見出し画像

【ベストプラクティス共有会】「褒めて育てる」は、万能薬ではないようです。

赤羽雄二さん『自己満足でない徹底的に聞く技術』で書かれている
アクティブリスニングを実践中の畑中です。

ベストプラクティス共有会のご紹介

月に1回 日曜日の朝6:40~7:30 Zoomで、「アクティブリスニングのベストプラクティス共有会」が開催(無料)されています。

ベストプラクティスとは、簡単にいうと「成功事例」「最善の取り組み」のこと。毎月、1~2名の方に、アクティブリスニングのベストプラクティスを共有してもらい、その実体験を通した気づきや学びを知って、参加者がアクティブリスニングができるようになるために、この共有会は開催されています。

どなたでも参加でき、Peatixから簡単にお申込みいただけますので、ぜひ、よろしければご参加くださいね。
こちらのリットリンクの▼イベント情報に随時、開催予定が更新されています。

ベストプラクティス共有会での話

今回は、この共有会での学びをシェアします。
ある60代男性のお話です。

僕は、親に褒められて育ちました。

愛着障害の診断テスト結果は、安定型であるものの、小さい頃、教師の言葉や叱責で傷ついた経験や、職場でのパワハラ(それが当たり前だと思っていた)の経験が原因で、相手の反応が非常に気になってしまう繊細なところがあると、自分では認識していました。

ところが、赤羽雄二さんから、

「先生から怒られて傷ついたこともパワハラも、親に十分甘えることができて、親が安全基地になっていたら、理不尽なことには自分は悪くないと思える。自分がダメだからとか自分に責任があると考えることがない」

と、きっぱり言われ、この認識が変化しました。

褒められていたがゆえに、「親の顔色を伺っていた」「母親が喜ぶ、機嫌がよくなるにはどうしたら良いか」を考えるようになり、自分の主体性を押し殺されていたことが繊細さの原因だったことを知り、「自分の意見に対して、相手は、自分が思うほど人は気にしていないと気づき、何を話してもいいんだ」と思えるようになりました。

ベストプラクティス共有会でのシェア(一部抜粋)


この体験シェアのあとに、参加者から「親が子どもを褒める」ことについて、質問がありました。

【質問】
一般的には、「子どもを褒めて育てる」というのは、いいことだと言われますが、褒めない方がいいのでしょうか?

【回答】
確かに、「子どもを褒める」ことが、子どもの存在そのものを肯定する場合や感謝を伝える場合、一般的にはいいことと言われますね。

存在承認や感謝につながるポジティブフィードバックも、アクティブリスニングとセットで行うことを推奨しています。しかし、「子どもを褒める」には、注意が必要なのです。

親は、親が「良い」と思っていることを、子どもがしているときに、それを繰り返しやらせるために、子どもを褒めがちです。

何か教育的意図をもって子どもを「褒め」ている場合は、親は、よかれと思って「子どもの行動をコントロールする」ことにつながります。

そういった褒め方を繰り返しされていると、子どもは気づかないうちに、親が褒めてくれるかどうかを気にするようになり、今回のエピソードにあるように、子どもが親の顔色を伺い出し、主体性を押し殺すことにつながるのです。

表現は違えど、「子どもの行動をコントロールする」という点では、指示・命令、確認といった「小言」をいっているのと同じなのです。

指示・命令、確認のような「小言」については、↓のブログをご覧ください。

【質問】
息子が就職して、楽しそうに仕事をしているので、嬉しくなって「すごいね!よかったね」など言ってしまうのですが、良くないのでしょうか?

【回答】
親が子を思うよりも、子が親を思う気持ちが大きいと言われます。
親が喜んでいる姿をみれば、子どもは嬉しいでしょう。

小さいころから、「母親が喜ぶこと、機嫌がよくなるにはどうしたら良いか」と考えて行動する癖がついている子であれば、その気持ちはさらに大きいでしょう。

でも、親が子どもの安全基地であるためには、「嬉しい」という親の思いを子どもに伝えることではなく、子どもの「楽しい」気持ちをまずは、親が聞くことです

ニュートラルに、「そんなに、嬉しいことがあったんだね」と、子どもの気持ちや考えをただ、聞いているだけでいいのです。

子どもの話を聞きながら、過度に喜んだり、褒めたりすると、悪い話はしづらくなり、話すことを選びはじめ、安心して、本当に自分が感じていることや考えていることを話せなくなります。

「すごいね!」と褒めたりしなくても、アクティブリスニングで、子どもが話したいことを話せる環境があれば、子どもは自然と元気になります。

「最強に強い」と思ったこと

先日、TV番組「日曜日の初耳学」の「インタビュアー林修」のコーナーで、チームラボの猪子寿之さんが、評価されない時期の仕事の向き合い方について、こんなことを語っていました。

自分の意味があると思ったこと
自分にとって意味があると思えたことを
やれたことが良かったと思っている。

自分にとって意味がある場合、
上手くいかなくても、
自分にとって意味があるから続けられる


他人に評価されなくても、
自分にとって意味があるから続けられる。

他人の評価や常識で生きると
短期的な消耗戦になってしまう
ような気がする。

自分にとって良かったのは、
自分にとって意味があると思うことを
続けられたから。

評価されようが、
他人に何を言われようが、
「自分にとって意味があるから」
評価や他人の言葉は、あまり関係なかった。

それがよかったし、すごくラッキーだったと思いますね。

猪子寿之さんインタビュー(一部、抜粋)

「自分にとって意味がある」から、やる。

猪子さんの他人の評価に左右されない行動の判断基準を聞き、自らの人生を主体的に、かつ、しなやかなに生き抜く自然な力強さを感じました。

目の前の我が子が、「意味があると思って、やっていること」を余計なひとことで、邪魔をしないように、静かにアクティブリスニングをして、空気のような子どもの安全基地でありたいと思います。

苦しくつらい子育てから抜け出し、家庭を安全基地にしたい方へ、情報を更新しています。

よろしければ、noteをフォローしていただけると嬉しいです。他の投稿も参考にしてみてください。

■赤羽雄二さんのアクティブリスニング関連情報はこちら。

■アクティブリスニングの仲間とつながれるLINEオープンチャットはこちら。

■↓↓↓Twitterのフォローもよろしくお願いします↓↓↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?