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世界を変えた薬

世界史を変えた薬 (講談社現代新書) | 佐藤 健太郎 |本 | 通販 | Amazon

モルヒネ、キニーネ、サルファ剤、アスピリン、ビタミンC、イベルメクチンなど、世界の歴史に大きな影響を与えた12の薬剤の発見の歴史とその周辺のエピソードを解説した本です。
研究者の方が執筆されていることもあって、基礎的な部分から開発にまつわる話まで非常にわかりやすくかつ読みやすく書かれています。

世間一般の人でも「ビタミンC=健康的」なイメージがあるかと思いますが、化学結合の本性を記述した業績により1954年にノーベル化学賞を受賞し、地上核実験に対する反対運動の業績によりノーベル平和賞も授賞したライナス・カール・ポーリングがこの「ビタミンC=健康的」のイメージ普及に大きな影響を与えていたという史実は知りませんでした。

他にも、ブライアン・ジョセフソン、リュック・モンタニエ、アイザック・ニュートンなど、ある分野で素晴らしい成果を挙げた人物が他の分野で奇妙な論理にはまり込んでいく例は決して少なくないということを実例を挙げて紹介していましたが、コロナ禍でそのように感じた事もあったので妙に腑に落ちました。

また、サルファ剤が50万人以上もの兵士の命を救い、チャーチルの命も救っていたというエピソードなどは、サルファ剤という薬剤が歴史に本当に大きな影響を与えた薬だったのだなというのが良くわかりました。
「サルファ剤の効果が世に知られていなければ、ペニシリンは発見されなかったか、発見がずっと遅れていた可能性が高い」と書かれていましたが、恥ずかしながら人類初めての抗菌薬はペニシリンだと思っていました。。。

何事も学ぶ事は大事ですね(笑)

サルファ剤物語-人類が初めて手にした抗菌薬- | 特集・連載 | EDUWARD MEDIA/エデュワードプレスの獣医療情報サイト (eduone.jp)

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