格を生かしたポストプレーと下りてきてのシンプルなはたき、落とし、そこからオフザボールとゴールへの嗅覚で泥臭く得点を奪う、正にジルーですよね(流石にジルーの方が圧倒的にクオリティが高いですけど)。
日本はこれで1勝1敗、現在グループ2位で3戦目はFIFAランク164位のインドネシアとの対戦です。ここで負けるわけにはいかない。先述の落とし込みとか攻撃/守備の構築には期待していませんがとりあえず個のクオリティと閃きで攻撃は頑張ってもらって、あとは負けている時に左WGに前田を起用する、クロスを多用するのに1トップを浅野にするなどの謎采配をしなければ恐らく負けることはないでしょう。

P.S.
南野後半は凄く良かった(トップ下でのボールの引き出し、オフザボール、トランジション、テンポの形成など全てが良かった)けれどなぜ監督は彼を左SHで使うのだろうか。クラブで使われてるポジションで使うのではなかったのか。彼、モナコでシャドーやってるんですけど。いい加減適正ポジションに選手を配置して欲しいです。
アイマンはもしかしたら注目の移籍ターゲットになるかもしれませんね。

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