【カンボジアの学校へ行こう!38】 #プロジェクト成功のカギ その(1)意識改革#教師としてのマインドセット#熱血先生応援プロジェクト(空回りしない)
■ 研修受け慣れ。。。
国際支援プログラムを始めるのに欠かせないのが人材育成。そして人材育成に欠かせないのが短期研修。カンボジアで教員に対するアップグレード研修は、ほぼ海外の国際機関からの助成金で賄われていて、教材費、地方からの遠征費、宿泊費、食事に至る日当も含まれます。研修の価値はひとそれぞれ。教育研修の内容の中で、自分の指導する専門教科についてであれば、素直に喜びますしテンション高いです。しかし、校長裁量で自分に回ってくる研修が、いつも自分の興味のある分野とは限りません。ほとんどの研修は参加するだけでテストがあるわけでもないので、そのうち着座しているだけのなーなーな参加になりがちです。それでも、ひとりあたりにかかる経費は決して少なくはありません。特に円高の今、死に金にはしたくない。。。。
■ 成果の高い研修をするために
我々が研修を行なっているような、図書館や保健室という分野については、基本的に卒業試験に準ずる重要科目に相当しない科目であり、たとえ子供が好きで教師の道を選んできていたとしても、地方公務員であるからには、少しでも業務内容は増やしたくないというのが人情。
そこで、少しでも自発的に研修に取り組んでもらおうと、各プロジェクトの研修のはじめに「リーダーシップ講座」を取り入れています。
日本でも自己啓発セミナーなど行われていますが、もっとシンプルに、子供達のために、なにか出来ないことを人のせいにしたりしない、自分が問題解決の当事者であることへの自覚、同僚や人に自分の意見が伝わりやすくなる秘訣などを、ゲームを通じて体験していきます。
■ 読書は人格をつくる
多くの地方教員たちから「研修」の要請を多く受けましたが、どの分野にも必要であろう能力は、まず自習であるし、そのために必要な「読書」の普及活動を開始しました。
コロナによる移動制限で対面研修が出来なかった時期、その真価を発揮できたと思います。ラーニングファシリテーターの中村建治さんを巻き込んで、オンラインで繰り返し行なった「ブッククラブ」によって読解力や、それに紐づけて獲得した活動習慣は、参加した教員たちにとって、どんな研修よりも、彼ら自身の人生を変えるだけの影響を与えられたのではないかと思っています。
この体験をベースに、作成したリテラシー能力の開発教材は、教員養成大学で読書推進のためのカリキュラムに含められました。
ちなみにD カーネギー「人を動かす」はカンボジア語にも翻訳されていて、良心を持ち合わせている教師たちに、処世術を学んでもらうのにピッタリで、日本人だって、ぜひ手にとってよむべき名著だと思います。
■ 研修は楽しく有意義に
ゼロには何をかけてもゼロ。
つまり「やる気」の無いところに、いくら素晴らしい研修や、高額のプログラムを用意したところで成果は望めない。
逆に、一旦「やる気」や「使命」を感じた人に対しては、研修はやればやるだけ効果が面白いように出る!
そのためにも、プロジェクトを始動するときには、楽しく、自発性を促す「マインドセット」のセミナーが最適です。
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